フランス人の仕事着

  1. フランス語会話・勉強

日本で仕事着といって思い浮かぶのは、まずスーツですよね。ところがフランスではスーツを着ている人をあまり見かけません。

では一体フランス人はどんな格好で仕事をしているのでしょうか?

仕事に必要な服

今日の花子さんとマリーさんは紳士服売り場でショッピング中。忙しくて時間がない花子さんの夫の服を選びに来ているようです。

会話

Marie : Quel type de vêtement qu’il faut acheter pour ton mari?

ご主人にどんな服を買う必要があるのかしら?

Hanako : Il lui faut quelques chemises pour aller au travail.

仕事に行くためのワイシャツが何枚か必要だわ。

Maris : Ok, donc, pas d’habits décontractés.

Ok、じゃあ、カジュアルな服はだめなのね。

Hanako : Non. Il s’habille tous les jours en costume et en cravate. C’est  le style « salarié japonais ».

そうね。彼は毎日スーツにネクタイを着けているの。「日本のサラリーマン」スタイルよ。

Marie : Je vois. Par contre, les français s’habillent souvent beaucoup plus décontractés que vous.

なるほど。反対に、フランス人は普通、あなた達よりもっとカジュアルな格好をしているわ。

Hanako : C’est vrai. Il n’y a pas beaucoup d’hommes en costume à Paris.

そうね。スーツ姿の人はパリにあまりいないわね。

J’étais un peu surprise en arrivant en France, car les fonctionnaires ne le portent pas non plus…

フランスに来た頃、少しびっくりしたのよ、だって公務員の人たちもスーツを着ていないのだもの。

Marie : Mon mari n’en a même pas un. Il n’a que quelques vestes, c’est tout.

私の夫はスーツなんて1着も持っていないわ。ジャケットを何枚か持っているけど、それだけよ。

Hanako : Les femmes aussi, parfois, je suis étonnée de leur façon de s’habiller au travail.

女性もよ。時々、彼女たちの仕事場での服の選び方にびっくりさせられるわ。

Marie : A bon ? Pourquoi ?

あら、そう?どうして?

Hanako : Bah, il y a des femmes qui s’habillent trop sexy à mes yeux,  pour aller au travail.

だって、仕事にいくにはセクシーすぎると思える格好をした人もいるのだもの。

フランスでブリーフケースを持って走っている男性のイラスト。

ポイント

habits décontractés

habit」は「服」、「décontracté」は「くつろいだ・自然な」という意味です。「habits décontractés」は、くつろいだ時に着る服という意味で、つまり「カジュアルな服」となります。

décontractés」の反対は「contracté」で、「緊縮した・緊張した」の意味。カジュアル服の反対の意味としては使えませんのでご注意を。

costume

habits décontractés」の反対に位置するのが「costume」、そう「スーツ」です。そこに「cravate ネクタイ」も着ければ、日本人的仕事スタイルの完成ですね。

costume」は「costumé」と形容詞になると「仮装した」と、スーツとはかけ離れた意味になってしまいます。

「スーツを着た男の人」と言いたいときは「un homme en costume」と「en」を使って表現し、決して「un homme costumé 仮装をした男の人」と言ってしまわないようにしましょう。

フランス人の仕事場での服装

日本で仕事をしている人の多くは、男性ならスーツを着ていますし、女性も仕事場にふさわしいカジュアルすぎない服装を選ぶものです。

ところがフランスでは、日本と比べて仕事着が格段にカジュアル。オフィスで働く人でも、休日とほとんど変わらない格好をしている人も沢山います。

スーツは少数派

特に男性の服装は、スーツかそうでないかが一目でわかるので比較しやすいですよね。通勤時間の電車内でも、グレーや紺のスーツ一色になることはありませんし、むしろスーツのほうが少数派。

もちろん「La Défense」のようなビジネス街に行けばスーツ率は高くなりますが、やはり日本のビジネス街と比べると、スーツ率はぐんと低いものです。

そしてパリのような大都会はまだしも、地方都市に行くと、スーツを着ている男性をほとんど見かけなかったりもします。ほぼ皆スーツを着ていて、日常的に接触する機会があるのは銀行員くらいでしょうか。

役所に行っても、郵便局に行っても、はたまた子供の送り迎えに小学校へ行っても、スーツを着ている人なんて、どこにもいないのです!

フランスのオフィスビルの廊下を歩く人々のグループ。

仕事場での服装

スーツを着ないならどんな服を着ているのかというと、人それぞれとしか言いようがありません。

襟付きシャツにチノパンだったり、Tシャツにジーパンだったりと、職場の環境にもよりますが、きれいめカジュアルといった感じでしょう。

ジャケットを着ていても、いわゆるスーツのジャケットではなく、ウールやコットンのカジュアル目なものが多いようです。

女性の服装

女性の服装は男性よりも自由度が高いのは日本も同じですが、もちろん日本とフランスの違いはあります。

例えばスカートでもストッキングを穿かない・夏ならつま先の出たサンダル・冬ならブーツなど、日本のオフィスではNGである格好もよく見かける点でしょうか。

カラフルな髪の色の人もいたりして、日本ならファッション関係か音楽関係、はたまた夜の仕事でしか無理そうだなぁと思ってしまいます。

ちなみに、日本人の目から見るとかなりセクシーな格好をしている人もいて、目のやり場に困ってしまうことも。

自由を愛するフランス人は、どうやら仕事着も自由に選ぶのがモットーなようです。

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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