フランス人がサラダを食べるタイミング

  1. フランス語×グルメ|レシピ・食文化で楽しく学ぶフランス語

葉物サラダは料理に彩を添えてくれる便利な存在ですよね。ところがフランス人がサラダを食べるタイミングは日本人とは違うのです。

今回はフランス人がサラダを食べるタイミングについて覗いてみましょう。

サラダの味付けタイミング

マリーさんのお宅に食事にご招待された花子さん、食事前にマリーさんのお手伝いをしているようです。

会話

Hanako : Est-ce que je peux assaisonner cette salade ?

サラダにドレッシングかけていい?

Marie : Ah non, pas maintenant.

あら、だめよ、今じゃないわ。

Elle se fane si on assaisonne trop tôt.

早くに味付けしちゃうと、萎れちゃうから。

Hanako : On va bientôt manger, non ? Ce n’est pas trop tôt.

もうすぐ食べるでしょう?早すぎたりしないわよ。

Marie : Bah si, c’est trop tôt.

いいえ、早すぎるわ。

Hanako : Ah bon ? Elle n’est pas pour l’entrée ?

あら、そう?サラダって前菜じゃないの?

Marie : Non, je sers la salade avec le fromage.

いいえ、サラダはチーズと一緒にサービスするわ。

Hanako : Ah oui, d’accord, tu as raison, c’est trop tôt.

ああ、なるほど、分かったわ。あなたの言うとおりね、(味付けするには)早すぎるわね。

Je pensais qu’elle est pour l’entrée, parce qu’au Japon, la salade est plutôt pour ça.  

サラダは前菜だと思ったのよ、日本だとサラダってむしろ前菜としてでてくるから。

ポイント

salade

salade」は「サラダ」とそのままの意味ですが、日本でいう「サラダ」よりも狭い範囲を指すことが多く、主には葉野菜のサラダを意味します。

特に葉野菜のサラダであることを明確にしたいときは「vert 緑の」をつけて「salade vert」ということもあります。

それ以外のサラダ、例えば人参サラダやキュウリのスライスなど、葉野菜以外の生野菜のサラダは「crudité」と呼ばれ、それらはフランスでは「salade」とは呼ばないのです。

assaisonner

assaisonner」は「味付けする」の意味。「assaisonner A avec B」で「AをBで味付けする」となります。

フレンチサラダが乗った白いお皿。

サラダはチーズと共に

サラダは前菜やメイン料理の付け合わせとして提供されるイメージがありませんか?ところがフランスでは前菜に食べるのは「crudité」であり、「salade」を食べることはありません。

ではいつ「salade」を食べるのかというと、メイン料理の後、「fromage チーズ」と共に出されることがほとんどです。

メイン料理には「salade」ではなく、温野菜やパスタ・米などが付け合わされますが、なぜか「salade」は一緒に頂きません。

確かに温かい料理の横に「salade」を盛ってしまうと、すぐに萎びてしまうのでそのせいでしょうか。それとも1品1品を順番に片づけていきたいフランス人の食事習慣のなせる業なのでしょうか。

何はともあれ、フランスでは「salade」のタイミングは「fromage」と一緒と覚えておきましょう。

でないと、フランス人の友人を食事に招いたとき、サラダをメイン料理と一緒にだしても、なかなか手を付けてもらえず、食べる時には萎びて美味しくなくなってしまう危険があります。

フランス人的にはメインのあとには「fromage」が付き物ですが、「fromage」を出さない時でも「salade」はメインの後に出す方が、悲しい思いをする危険が減りますよ。

フランスの木のテーブルの上に置かれた緑のレタス。

レストランのサラダ

ステーキの付け合わせのサラダ

ステーキの付け合わせは「frites フライドポテト」が定番ですが、代わりに「salade」を選べるレストランも増えてきています。

そんな時は「salade」と言えどもステーキの後ではなく、ちゃんとステーキと共に出てきますのでご心配なく。

メニューの「salade vert」

前菜やメイン料理の欄とは別に「salade vert」がメニューに載っていることがあります。

野菜がほとんど入っていないようなメイン料理の付け合わせとして注文したいところですが、何も言わないとフランス式にメインを食べ終わるころに持ってこられてしまうことがあります。

メイン料理と一緒に食べたいなら、念のため注文時に同時に持ってきてもらうようにお願いするといいですね。

1品料理としてのサラダ

フランス人も毎食、前菜・メイン料理・チーズ・デザートと順を追って食べているわけではありません。

特にカフェのランチでは一皿で終わる料理が沢山そろっていますが、その中の1つに具だくさんのサラダがあります。

人気の具材は「fromage」に「jambon ハム」、「œuf dur ゆで卵」「thon マグロ(ツナ缶)」「gésier 砂ぎも」など。

家庭でも手早く済ませたいときや暑い時期などには頻繁に食卓に登場するメニューです。

日本人の感覚では、取り分けて前菜にしたくなるかもしれませんね。ところがこういった具だくさんのサラダも前菜として扱われることはありません。

メインとしてそれだけを頂くか、前菜に生野菜を食べるならやはり 「crudité」であるのがフランスの面白い所です。

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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