日本人が間違いやすいフランス語の単語②

  1. フランス語単語

ついうっかり間違ってしまって、フランス人から「違うよ」と突っ込みが入ってしまう表現はいろいろあります。

前回に引き続き、日本人が間違いやすいフランス語単語を覗いてみましょう。

買い物中に家でおやつを

今日の花子さんとマリーさんはショッピング中。疲れたので休憩しようかと話しているようです。

会話

Marie: J’adore faire les magasins, mais c’est quand même fatigant…Dis, on fait une petite pause au café?

ショッピングするのは好きだけど、疲れるわよね…ねぇ、カフェでちょっと休憩しない?

Hanako: C’est une bonne idée! C’ est un peu tôt pour le goûter, mais ça fait du bien de grignoter quelque chose quand on est fatiguées.

良いわね!おやつにはちょっと早いけど、疲れているときに間食するのは良いものね。

Marie: J’ai envie de manger une bonne glace!

大きいアイスが食べたいわ!

Hanako: Dans ce cas, je te propose de venir chez moi, il y a une bonne glace et un sorbet que tu aimes.

じゃあ、家に来るのをおすすめするわ。あなたが好きな美味しいアイスとソルベがあるのよ。

En plus, mon appartement est à deux pas d’ici.

それに、私のアパートはここからすぐだし。

Marie: Cela me tente beaucoup. Alors, on y va?

とっても魅力的ね。じゃあ、行きましょうか?

Hanako: Tu peux m’attendre juste un peu? Je voudrais faire quelques courses à la supérette là-bas.

ほんの少しだけ待ってくれる?あそこの小さいスーパーでいくつか買い物したいの。

Marie: De quoi as- tu as besoin?

何が必要なの?

Hanako: Il n’y a plus de tisane. Je crois que tu ne bois ni de thé ni de café l’après-midi.

ハーブティーがもう無いの。あなた、午後はお茶もコーヒーも飲まなかったわよね。

Marie: Ne t’embêtes pas, la glace me suffira.

そんなの良いわよ。アイスがあれば十分よ。

フランスの青い背景に買い物袋を持つ若い女性。

間違いやすい単語

買い物

  • faire les courses
  • faire les magasins / du shopping

フランス語で「買い物をする」とでいう時、食品などの日用品の買い物か、服やバッグなどの買い物かで表現を使い分ける必要があります

食品などの買い物は「faire les courses」、服などのショッピングは「faire les magasins / du shopping」。

ちなみにウィンドーショッピングは「faire du lèche vitrines」といいます。「lèche」は「lécher なめる」、「vitrine」は「ショーウィンドー」。いろいろなお店のショーウィンドーをなめるような近さで見て回る、というイメージです。

おやつ

  • goûter 
  • grignoter

日本語で「おやつ」は3時のおやつのことですが、それ以外の時間の間食のことも「おやつ」と呼ぶことがありますよね、

フランス語の「goûter」は「午後のおやつの時間のおやつ」のこと。フランスは午後3時ではなく4時がおやつの時間のため、午後のおやつのことを「quatre-heures 4時」とも呼びます。

goûter」や「quatre-heures」は、午後のおやつの時間のおやつ以外には使いません。

対して「grignoter」は「間食する」という意味で、おやつの時間以外のおやつに対しても使うことができます。

午前中や午後の遅い時間など、何かおやつが食べたい=間食したい、という時には、「goûter」ではなく「grignoter」を使いましょう。

アイス

  • glace
  • sorbet

アイスクリームやシャーベットなどの氷菓子を、まとめて「アイス」と呼ぶことが多いですよね。ところがフランスでは、乳製品入りかどうかで「アイス」の呼び方を変える必要があります。

フランス語の「glace」は「氷」という意味もありますが、「アイス」の意味で使う場合は「乳製品や卵入りのアイスクリーム」のこと。「sorbet」は果汁などの「シャーベット」のことです。

フランスでシャーベットに対して「glace」と言ってしまうと、「Non, ce n’est pas la glace. いいや、それはアイスクリームじゃない」と突っ込みが入ってしまうのです。

フランスで虫眼鏡を使ってモデルハウスを調べる女性。

自分の家

  • maison
  • appartement
  • studio
  • chez moi

マンションに住んでいても人を自宅に誘う時「家においでよ」と言いますよね。

「家」は一軒家のことも意味しますが、住居という意味でも使うので、一軒家だろうがマンションだろうが、関係なく「家」と言っても問題ありません。

フランス語で「家」は「maison」ですが、これは「一戸建ての家」だけを指します。そのためマンションなどに住んでいる場合は「maison」を使うことはできず「appartement 数室ある集合住宅」と言います。

一見「maison」でも、内がいくつかの住居に分かれている場合も「appartement」です。

また「ワンルーム」の場合は「appartement」でもなく「studio」と呼びます。

「自分の住んでいるところ」という意味での「家」に、つい「maison」を使ってしまいがちですが、パリなどで「maison」に住んでいるというと、そんなお金持ちなの!?とビックリされてしまうことでしょう。

また「chez moi」は「私の家(私の住んでいる所)」という意味で、住居形態にかかわらず使うことができて便利です。

moi 私の」の代わりに「toi / vous あなたの」「lui / elle 彼の / 彼女の」などに変えて使えば、相手がどんな所に住んでいるかわからなくても「あなたの家」ということができますね。

お茶

  • thé
  • tisane

日本で「お茶」という時の範囲は広く、緑茶や紅茶などのいわゆるお茶だけでなく、麦茶やハーブティーなども「お茶」と呼びます。「お茶をどうぞ」と言われて麦茶がでてきても違和感を感じませんよね。

フランス語の「お茶」は「thé」。これはチャノキの葉や茎を使用したもののことです。緑茶や紅茶、ウーロン茶などが当てはまります。

ハーブやフルーツ、お花などが原料の「お茶」は「tisane」と呼び、フランス語では「thé」と「tisane」が明確に分けられています。麦茶もフランスの場合「thé」はなく「tisane」ですね。

例外は「ルイボスティー rooibos」で、本来は「tisane」ですが「thé rouge」と呼ばれることがあります。

まとめ

家やお茶にアイス…日本語なら一つの単語で表現できて便利なのに、フランス語だといくつかの単語を使い分ける必要があり、間違いやすいものです。

何度も口にし慣れることで、正しい単語がするっと出てくるようになります。生活に密着した単語から覚えていってくださいね。

日本人が間違いやすいフランス語の単語①

日本人が間違いやすいフランス語の単語③

日本人が間違いやすいフランス語の単語④

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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