フランスのドライブスルー

  1. フランス語会話・勉強

多くのフランス人は一週間に一度、カートに山盛りの食料品を買いに行きます。そのため時間が掛かり、買い物が終わるころには疲れてへとへと。

そんな億劫な買い物事情が、大型スーパーのドライブスルーの登場で徐々に変わりつつあります。

ちょっと車でスーパーへ

会話

今日のマリーさんは友人をディナーに招待する準備中。忙しいので、今から出かける夫のニコラさんに買い物をお願いするようです。

Nicolas : Marie, je vais chercher des fleurs pour ce soir.

マリー、今日の夜のための花を買いに行くよ。

Est-ce que tu as besoin de quelque chose ?

何か必要なものはあるかい?

Marie : Oui, est-ce que tu peux passer au drive du supermarché, s’il te plaît?

ええ、スーパーのドライブインに寄ってくれないかしら?

J’ai passé la commande tout à l’heure, et elle sera prête dans un quart d’heure.

さっき注文したの。15分後には準備できているわ。

Nicolas : Ok, pas de problème. Tu peux me donner la carte du magasin ? 

Ok、問題ないよ。店のカードをくれるかな?

Marie : Elle est dans mon portefeuille… dans mon sac à main, à l’entrée.

私の財布の中にあるわ…玄関にあるハンドバッグの中よ。

Nicolas : Tu as commandé quelque chose de congelé?

何か冷凍ものは注文した?

Marie : Oui, vaut mieux passer après le fleuriste.

ええ、花屋さんの後で寄った方がいいわね。

Nicolas : Entendu. J’entre dans une petite heure.

了解。一時間弱で戻るよ。

ポイント

chercher

フランスの通りを男性が花束を持って歩いている。

chercher」は「探す」の意味でよく使われますが、パンなどのちょっとしたものを「買いに行く」時にも使われる動詞です。

本文のニコラさんの「je vais chercher des fleurs」は「花を探しに行く」のではなく「花を買いに行く」の意味が正解です。

このように「買いに行く」の意味で使われることも多いのですが、金額が小さいものや身近で買える物に使うことが多いようです。

例えば毎日買うものではない「sac 鞄」を使い「je vais chercher un sac」というと「買いに行く」よりも「(どこかに忘れた)鞄を探しに行く」や「(注文しておいた鞄を)受け取りに行く」と理解されてします。

鞄を買いに行く場合は「acheter 買う」を使って「je vais acheter un sac」という方が自然な表現です。

Entendu

entendu」は「entendre 聞こえる」の過去分詞ですが「(c’estentendu」で「わかった・了解した」の意味で使われます。

了解したことを相手に伝える表現には「D’accord」「OK」「sans problème」など様々な表現があります。単調なフランス語にしないために、たくさん覚えて使いこなしたいですね。

スーパーのドライブスルー

週に1度の買い物は大仕事

フランスで男性と一緒にショッピングカートに座っている若い女の子。

車社会のフランスでは、食料や日用は郊外の大型スーパーへ行き、1週間分をまとめて購入するのが一般的です。

大きな「chariot カート」に山盛りの買い物をするわけですが、時間も掛かるしレジを通すのも大変と、なかなかの大仕事に。

1時間で買い物が終われば早いほうで、混雑する夕方や金・土曜日だと2時間ほど掛かることも珍しくありません。

便利さと値段が人気の理由

そんな疲れる買い物の救世主が「Drive」と呼ばれるスーパーのドライブスルーサービスです。

インターネットサイトで注文・支払いをし、指定した時間に取りに行くだけ。大幅な時間の節約になると、年々人気が高まってきています。

以前から、注文した商品を準備してくれ、車で取りにいくだけというサービスを提供している店もありました。しかし大型スーパーと比べ値段が高く品揃えも悪いのがネックでした。

ところが近年人気の「Drive」は大型スーパーがサービスを提供していることが多く、店内で購入するのと値段が同じであることを売りにしています。

大型スーパーの店内と比べると品揃えは劣りますが、毎週変わる「promotion プロモーション」の品も注文が可能であったりと、侮れない存在です。

注文の引き取り方法

一つの道路の脇にあるフランスの標識。

注文した商品はスーパーや時間帯によりますが、早い場合だと30分後程から引取り可能です。

車で「Drive」に行き「borne」と呼ばれる機械に、バーコードつきのお店のメンバーズカードをかざせばOK。

少し待てばお店の人が注文品の入ったカートを持って登場、確認のためにもう一度カードをスキャンした後、車に積み込んでくれます。

注文が間違っていた場合

注文が間違っていたり、傷んだ商品が入っていたりした場合は、まずはお店に電話してみましょう。「*Pouvez-vous l’amener ? もって来れますか?」と聞かれるでしょう。

基本的には持っていって交換してもらうのが基本のようですが、もう一度お店に戻るのは面倒ですし、実際にも戻る時間が無い場合だってありますよね。

je n’ai pas de temps de revenir  戻る時間がありません」と答えると、じゃあ仕方が無いと、次回の注文に使える「bon achat クーポン券」返金してくれるケースが多いようです。

もちろん注文のたびに文句をつけるような客だと対応が違うのかもしれませんが(フランスにしては)良心的な対応なのも嬉しいポイントです。

*Pouvez-vous l’amener 

ここでの「l」は商品を指すので、正しくは「amener(人を)つれて行く」でなく「apporter (物を)もって行く」を使います。しかし口語では、物が対象でも「amener」が良く使われます。

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