フランスで安いカードを手にする方法

    1. フランス語会話・勉強

    カード社会のフランスでは支払いカードを持っていないと何かと不便。それでもカードや銀行の手数料は年々値上がりしているので、困ったものです。

    今回はそんなフランスで安いカードを手にする方法を見てみましょう。

    銀行手数料を抑える方法

    会話

    銀行から送られてきた手数料変更のお知らせを見た花子さん、年々値上がりする銀行の手数料に不満がたっぷりなようです。

    Hanako : Ecoute, ma banque veut encore augmenter les frais bancaire. J’en ai ras le bol !

    聞いてよ、私銀行がまた手数料を値上げするんだって。もうウンザリ!

    Marie : Il ma semble que tu as changé de banque il y a quelque temps.

    たしか少し前に銀行を変更していなかったっけ?

    Hanako : Oui, j’avais choisi une banque sans frais de tenue de compte, mais elle vient de changer de politique…

    そうよ、口座維持料の必要の無い銀行を選んだの。なのに銀行は方針を変えたのよ…

    Je suis encore obligée de payer quelques euros pour rien.

    また必要の無い何ユーロかを払わなければならないんだわ。

    Marie : Si tu ne veux absolument pas payer des frais, il y a le Compte Nickel.

    そんなに手数料を払いたくなければ「コント ニッケル」があるわよ。

    Hanako : Le Compte Nickel? Qu’est-ce que c’est ?

    「コント ニッケル」?なにそれ?

    Marie : C’est un compte avec une carte de paiement et un RIB que l’on peut ouvrir facilement chez le buraliste.

    支払いのできるカードとRIBが付いていて、タバコ屋で簡単に開設できる口座よ。

    J’ai entendu parler que, pour les gens qui dépense peu, ça fonctionne plutôt bien, et pas cher.

    あまりお金を使わない人には、結構便利で安いって聞いたわ。

    Hanako : Ah bon ? La carte de paiement chez le buraliste ? Non pas à la banque ?

    そうなの?支払いカードがタバコ屋で?銀行じゃなくて?

    Marie : Oui, c’est peut-être pour ça que les frais sont moins chers que les banques?

    ええ、だから銀行より手数料が安いんじゃない?

    ポイント

    建物の側面にあるフランスの宝くじの看板。

    politique

    politique」は「政治」の意味で使われることが多いですが「方策・やり方」などの意味も持つ単語です。

    本文中の「elle vient de changer de politique」の「elle」は銀行を指すので「銀行は(経営)方針を変えた」となりますね。

    RIB

    RIB」とは「Relevé d’identité bancaire 銀行口座証明」のことです。

    銀行コードや支店コード・口座番号などが記載されており、銀行振り込みや引き落と手続きにはこの「RIB」が欠かせません。

    buraliste

    buraliste」は切手も売っている「タバコ屋」を指しますが、タバコだけでなく雑誌やロトの販売や、カフェやビストロを併設しているところもよく見かけます。

    田舎町では小さなスーパー・郵便局の役割を兼ねることも多く、タバコ屋といえど、タバコを吸わない人にも欠かせないお店となっています。

    タバコ屋で開く口座

    Compte Nickel

    • Compte 口座
    • Nickel ニッケル

    Nickel」は金属の一種ですが、その光沢から「ぴかぴか・完璧」などの意味でも使われます。

    つまり「Compte Nickel」には「ニッケルのように素晴らしい口座」という意味が感じられますね。

    基本の使用料は20ユーロ/1年で、お店での払いと現金引き出しのできるカード・RIB・違う口座への振込み手数料などが含まれます。

    銀行の場合、支払いのカードだけでも40ユーロ以上、それにプラス様々な手数料が必要なので、たしかにかなり安いと言えるでしょう。

    変更された説明: フランスの図書館でクレジット カードをかざす女性。

    口座の開設に必要なもの

    Compte Nickel」の開設に必要なものはたったの3つ。銀行口座開設と比べてとってもシンプルです。

    • 身分証明書
    • 携帯電話
    • 20ユーロ

    開設方法も簡単です。上記3点を持って「buraliste」へ行き「coffre Compte Nickel」と呼ばれるキットを20ユーロで購入します。

    そして専用の機械に身分書などの内容を入力したら。お店の人に「RIB」を発行してもらいましょう。

    そして支払い用のカードはすぐに使用できる状態になります。暗証番号は携帯電話のSMSで送られてきます。銀行の場合郵送されてくるのを待つ必要があるので、この点も「nickel」な点ですね。

    Compte Nickel のデメリット

    手数料の安さや開設の簡単さが魅力の「Compte Nickel」ですが、デメリットももちろんあります。

    その1つが支払い限度額の低さです。1週間にカードでの引き出し・支払いを合わせて300~800ユーロと低いので、大きな買い物ができません。

    小切手もないので、支払い限度額を超える買い物は「virement 振込み」をする必要があります。

    他にも口座に現在ある金額しか使用できない(赤字にならない)、ローンが組めないなどの銀行口座との違いも多々あります。

    とはいえ小切手の不渡りや赤字口座続きで、銀行でカード発行を断られるような人には、これらのデメリットもメリット捕らえることができるでしょう。

    使えるフランス語をカフェで習得
    何度でも聞ける1対1レッスンはコスパ最強
    【先生を選んで、無料体験する!】

    開く

    この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

    フランス風のコーヒーカップの横にパンとバターが乗った皿。

    フランスのバター不足

    世界的にバターの需要があがり、それに伴い値段も上昇していますよね。そんな中、酪農大国フランスでも、とうとうバター不足という事態が起きてしまいました。スーパーの乳製品売…