フランスの祭り・le 14 juillet

    1. フランス旅行・観光

    日本語で「祭り」というと、皆さんはどんなものを思い浮かべますか?きっと神社の夏祭りなど、宗教色の強いものをイメージすることが多いと思います。

    ではこの「祭り」という言葉、フランスではどの様な場面で使われるのか覗いてみましょう。

    Le 14 juilletの過ごし方

    お祭りの時期が近づいてくると、行く行かないに関わらず、何だかわくわくしませんか?

    花子さんはフランスのお祭り「le 14 juillet」 をどう過ごそうか考え中のようですよ。

    会話

    Hanako : Comment tu comptes faire pour le 14 juillet cette année ?

    今年の7月14日はどうするつもり?

    Marie : Je ne sais pas encore.

    まだ分からないわ。

    Hanako : Tu ne vas pas regarder le défilé ou les feux d’artifices ?

    (軍の)パレードや花火を見に行かないの?

    Marie : Peut-être pas.

    多分行かないわね。

    Tu sais, je n’aime pas la foule …

    人ごみ嫌いなの知ってるでしょ。

    Hanako : Je comprends, j’adore le regarder ou les feux d’artifices.

    分かるわ。花火を見るのは好きだけど。

    Mais le 14 juillet… il y a trop de monde.

    でもその日はね…人が多すぎるわ。

    Marie : Je suis bien d’accord avec toi.

    その通りよ。

    Hanako : D’ailleurs, le 14 juillet, on l’appelle aussi la fête nationale.

    ところで7月14日って「la fête nationale」でしょ。

    Au Japon, on l’appelle parfois la fête parisienne.

    日本だとね、パリ祭って呼ばれるのよ。

    Marie : Ah bon ? C’est bizarre.

    そうなの?それって変よね。

    Elle n’est pas la fête pour Paris, mais pour toute la France !

    パリだけじゃなくって、フランス全土のお祭りなのに!

    • nationale 国の

    ポイント

    compter +不定詞

    compter」はそれだけだと「数える」という意味ですが、+動詞の不定詞をセットにすると「~するつもりである」という表現になります。

    vouloir ~したい」とは違ったニュアンスで、断定を避けれる表現なので、ぜひ覚えて使いこなしましょう。

    ゛フランス人は物事をはっきり言う゛と言われていますが、曖昧表現だって実は充実しているんですよ。

    le défilé

    défilé」は「行進・パレード」のこと。

    7月14日の「défilé」といえば「défilé militaire軍のパレード」に限られているので、花子さんは「défilé」としか言っていないんですよ。

    語学を学ぶには文化を知ることも大切なんですね。

    ちなみにファッションショーのことは「défilé de mode」と呼ばれます。

    こちらも年に2回ある、パリの大イベントです。

    Peut-être pas.

    「たぶん~じゃない/しない」と、こちらも曖昧表現ですね。「Peut-être oui」という表現もできます。

    Peut-être oui Peut-être pas.」とどっちなの?!と、突っ込みを入れたくなる言い方もあります。

    「どっちか全然わかんない」というイメージでしょうか。

    Le 14 juilletとは

    le 14 juillet」とは、フランスの建国記念日のことですね。

    革命記念日ともいられますが、フランス語だと「La fête nationale française 国民祭/国祭」と言うのが正式名称です。

    fête」が「祭り」の意味ですが、日本語だと「記念日」と訳すほうがしっくりしますね。

    余りこの正式名称は使われることがないようで、ニュースなどでも「le 14 juillet」の方を良く耳にするんですよ。

    1789年の7月14日、パリのバスティーユ監獄の襲撃の日=王制からの開放を象徴する日となっています。

    つまりフランスの民主主義が生まれた日というわけですね。

    軍事行進

    le 14 juillet」の一大イベントと言えばパリのシャンゼリゼで行われる「défilé militaire 軍事行進」です。

    これは7月14日の午前中にあり、凱旋門からコンコルド広場にかけて何時間もの行進が行われます。

    軍がメインのパレードですが、現在の迷彩服を着た軍人ばかりではありません。

    昔ながらの制服を着て華やかな騎馬隊「Garde républicaine フランス共和国親衛隊」や、独特の衣装の「Légion étrangère 外国人部隊」など。

    式典用の制服に身を包んだ消防士や警察官などもパレードに花を添えます。

    衣装を見ているだけでも圧巻で、軍に興味が無い人でも見て楽しめる行進となっています。

    参加数は、徒歩 約4000人・騎馬 約240騎・戦車 460機と大規模。それに「Patrouille de France フランス空軍のアクロバット飛行チーム」も加わります。

    パリに行かなくてもテレビ中継されますから、この時期にフランス旅行されるならぜひ見てみてくださいね。

    花火

    le 14 juillet」には「les feux d’artifices 花火」が付き物です。一番規模の大きいのはパリですが、この日はフランス全国至る所で花火を楽しめます。

    開催される街によって13日の夜と14日の夜に分かれます。2日にかけて花火めぐりをするのも楽しいかも知れませんね。

    夜の外出に注意

    フランスでは基本的に個人で花火を楽しむことは禁止なのですが、この日だけは別。「pétard 爆竹」が街中どこでも鳴らされているので、びっくりするかもしれません。

    祭りの雰囲気に便乗して、悪乗りする若者がいるのは日本・フランス共通です。

    楽しむためには、危険な地域には行かない・若者グループには近づかない、を守った方がいいでしょう。

    ちなみに、路上に止めている車が燃やされるのも、残念なことに毎年恒例の行事のようになっています。

    パリの中心では見かけることは無いと思いますが、パリ郊外にホテルを予約しているなら、この日ばかりはいつもより注意が必要です。

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