【例文豊富】フランス語で職業を尋ねる・答える表現集|「会社員」の言い方も完全解説
初対面の人と出会った時、名前の次に交わされることが多いのが「職業」に関する話題です。「お仕事は何をされていますか?」この一言から、会話が大きく広がっていくことも少なくありません。フランス語での自己紹介を、もっとスムーズに、もっと豊かにしてみませんか?初対面の会話をスムーズに進めるには、自己紹介が鍵。特に職業の話題は頻出です。自信を持って話せるように、フランス語教室でロールプレイング練習をしておくのがおすすめです。この記事では、職業を尋ねる失礼のない聞き方から、日本人が最も悩む「会社員」の表現、さらには会話を弾ませる相づちまで、あらゆるフレーズを完全網羅して解説します!
目次
職業を尋ねる、失礼のないスマートなフランス語表現
相手の職業を知りたい時、聞き方一つで印象は大きく変わります。状況に合わせたスマートな質問の仕方をマスターしましょう。

初対面の会話。職業の尋ね方ひとつで、その後の会話の弾み方が変わります。
最も自然で一般的な質問:「Qu’est-ce que vous faites dans la vie?」
「あなたの職業は何ですか?」と直接的に聞くよりも、はるかに自然で丁寧な響きを持つのがこのフレーズです。「人生において、何をされていますか?」という直訳からも分かるように、相手の生き方そのものに敬意を払った、とても洗練された聞き方です。
Qu’est-ce que vous faites dans la vie ?
(お仕事は)何をなさっているんですか?
初対面の相手や、少しフォーマルな場面では、まずこの表現を使えば間違いありません。
少し硬い表現:「Quelle est votre profession?」の適切な使いどころ
「あなたの職業は何ですか?」という、最も直接的な聞き方です。間違いではありませんが、日常会話で使うと、少し事務的で尋問のような硬い印象を与えてしまう可能性があります。
Quelle est votre profession ?
あなたの職業は何ですか?
この表現が適しているのは、ホテルのチェックインやビザの申請など、書類に記入する情報を確認するような、完全にオフィシャルな場面に限られると覚えておくと良いでしょう。
もっとカジュアルに!友人や同僚への聞き方
親しい間柄であれば、よりシンプルな表現が使われます。相手に合わせて `vous` を `tu` に変えることも忘れないようにしましょう。
Tu fais quoi dans la vie ? (仕事、何してるの?)
Tu travailles dans quel domaine ? (どの分野で働いているの?)
パターン別!自分の職業を答える完全ガイド
自分の職業を説明するには、いくつかのパターンがあります。自分の状況に最も合った表現を選びましょう。
パターン1:「Je suis + 職業名」― 冠詞不要の基本ルール
自分の職業を言う最も基本的な形は `Je suis + [職業名]` です。ここで絶対に忘れてはならないのが、職業名の前に冠詞(un, une, le, la など)を付けないというルールです。
文法のポイント:なぜ冠詞が不要なのか?
`être` の後に続く職業名は、その人の「属性(何者であるか)」を示す形容詞のような働きをすると考えられています。そのため、モノとして数えるための不定冠詞 `un/une` や、特定のものを指す定冠詞 `le/la` は不要になるのです。
⭕ Je suis étudiant. (私は学生です。)
❌ Je suis un étudiant.
Je suis ingénieur. (私はエンジニアです。)
Je suis professeur de français. (私はフランス語の教師です。)
Je suis cuisinier. (私は料理人です。)
パターン2:「会社員」です、と伝えたい時の3つの表現
日本語の「会社員」にぴったり一言で対応するフランス語はありません。そのため、少し説明的に表現する必要があります。
-
`Je travaille dans …` (~で働いています)
業種や職場の種類を説明する最も一般的な方法です。
Je travaille dans une société d’informatique. (IT関係の会社で働いています。)
Je travaille dans une banque. (銀行で働いています。) -
`Je travaille chez …` (~社で働いています)
具体的な企業名を言う時に使います。
Je travaille chez Renault. (ルノーで働いています。) -
`Je suis employé(e) …` (~の社員です)
より「会社員」という身分を強調したい時に使えます。
Je suis employé de bureau. (私は事務員です/サラリーマンです。)
Je suis employée dans une agence de voyages. (私は旅行代理店の社員です。)
パターン3:「~の分野で働いています」で具体的に伝える
具体的な職種名や会社名ではなく、「~業界」「~分野」で働いている、と少し幅を持たせて説明したい場合に便利な表現です。
Je travaille dans le secteur de la mode. (ファッション業界で働いています。)
Je travaille dans le domaine de l’éducation. (教育の分野で働いています。)

