夜に訪れるフランスのヴェルサイユ庭園

    1. フランス世界遺産・歴史

    ヴェルサイユ宮殿に付随する庭園の開園時間は朝から夕方まで。ところが夏の間は夜にも訪れることができ、ライトアップされた噴水や木々が昼間とは違った顔を見せてくれます。

    今回はそんな夏限定・ヴェルサイユ庭園で行われるイベントを覗いてみましょう。

    花火を見に行こう!

    ある初夏の日、マリーさんは花子さんを花火を見に行こうと誘っているようです。いったいどこで開催される花火なのでしょうか?

    会話

    Marie : Est-ce que tu veux aller regarder le feu d’artifice ?

    花火を見に行きたくない?

    On dit que les japonais adorent ça.

    日本人って花火が好きなんでしょ?

    Hanako : Oui, on aime bien. Mais où il y a un feu d’artifice à cette période à Paris?

    ええ、好きよ。でもこの時期のパリの、どこで花火があるの?

    Marie : Non, pas à Paris. A Versailles!

    いいえ、パリじゃないわ。ヴェルサイユよ!

    En été, on peut visiter les jardins du château de Versailles au soir.

    夏の間、ベルサイユ宮殿の庭園を夜に訪れることができるの。

    Et à la fin de soirée, on tire le feu d’artifice avec de la musique et de la lumière.

    そして夜の最後に、音楽とライトと共に花火が上げられるのよ。

    Hanako : Ça doit être très joli. D’ailleurs, je n’ai pas encore visité les jardins du château. Ce sera une bonne occasion.

    それはきっと素敵でしょうね。それに私、まだ宮殿の庭園に行ったことがないの。いい機会だわ。

    Marie : Alors, tu peux y aller quand ? Le feu d’artifice aura lieu chaque samedi !

    じゃあ、いつ行ける?花火は毎週土曜日にあるのよ !

    フランスの夜の湖の真ん中にライトが灯る噴水。

    ポイント

    le feu d’artifice

    feu」は「火」、「artifice」は「策略・手管」などの意味ですが「feu d’artifice 」とセットになると「花火」の意味になります。

    そして花火を「打ち上げる」には「tirer」という動詞を使います。「引く・伸ばす」の意味でよく使われる単語ですが、「発射する・撃つ」という意味もあり、花火や鉄砲、はたまたサッカーなどでシュートするという場面でも使われます。

    visiter

    visiter」は「(場所を)訪れる・見学する」という意味。これは目的の場所を直接目的語でとる他動詞なので「visiter Paris パリを訪れる」という形になります。

    目的語が場所なので、つい「à Paris」としないように気を付けてくださいね。

    ちなみに「人を訪ねる」と言いたい場合は「rendre visite à qn」使いますが、こちらには「à」が必要と紛らわしい表現です。

    ヴェルサイユ宮殿の庭園

    ヴェルサイユ宮殿といえばユネスコの世界遺産にも登録され、日本でも有名なフランスの観光地です。

    パリから電車で約40分と比較的近い場所にあるため、短いパリ滞在旅行中にも訪れやすい観光地の1つですよね。

    ヴェルサイユ宮殿にはル・ノートルが造園した広大な庭園もあり、点在する噴水や彫刻なども見所の1つです。

    その広さは800ヘクタール(建物を含む)に及び、1 670メートルある「grand canal 大運河」沿いを散歩するだけでも、往復1時間弱はかかってしまいますね。

    時間が無い…、宮殿を見るだけで疲れた…、などなど、庭園はちょっと覗いただけなんて事にもなりがちです。

    そんなヴェルサイユの庭園にスポットを当て、しかも花火まで楽しめるイベントが毎週土曜日、夏の間に開催されます。

    フランスの夜の公園の噴水の上で花火。

    Les Grandes Eaux Nocturnes

    • Grande 大きい・偉大な
    • Eau 
    • Nocturne 夜の

    Les Grandes Eaux Nocturnes」とは、夏の間にヴェルサイユの庭園で行われるイベントの名前です。

    eau」は一般的に「水」のことですが「噴水」を指すこともあり、「Les Grandes Eaux」は「大噴水」を意味します。複数形なのは、庭園にいくつも噴水があるからですね。

    Nocturnes」とある通り、普段は夕方には閉園してしまうヴェルサイユの庭園を、夜に訪れることができます。

    【見所】

    最大の見所は、閉園前に15分間に渡って打ち上げられる花火でしょう。噴水と光のダンスにバロック音楽、そして花火が一体となって、夏の夜のヴェルサイユ庭園が夢のように彩られます。

    この花火は「GROUP F」による作品で、彼らはリオのオリンピックや2014・2015年の革命記念日のエッフェル塔の花火も手がけています。

    この「Les Grandes Eaux Nocturnes」は開園が20時半からとなっており、花火が始まるのは22時50分。のんびり夜の庭園散歩を楽しめるのはたったの2時間20分しかありません。

    花火を近くで見ようと思ったら、庭園散歩を早めに切り上げる必要があるのが残念です。

    【交通手段】

    パリからはRERのC線に乗り「 Versailles Château Rive Gauche」で降りると、ヴェルサイユ宮殿まで徒歩10分で到着できます。

    ですが花火が終わるのは23時5分。そこから駅まで歩きRERに乗れるのはかなり遅い時間になっていまいますよね。

    夜遅くにRERに乗りたくない場合は、前もってパリまでの往復バスに申し込んでおくこともできますよ。

    夜のヴェルサイユの庭園は普段は入れない場所なので、夏のパリ旅行プランに入れてみてはいかがでしょうか?

    http://www.chateauversailles-spectacles.fr/

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