フランス語で尋ねる「出身」

  1. フランス語会話|旅行・日常・ビジネスで使える実践フレーズ集

外国に住んでいると出身を尋ねられることが多々ありますよね。日本だと外国人に出身を尋ねる=国籍を尋ねることになりますが、移民の多いフランスでは少しニュアンスが違ってきます。

今回はそんなフランスで出身を尋ねる方法を覗いて見ましょう。

出身はどこ?

今日の花子さんは友人宅のパーティーに参加中。そこで知り合った人と出身地の話で盛り上がっているようです。

会話

Anna : Tu es de quelle origine ? Japonaise ?

あなたはどこの出身?日本?

Hanako : Oui, je suis japonaise.

ええ、日本人よ。

Anna : Je me disais bien.

そうだと思った。

J’ai quelques amis japonais, et tu as le même accent qu’eux.

日本人の友人が何人か居るのだけど、彼らと同じ(発音の)アクセントがあるから。

Hanako : Et toi, tu viens d’où ?

あなたは?どこ出身?

Anna : Moi, je viens du sud de la France.

私は南の出身よ。

Toute ma famille vit là-bas. Je suis venue à Paris pour les études, et en fin de compte, j’y suis resté pour le travail

家族みんな、あちらに住んでいるの。私はパリに勉強の為に来て、仕事の為に残っているの。

Hanako : Ta famille te manque ?

ご家族に会えなくて寂しい?

Anna :   Un peu, mais ça va. Je passe souvent mes vacances chez ma famille.

少しね。でも大丈夫よ。ヴァカンスはほとんど家族の家で過ごしているから。

フランスのセーヌ川を見下ろすベンチに座る人々のグループ。

ポイント

Je me disais bien

se dire」は「~だと(心の中で)思う」という意味です。

文中のように質問の答えに対する返事として「Je me disais bien.」という場合は「そうだと思った」という意味になります。

「心の中で思っていたことが当たっていた」というニュアンスですね。

La famille te manque ?

manquer」は「欠ける・足りない」という意味でよく使われますが「manquer à A」で「~がいなくてA(人)は寂しい」という意味になります。

文中の「la famille te manque ?」の「te」はAnnaさんを指しています。「(Annaさんは)家族が(一緒に)いないから寂しいですか?」となります。

足りないものが主語、それが無くて寂しいと思っている人が「à」の後ろに来るので注意してください。

日本語の感覚で「私は寂しい」といおうとして、「Je」を主語に「je manque à A」といってしまうと「Aは私がいなくて寂しい」という意味になってしまいますよ。

出身を尋ねる方法

de quelle origine ?

origine」は「出身・生まれ・家柄」などを表す言葉です。疑問形容詞の「quelle」がついて「どこの出身?」となります。

A:Vous êtes de quelle origine ?

出身はどちらですか?

B:Je suis d’origine asiatique.

アジア出身です。

de quelle nationalité ?

相手が外国人だとわかっている場合は、ずばり「nationalité 国籍」を尋ねることも多いですね。

A:Vous êtes de quelle nationalité ?

あなたの国籍はどちらですか?

B:Je suis de nationalité japonaise.

日本国籍です。

venir d’où ?

venir 来る」と「 どこ」を使い「どこから来たのか 」と出身地を尋ねる表現です。

A:D’où venez-vous ?

ご出身はどちらですか?

B:Je viens du Japon.

日本から来ました。

フランスの旗を持つ人々の集団。

国籍と出身地の違い

フランスで出身について話すときに注意して欲しいのが「origine=国籍」ではないことです。

フランスにはたくさんの「フランス生まれでないフランス人」や、「両親共がフランス人で無いフランス人」がいます。

自分の意思でフランス国籍を取得した人や、フランスで生まれた外国人の子でフランス国籍を選択した人などですね。

という事は、例え言葉がつたなくても、見た目がアジア系であっても、フランス国籍を持つフランス人であるケースも多々あります。

ですので「de quelle origine ?」と国籍ではなく、どこの出身か・どんな人種かを尋ねられることが多くなるわけですね。

外国人が国籍を取得するのが難しい日本とは違い、移民を受け入れている国ならではの質問方法だともいえるでしょう。

【日本人と日系フランス人】

もう1つ注意したいのが「origine」を尋ねられたときの答え方です。

je suis d’origine japonaise. 日本出身/日系です。」と答えてしまうと、「日本出身ではあるが、フランス国籍である」という解釈をされてしまいます。

「日本人です」と言いたい場合は「Je suis japonais(e). 日本人です。」と答えると誤解を防ぐことができますよ。

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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