日本人が間違いやすいフランス語の単語④

  1. フランス語講座

日本語だと同じなのにフランス語だと別単語になる場合、どうしても日本語に釣られて一つの単語でいろいろなものを指そうとしてしまいがちです。

今回はそんな単語の中から、料理をしているときに間違いやすいフランス語を覗いてみましょう。

鍋の横のボウルを取って

今日の花子さんは、自宅でマリーさんと一緒に料理をしているようです。

会話

Hanako: Tu peux me passer un bol, s’il te plaît.

ボウルを渡してくれる?

Marie: Il est où?

どこにあるの?

Hanako: Il est à côté de la casserole dans le tiroir le plus bas.

一番下の引き出しの片手鍋の横にあるわ。

Marie: Celui-ci ?

これ?

Hanako: Je préfère plus grand. Au dessous de ça, il y en a un en inox.

もっと多いのがいいわ。それの下にステンレスのが1つあるでしょ。

Marie: Ah, ok, tu voulais un saladier. Tiens.

ああ、Ok、大きいボウルが欲しかったのね、はい。

Hanako: Merci. Ensuite, il faut cuire les pommes de terre.

ありがとう。それから、じゃがいもを茹でなきゃね。

Tu peux sortir une cocotte ou un fait-tout.    

両手鍋か深鍋を出してくちょうだい。

Marie: Est-ce que tu as un autocuiseur? Ce sera plus rapide avec. 

圧力鍋を持ってる?そちらの方が早いわよ。

泡立て器とアイシングの入ったボウルを持つフランスの若い女性。

間違いやすい単語

ボウル

  • saladier 
  • bol

キッチン用品の「ボウル」はフランス語の場合、大きさによって名前が違います。

まず大きなボウルは「saladier」です。サラダを和えたり卵を泡立てたりする時に使うサイズを思い浮かべてくださいね。

小さいサイズの「ボウル」は「bol」。「椀、鉢」の意味ですが、こちらはカフェオレボウルやお茶碗など、「saladier」と比べて小さいサイズの食器を指します。

フランス語の「bol ボル」と英語の「bowl ボウル」、発音も似ているせいか、大きいボウルも「bol」で通用してしまう気がしますが…

フランス人にとって「bol」と「saladier」は明確に違う物のよう。間違えると花子さんのように間違いに突っ込まれることになるでしょう。

フランスの青いタイル張りの壁にぶら下がっている銅の鍋とフライパンのグループ。

  • casserole 
  • cocotte 
  • fait-tout
  • autocuiseur
  • wok

さすが美食の国フランスというべきか、フランス語には「鍋」も鍋自体を指す一つの単語はなく、形や性能によってそれぞれ名前が付けられています。

casserole」は「片手鍋」のこと。鍋自体には取っ手が付いておらず、取り外し式の取っ手がセットになっているものも 「casserole」と呼ぶことが多いようです。

cocotte」は煮込み用の「蓋付き両手鍋」。鋳物の鍋で有名な「Le creuset」や「STAUB」の「cocotte」に憧れる方も多いのではないでしょうか。

煮込み用の鍋ということからじっくり熱が通る鋳物が多いですが、それ以外の素材のものも「cocotte」と呼びます。

また日本で「cocotte」というと卵のオーブン調理などに使う陶器製の小さな器を指しますが、フランス語では「ramequin」です。

fait-tout」は「深鍋」のこと。パスタを茹でる鍋をイメージすると、わかりやすいかもしれません。「fait する」と「tout 全て」の名の通り、どんなものでも調理できるサイズです。

autocuiseur」は「auto 自動的な」が付いているので炊飯器などのボタン一つで調理していくれる家電を想像してしまいますが…これは「圧力鍋」のことです。

wok」は「中華鍋」。フランスはガスではなく電気コンロが多いためか、底が平らなタイプが主流です。いわゆる中華鍋の形をしたものが欲しい時は、アジア食品を扱うお店で手に入ります。

batterie de cuisine

個々の鍋にはそれぞれに名前がついていますが、いくつもの鍋がセットになっているものは「batterie de cuisine」と呼びます。セットになっている鍋の形に関係なく呼ぶことができますよ。

batterie」は「電気のバッテリー」のことですが、「batterie de ~」で「~の一組の器具」という意味もあります。

つまり「batterie de cuisine」は「キッチン器具一組」。鍋のセットなのに「鍋」を総括する単語がないため、日本のように「鍋セット」といえないのですね。

まとめ

ボウルや鍋など日常生活に直結した単語は、間違いやすくはありますが、一度覚えてしまえば頻繁に使う単語だけあって忘れることはなさそうです。

しっかり覚えて、フランス人から突っ込まれないようにしてくださいね。

日本人が間違いやすいフランス語の単語①

日本人が間違いやすいフランス語の単語②

日本人が間違いやすいフランス語の単語③

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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