フランス人のクレープの食べ方

  1. フランス語×グルメ|レシピ・食文化で楽しく学ぶフランス語

クレープといえば甘いデコレーションたっぷりのかわいらしいおやつのイメージがありますが、フランスでは意外にシンプルな食べ方が人気です。

クレープの食べ方

今日の花子さんはクレープを食べにマリーさん宅にお邪魔しています。

会話

Marie : Qu’est-ce tu veux mettre avec la crêpe ?

クレープに何をつける?

Hanako : Je ne sais pas trop… Qu’est-ce que tu as ?

どうしようかしら…何がある?

Marie : Du beurre, du sucre, du Nutella, des confitures et du miel.

バターに砂糖、ニュテラ、ジャム、ハチミツがあるわ。

Hanako : Du sucre s’il te plait.

お砂糖をお願い。

Marie : Avec du beurre ?

バターも?

Hanako : Je n’ai jamais essayé du beurre avec des crêpes. Ca m’a l’air très gras…

バターをつけたクレープって試したことが無いの。脂っこそうで…

Marie : A mon avis, c’est la meilleure façon de manger la crêpe.

一番おいしいクレープの食べ方だと私は思うの。  

Tu n’as qu’à essayer.

試してみるべきよ。

Hanako : Ben, vas-y. Je vais la goûter.

ええっと、お願い。食べてみるわ。

(Hanako mange la crêpe avec du beurre et du sucre)

(花子はバターと砂糖のクレープを食べています)

Marie : Alors ?

どう?

Hanako : Elle est super bonne ! Je regrette de ne pas l’avoir mangée jusqu’à maintenant !

すごくおいしい!今まで食べなかったのを後悔してるわ!

ポイント

mettre

フランスのフォークの隣の皿に広げられたチョコレートの瓶。

mettre」は色々な使われ方をする動詞ですが「クレープに~を塗る」などの意味でも使います。

「塗る」だと「peindre」かな?と思いがちですが、こちらは「ペンキなどを塗る」の意味。クレープには使えません。

クレープにジャムなどを塗り広げる場合は「étaler」を使って表現しましょう。

vas-y

aller 行く」の二人称命令形の「vas」と「à +名詞」に代わる代名詞「y」、「aller à ~ そこへ行く」の命令形。

しかし「Ben, vas-y. Je vais la goûter.」の「vas-y」を「そこへ行け」と訳してしまうと変な文章になってしまいますね。

y aller」は「やる/とりかかる」の意味があり、こちらもその意味で使われています。

ですので例文だと「(そんなに美味しいというなら食べてみるから)やって(作って)頂戴」といったところでしょうか。

もちろん「vas-y」で「そこへ行け」の意味で使うこともあるので、文脈で判断してくださいね。

フランスのクレープ

ナイフとフォークで召し上がれ

日本でクレープというと苺&生クリームやバナナチョコなどたっぷりデコレーションの乗ったものが主流ですよね。

6等分に折ったクレープを紙のケースに入れて提供され、食べ歩きのおやつのイメージです。

フランスでは、もちろん食べ歩きもあるのですが、お皿に乗せてナイフとフォークで食べるもの(もちろん手づかみで食べることも多いのですが)。

その為か焼きあがったクレープに溶かしバターや洋酒をたっぷりかけて、しっとり感をUPさせた食べ方も人気です。

家庭で人気のメニュー

フランス風クレープをお皿に盛って食べる人。

crêperie クレープ屋」では様々なメニューが並びますが、家庭で人気なのは「beurre-sucre バターと砂糖」やNutella(ニュテラ)というチョコレート&ナッツペーストです。

クレープの発祥はブルターニュ地方ですから、バターも有塩バターを使うのが本格的なおいしさの秘密なんですよ。

洋酒をかけるなら、ブルターニュのお隣ノルマンディー名産の「calvados カルバドス(りんごのブランデー)」もおすすめです。

クレープとガレット

さてそんなクレープですが塩味のものは「galette」と呼ぶのが本式です。

日本語ではそば粉のクレープやそば粉のガレットと呼ぶことがありますが、フランス語で「galette」といえば「farine de sarrasin そば粉」を使った物のことなので、他に単語を加えて説明しなくてOK。

まれに「crêpe sucré 甘いクレープ」「crêpe salée 塩味のクレープ」という事もありますが、この場合の「crêpe salée」はそば粉を使ったものでなく、小麦粉で作ったクレープの塩味であるのが普通です。

そして「galette」のお供にはりんごの発泡酒「cidre」も忘れずに!

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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