フランス地方の市場ガイド – 地元の味と安心感を楽しむ方法

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フランス地方の市場ガイド – 地元の味と安心感を楽しむ方法

前回はマルシェの種類とパリのマルシェ情報をお伝えしました。

ではフランス各地のマルシェは、どういったものなのかも気になりますね。

いったいパリとどんな違いがあるのでしょうか?

フランスのマルシェ

なにやら花子さんはパリのマルシェにご不満のよう。さてその理由とは何なのでしょうか?

会話

Hanako : On dirait que la France est un grand pays agricole.

フランスって農業大国って言うわよね…

Marie : Oui,  c’est vrai. Pourquoi ?

ええ、そうね。どうして?

Hanako : Mais tant que l’on habite à Paris, même au marché, c’est difficile à acheter les légumes vendus par les producteurs.

でもパリに住んでいる限りは、マルシェ(朝市)に行っても生産者が売っている野菜を買うことって難しいでしょ。

Marie : C’est vrai aussi.

それもそうよね。

Il faut aller un petit peu loin pour ça.

それには少し遠くに行かなきゃね。

Hanako : Ah…que c’était sympa le marché à la Provence…

あぁ、プロヴァンス地方のマルシェは良かったわ…

Au jour du marché, il n’y avait quasiment que les producteurs-vendeurs.

マルシェの日には、ほとんど生産者が売りに来ているものばっかりだったもの。

Marie : Si tu veux, je peux t’emmener au marché un peu plus loin en voiture.

良かったら、車でちょっと出かけたところのマルシェに連れて行ってあげようか?

En 30minutes à peine, tu peux acheter des légumes cueillis au matin même.

30分もしないで、朝採りの野菜が買えるわよ。

Hanako : Vraiment ? Je t’adore, Marie ! Merci beaucoup !

本当?大好きよ、マリー。ありがとう!

ポイント

on dirait que ~

「まるで~のようだ」という意味です。

文中の花子さんの台詞を上記のように訳すと「フランスは農業大国のようだ(でもそうじゃない」ということになってしまいます。

ここでは、「(そうだと分かっていても)そうじゃなく感じる」といったニュアンスで使っています。

ややこしいですが、ニュアンスを使いこなしてフランス語上級者になりましょう。

tant que~

「~する限りは」

aussi longtemps que ~」とも言い換えられます。

Que c’est~

que」は代名詞や接続詞が有名ですが、副詞の「que」というのも存在します。

「なんと~だろう」という感嘆を表す表現です。

何かきれいな物を見たときに「Que c’est beau」や、「Très gentil,merci 」という代わりに「Que c’est gentil」と言ってみてくださいね。

思わず口から出る台詞なので、自然と使えればフランスになれてきた証拠と言えるでしょう。

à peine

à peine」は「ほとんど無い/せいぜい」と言う否定の意味と、「かろうじて/やっと/したばかり」という意味があります。

文中の「En 30minutes à peine」どちらの意味でしょうか?

これは1つ目の「せいぜい」と言う意味ですね。「à peine」を使わずに「En 30minutes 車で30分」と言うよりも、「たったの30分で」というニュアンスになります。

なんと言ってもフランスの首都パリですから、そこから「たったの」30分で新鮮野菜が買えるなんて驚きですよね。

matin même

même」は「同じ」という意味ですね。

ところがこの用法は単語の前に「même」が置かれる必要があります。「même matin」といえば、「同じ朝」となります。

では「matin même」は?

même」は名詞の後に置かれると「まさにその~」という意味になります。

des légumes cueillis au matin même.」は「まさにその朝(売りに出されるその日の朝)に収穫された野菜」ということです。

地方のマルシェの特色

【顔の見える安心感】

地方のマルシェは、その地方の生産者が自分の生産した野菜を売りに集まってくるのが特徴です。

私たちが「マルシェ・朝市」といった時に思い浮かべる「マルシェ」の形をしているのが地方のマルシェなんですよ。

正直、値段はスーパーなどの方が安いことも多いのですが、鮮度や生産者の顔が見えるという、何物にも変えがたい安心感があります。

【虫も食べたくなるおいしい野菜】

「虫も食べない野菜は安心して食べれない」とも言いますが、マルシェで買う野菜には虫に出会う確立がとても高いものです。

そのうち慣れてくるものではありますが、サラダを洗う時には要注意。女性なら思わず悲鳴をあげてしまうかもしれませんよ。

【マルシェのデメリットは?】

その代わり、季節以外の野菜を売っていないというデメリットも。

特に冬の終わりの初春に変わるころは、冬野菜もしなびてくるし、春野菜はまだ育ってないしで、少しさびしい気分になってしまいます。

マルシェの注意ポイント

【見分けのコツ①】

もちろんマルシェには、生産者以外のお店も出店しています。

見分けるコツはカラフルはダンボールケースに野菜が入っているかどうか。

ダンボールに入ってきれいに並んでいるものは、卸売り市場から仕入れているものです。

つまりスーパーで買うのと同じということですね。例えば、パリのマルシェのほとんどのお店が、この「仕入れて売る」という形態です。

マルシェに食料品を買いにくる人は、地元のものを少しでもいい状態で買いたいと思っている人がほとんど。

仕入れたダンボールを隠して、まるで生産者のような顔をして商品を売るところもあるので、陳列台の足元やバックヤードもしっかりチェックして、買うお店を決めましょう!

【見分けのコツ②】

見分けるコツはもう1つ。

生産地を書いたプレートが、必ずそれぞれの野菜についているはずです。

地元の地名なら、ほぼ100パーセントが生産者。地元の県の名前が書いてあることも多いです。

それがFranceとなったら、残念ながら仕入れた野菜だと判断した方が良さそうです。

マルシェで買う鮮度のいい野菜はおいしく長持ちしますから、スーパーの野菜と一度食べ比べてみてください。

きっと「農業大国フランス」の名前に納得できることでしょう。

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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