フランスの自動販売機

  1. フランス語会話・勉強

フランスでは飲み物の自動販売機をあまり見かけませんが、いったいどこに設置されているのでしょうか。

今回は、便利そうで実は便利でないフランスの自動販売機について覗いてみましょう。

メトロのホームの自動販売機

今日の花子さんとマリーさんはとても混雑したメトロに乗っていたようです。メトロを降りた花子さんはのどが渇いているようで…

会話

Marie: C’était vraiment étouffant dans le métro.

メトロの中は本当に息苦しかったわ。

Hanako: J’ai un peu soif, pas toi?

少しのどが渇いたわ。あなたは?

Marie: Moi aussi. Tiens, il y a un distributeur de boissons là-bas. 

私もよ。ほら、あそこに飲み物の販売機があるわ。

Hanako: Euh, je n’ai pas de bon souvenir de ce type de distributeur.

あ~、このタイプの販売機に良い思い出がないのよね。

Marie: Ah oui? Qu’est-ce que tu as eu ?

そうなの?何があったの?

Hanako: Bah,il y a longtemps,  j’ai acheté une boisson, et elle était tiède.

だいぶ前だけど、飲み物を買ったら、ぬるかったの。   

Marie: Parce que la machine n’est pas frigorifiée.

マシーンは冷蔵じゃないからね。

Hanako: Je ne le savais pas à l’époque. Au japon, les distributeurs de boissons servent des boissons fraîches ou chaudes.

あの頃は知らなかったのよ。日本では飲み物の販売機は冷たい飲み物か暖かい飲み物を出してくれるから。

Marie: Mais ça se voit qu’il n’est pas frigorifiée. 

でも見たら冷蔵じゃないのがわかるでしょ。

Dans le distributeur, il y a même des chocolats ,des biscuites et quelque choses comme ça.

販売機の中には、チョコレートやクッキーとか、そんなものも入っているのだから。

Hanako: Je me demandais comment ça se fait d’un côté la boisson fraîche, et de l’autre côté des petit gâteaux pas frais.

片方に冷たい飲み物、もう片方に冷たくないお菓子、いったいどうなっているのか疑問に思ったわ。

Marie : Ca ne se fait pas. Donc la boisson est tiède.

どうにもならないわよね。だから飲み物はぬるいのよ。

Hanako: Je ne doutais même pas que le soda peut être tiède!

ソーダがぬるいことがあるなんて、考えもしなかったのよ!

Et pas que ça! Une fois, il ne m’a pas rendu la monnaie, d’autre fois, la boisson restait coincé et n’est pas tombé.

それだけじゃないわ!一度はお釣りを返さないし、もう一度は飲み物が挟まったままで落ちてこなかったのよ!

フランスにある青い自動販売機。

ポイント

étouffant

étouffant」は「窒息しそうな・むしむしする」の意味です。

フランスの「Métro」やバスは空調が整っていない線が多いので、夏場や満員電車に乗ってしまうと、「étouffant」なことが多いのです。

distributeur de boissons 

distributeur」は「分配器・販売機」、「boissons」は「飲み物」。「distributeur de boissons」は「飲み物の(自動)販売機」のことですね。

pas que ça

pas que ça」は「il n’y a pas que ça」が省略された形です。

il n’y a pas que~ ~だけではない」、「 ça それ」なので「それだけではない」の意味になります。

rendre la monnaie

rendre」は「返す・払戻す」、「monnaies」は「通貨・硬貨・小銭」、「rendre la monnaie」は「お金を返す」です。

distributeur de boissons」には「cette machine rend la monnaie」「cette machine ne rend pas la monnaie」と表記があります。

これはそれぞれ「お釣りを返します」「お釣りを返しません」という意味。

お釣りを返さない自動販売機があるのにはびっくりですが、フランスでは珍しくないので、お金を入れる前にしっかり確認する必要があります。

フランスの店舗にはセレクタのロゴが飾られています。

フランス式・飲み物の自動販売機

そもそもフランスでは飲み物の自動販売機を道で見かけることはありません。

よく設置されているのは駅や病院、アミューズメント施設などですが、メトロのホームでも時々見かけます。

フランスの自動販売機は冷えていない

そんなフランスの自動販売機では、飲み物とチョコレートやクッキーなどのお菓子類と一緒に売られています。

自動販売機の前面がガラスになっているので中がみえるのですが、始めてフランスの自動販売機を見るなら、飲み物とお菓子が一緒に並んでいるのにきっと違和感を感じることでしょう。

飲み物のラインナップは水やソーダ、ジュースなど冷たくして飲みたい物ばかりなのですが、フランスの自動販売機はなんと冷やされていないのです!

お菓子が一緒に入っていることからも分かると言われればそうなのですが、日本人の感覚では、冷えていないソーダを売る自動販売機があるなんて、想像しにくいですよね。

そのため、日本の感覚でソーダ等を買ってしまうと、ぬるくてびっくり&がっかりという結果が待っているのです。

フランスの自動販売機はお釣りを返さない

もちろん基本的にはお釣りを返してくれるものが多いです。

しかし、自動販売機の中に小銭が不足しているのか、はたまたそこだけ故障しているのか…

cette machine rend la monnaie」と書いてあっても、お釣りが返ってこないというのはよく耳にします。

フランスの自動販売機を利用するなら、できるだけぴったりの小銭を入れることをおススメします。

フランスの自動販売機は商品が出てこない

これも良くあるトラブルで、お金を入れてボタンを押しても自動販売機から商品が出てこないことがあります。

ガラス張りなのでシステムが稼働したのは確認できるのですが、肝心の商品がバネに挟まったまま落ちてこないのです。

そのため、自動販売機をゆすって商品を落としたくなる誘惑にかられますが…警報がなったりするので止めてくださいね。

正しい対処法は自動販売機に書かれている電話番号に連絡することですが、フランス語で苦情をいれるなんて、なかなかにハードルが高いですよね。

返金してもらおうにも、旅行中だとしたらそれも難しいでしょう。(フランスの切手が指定の住所に郵送されるという情報がありました)

まとめ

フランスの飲み物の自動販売機についてお伝えしました。

日本のように便利ではないので、どうしても喉が渇いた!という時以外は避けたほうがいいかもしれませんね。

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