あなたの職業はどれですか?豊富な単語リストから見つけてみましょう。
【職業名リスト】そのまま使えるフランス語単語集(男女別)
自分の職業をフランス語で言えるように、主な職業名をリストアップしました。多くは男性形と女性形がありますので、自分の性別に合わせて使いましょう。(m: 男性名詞, f: 女性名詞)
オフィスワーク・専門職
- 会社員: employé(m) / employée(f)
- エンジニア: ingénieur(m) / ingénieure(f)
- 会計士: comptable(m,f)
- 弁護士: avocat(m) / avocate(f)
- 建築家: architecte(m,f)
- コンサルタント: consultant(m) / consultante(f)
- プログラマー: programmeur(m) / programmeuse(f)
- マーケター: marketeur(m) / marketeuse(f)
- 人事: responsable des ressources humaines(m,f)
- 秘書: secrétaire(m,f)
医療・教育・公務員
- 医者: médecin(m,f)
- 看護師: infirmier(m) / infirmière(f)
- 薬剤師: pharmacien(m) / pharmacienne(f)
- 教師: professeur(m,f), enseignant(m) / enseignante(f)
- 学生: étudiant(m) / étudiante(f)
- 研究者: chercheur(m) / chercheuse(f)
- 公務員: fonctionnaire(m,f)
- 警察官: policier(m) / policière(f)
サービス・販売・技術職
- 店員: vendeur(m) / vendeuse(f)
- ウェイター: serveur(m) / serveuse(f)
- 料理人: cuisinier(m) / cuisinière(f)
- パン職人: boulanger(m) / boulangère(f)
- 美容師: coiffeur(m) / coiffeuse(f)
- 運転手: chauffeur(m) / chauffeuse(f)
- 不動産業者: agent immobilier(m) / agente immobilière(f)
- 整備士: mécanicien(m) / mécanicienne(f)
クリエイティブ関連職
- デザイナー: designer(m) / designeuse(f)
- ジャーナリスト: journaliste(m,f)
- 写真家: photographe(m,f)
- 俳優: acteur(m) / actrice(f)
- 音楽家: musicien(m) / musicienne(f)
- 作家: écrivain(m) / écrivaine(f)
- 翻訳家: traducteur(m) / traductrice(f)
- 芸術家: artiste(m,f)

「Je suis boulanger.」― 自分の仕事に誇りを持って話す姿は、とても魅力的です。
会話がもっと広がる!仕事に関する相づち・感想フレーズ集
相手の職業を聞いたら、ひと言感想を添えるのが円滑なコミュニケーションのコツです。
ポジティブな感想を伝える(「面白そうですね!」など)
Ah oui ? Ça a l’air intéressant ! (へえ、面白そうですね!)
C’est un travail passionnant ! (やりがいのある(情熱的な)仕事ですね!)
Ça doit être bien payé. (お給料が良さそうですね。) ※親しい間柄で
共感やねぎらいを示す(「大変そうですね…」など)
Ça a l’air difficile. (大変そうですね。)
Ça doit être fatigant. (お疲れになるでしょうね。)
Vous avez des journées chargées, alors. (では、お忙しい毎日なのですね。)
自分の仕事について一言付け加える
自分の職業を言った後に、補足のひと言を加えると、人柄が伝わりやすくなります。
Ce travail me plaît. (この仕事が気に入っています。)
J’ai des journées chargées, mais j’aime mon travail. (毎日忙しいですが、自分の仕事が好きです。)
「働いていない」場合の表現と、職業に関するQ&A
Q. 「無職」「主婦・主夫」「求職中」は何と言いますか?
A. 働いていない場合の表現も、ぜひ覚えておきましょう。
- 主婦/主夫: Je suis mère au foyer / père au foyer. (私は主婦/主夫です。)
- 求職中: Je suis au chômage. (失業中です。) / Je cherche du travail. (仕事を探しています。)
- 退職者: Je suis à la retraite. (退職しています。)
- 学生: Je suis étudiant(e). (学生です。)
Q. 職業名の女性形はどうやって作るの?
A. 決まったルールがありますが、例外も多いです。基本的には、男性形の語末に`-e`を付けたり、語末の子音を変化させたりします。例: `étudiant` → `étudiante`, `cuisinier` → `cuisinière`, `traducteur` → `traductrice`。リストで確認するのが最も確実です。
Q. フランスで初対面の人に職業を聞くのは失礼?
A. いいえ、全く失礼ではありません。むしろ、相手に関心があることを示す、ごく自然な会話の糸口と捉えられています。ただし、収入に関する質問 (`Ça doit être bien payé`など) は、かなり親しい間柄でない限り避けるのが無難です。
まとめ:職業の話題で、自己紹介をマスターし、会話を弾ませよう!
フランス語での職業に関する会話は、いくつかの基本パターンと単語を覚えれば、決して難しくありません。
【自己紹介マスターの心得】
– 尋ねる時は、丁寧な「Qu’est-ce que vous faites dans la vie ?」から始める。
– 答える時は、「Je suis + 職業名」(冠詞なし)が基本。
– 「会社員」と言いたい時は、「Je travaille dans/chez …」で具体的に説明する。
– 相手の仕事に「Ça a l’air intéressant !」と感想を添えると、会話が広がる。
今日学んだ表現を使って、自信を持って自己紹介し、フランス人とのコミュニケーションをより一層楽しんでくださいね。