フランスの教習所

  1. フランス語会話・勉強

フランスでも免許を取るには、日本と同じように教習所へ通うのが一般的です。

今回は、そんなフランスの教習所について覗いてみましょう。

免許がない理由

今日の花子さんはマリーさんから免許がない理由を質問されているようです。

会話

Marie: Pourquoi tu n’as pas de permis de conduire? Tu ne veux pas conduire?

どうして免許を持ってないの?運転したくない?

Hanako: Parce que quand j’étais au Japon, en habitant dans une grande ville, je ne sentais pas la nécessité d’en avoir.

日本にいたときには、大きな街に住んでいて、免許を持つ必要性を感じなかったの。

Marie: Et en France?

じゃあ、フランスでは?

Hanako: Je pense de temps en temps, pourquoi pas aller à l’auto-école. 

教習所に通うのもありかなって時々考えるわ。

Marie: Alors, tu n’as qu’à t’inscrire! C’est pratique une voiture.

じゃあ、申し込まなきゃ!車って便利よ。

Hanako: Oui…Mais je ne suis pas sûr de pouvoir réussir le code en français.

ええ…でも学科試験にフランス語で受かる自信がないの。

Marie: Si tu apprends par coeur, tu y arriveras. 

暗記したら受かるわよ。

Hanako: J’ai peur de conduire à Paris aussi.

パリで運転するのも怖いし。

C’est impensable pour moi de conduire dès le début en ville.  

街中で初めから運転するなんて、私には考えられないわ。

Marie: Comment ça?

どういうこと?

Hanako: Au Japon, les auto-écoles possèdent des terrains pour que les débutants puissent apprendre à conduire tranquillement.

日本では、教習所は初心者が安心して運転を学べるように、土地を所有しているの。

Marie: Ah oui? 

そうなの? 

Hanako: On ne va dans les rues publiques qu’après avoir maîtrisé la conduite de base.

公道に出るのは、基本的な運転を習得してからなのよ。

Marie: C’est bien comme système. Mais tous les français apprennent à la française, tu peux y arriver aussi.

いいシステムね。でもフランス人はみんなフランス式で学んでるんだから、あなただってできるわ。 

Si tu veux, je peux t’aider pour la conduite accompagnée.

良かったら、”コンデュイ・アコンパニェ”のお手伝いをしてあげるわよ。

フランスの自動車学校を彷彿とさせる、先頭にauto-ecoleの文字が書かれた黄色い車。

ポイント

permis de conduire

permis」は「許可書・免許」、「conduire」は「運転する」、つまり「permis de conduire」は「運転免許」のことです。

日常会話では「permis de conduire」と言わずに「permis」とだけ言うことが多いです。

そして普通免許は「permis B」と呼びます。

auto-école

auto」は「automobile 自動車」の略語、「école」は「学校」、つまり「auto-école」は「自動車教習所」のことです。

code 

code」は「法典・法規」の意味で、ここでは「le code de la route 交通法規」のことです。

conduite accompagnée

conduite」は「運転」、「accompagnée」は「accompagner  ~の共をする」の過去分詞です。「conduite」が女性名詞なので、「accompagnée」も「-ée」の形になります。

この「conduite accompagnée」とは、運転免許を取得前の人が、免許を持っている人に監督してもらうことで、運転が可能になるシステムの事。

conduite accompagnée」を利用するには「code」の試験に合格していることや、技能を20時間受けていることなどの条件があります。

後部座席にクリップボードを積んで車を運転するフランス人観光客。

自動車教習所のシステム

フランスの自動車教習所のシステムとはどうなっているのでしょうか。

フランスは最初から路上教習

フランスと日本の「auto-école」の大きな違いは、そのサイズです。

日本の「auto-école」には仮免許取得までに技能の練習ができる敷地を有していますよね。

ところがフランスの「auto-école」はそんな敷地を持たず、受付と「code」を勉強するための部屋があるだけと、こじんまりしています。

ではどこで実際に車を運転するのかというと、なんと最初から路上教習というのがフランス式。

日本式に仮免許を取得していても初路上教習は緊張するものですが、初めの運転が路上というのは、それが普通でない日本人にはハードルが高いといえますね。

しかもパリのような都会で行うのならば、花子さんのようにパリで免許を取る自信が無くなってしまいそうです。

教習所の値段

permis de conduire」取得のためのテストを受ける前に「auto-école」で最低20時間の路上教習を受ける必要があります。

その最低20時間だけ教習を受けた場合の費用は、教習所によって違いますが約1,300ユーロ。

とはいえ最低の20時間の教習で、テストを受けれるほどの運転技術を身に着けられる人は少なく、一般的には30時間ほどの教習時間が必要といわれています。

1時間の追加教習費用は35~50ユーロほど。つまり試験を受けれるレベルになるには2,000ユーロ前後が必要となります。

そんな免許取得までの費用を少しでも減らしたい人に便利なのが「conduite accompagnée」。

追加教習の代わりに、親など免許を持っている人に教官代わりになってもらうことで、運転の練習ができ、教習所の費用を減らすことができます。

まとめ

パリなどの都会では車が無くても生活に不自由しませんが、地方では車が無いと外出がままならないのがフランスで、車がない=自立していない人、という認識です。

フランス語での「code」や最初から路上教習などハードルが高いですが、思い切ってフランスで「auto-école」に申し込んでみるのも良いかもしれませんね。

※2020年5月の情報です。

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