フランス語で「おいしい」を伝える表現集|C’est bonだけじゃない!食事で使える感動フレーズ決定版【2025年最新】
フランス料理を味わった時、その感動をフランス語で伝えられたら素敵ですよね。「C’est bon! (セ ボン!)」は誰もが知る「おいしい!」の表現ですが、実はフランス語にはもっと豊かで多彩な「おいしい」を伝える言葉がたくさんあります。この記事では、基本的な「C’est bon!」の使い方から、食通も唸るような上級表現、さらには食事の席で役立つ「おいしそう!」「いただきます」「ごちそうさま」といった便利フレーズまで、徹底的に解説します。フランスの食文化に触れながら、あなたのフランス語表現をグレードアップさせ、食卓でのコミュニケーションをより一層楽しいものにしていきましょう!この記事を読み終える頃には、あなたもフランス語で「おいしい!」の感動を自在に表現できるようになっているはずです。
目次
- 1 なぜ「C’est bon!」だけじゃ物足りない?フランスの食文化と褒め言葉の重要性
- 2 まずは基本の「おいしい」:「C’est bon!」の正しい使い方と発音、応用バリエーション
- 3 「C’est bon!」を超える!感動を伝える「おいしい」上級フランス語表現12選 – 微妙なニュアンスも解説
- 4 食べる前から期待感MAX!「おいしそう」を伝える魅力的なフランス語フレーズ
- 5 フランス流「いただきます」と「ごちそうさま」:食卓での必須エチケットと便利フレーズ
- 6 レストランで役立つ!料理やサービスを褒める実践フランス語会話術
- 7 もっとフランス語で食を楽しもう!覚えておきたい関連ボキャブラリー集
- 8 まとめ:フランス語の「おいしい」表現をマスターして、食卓コミュニケーションをもっと楽しく、もっと豊かに!
なぜ「C’est bon!」だけじゃ物足りない?フランスの食文化と褒め言葉の重要性
フランスと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、洗練された食文化ではないでしょうか。フランス人にとって食事は単なる栄養補給ではなく、生活を豊かにする芸術であり、大切なコミュニケーションの場です。そんな彼らにとって、料理を褒める言葉は非常に重要な役割を果たします。
フランス人にとって「食」とは?単なる栄養摂取を超えた芸術とコミュニケーション
フランスでは、食材の質、調理法、盛り付け、そして食事を共にする人々との会話まで、その全てが「食」を構成する要素と考えられています。ミシュランガイド発祥の地であることからもわかるように、料理は一種の芸術として捉えられ、作り手は素材の持ち味を最大限に引き出すために情熱を注ぎます。食べる側もまた、その繊細な味や香り、見た目の美しさを五感で楽しむことを大切にします。このような文化背景があるからこそ、料理に対する感想や賛辞を言葉で表現することが、作り手への敬意を示すと同時に、その場の雰囲気をより豊かなものにするのです。
「おいしい!」の一言が人間関係を円滑にする魔法 – 食事中の褒め言葉が持つ力
食事中に料理を褒めることは、単に味の感想を伝える以上の意味を持ちます。それは、作り手への感謝の気持ちを具体的に示す行為であり、相手との良好な関係を築くための潤滑油となります。ホームパーティーに招かれた際や、レストランでシェフの心のこもった一皿を味わった時、心のこもった「おいしい!」の一言は、相手を喜ばせ、会話を弾ませ、その場の雰囲気を和やかにします。フランスでは、言葉にして伝えることが重視される文化があるため、感じたことは積極的に表現するのが良いでしょう。
フランス料理の奥深さと、それを表現するための豊かな語彙の必要性
フランス料理は、地方ごとに特色ある料理が存在し、ソースの種類、調理法、食材の組み合わせなど、そのバリエーションは無限とも言えます。繊細な味わいの料理、濃厚なソースが絡む一品、見た目も華やかなデザートなど、それぞれの料理が持つ個性を的確に捉え、それを言葉で表現するためには、「C’est bon!」だけでは不十分です。より具体的で、感情豊かな褒め言葉を知っていることで、あなたの食体験はさらに深まり、フランスの食文化への理解も一層深まるでしょう。
まずは基本の「おいしい」:「C’est bon!」の正しい使い方と発音、応用バリエーション
フランス語で「おいしい」を表す最も基本的でよく使われる表現が「C’est bon! (セ ボン!)」です。まずはこの万能フレーズをしっかりマスターしましょう。
「C’est bon! (セ ボン)」の基本的な意味とシチュエーション別ニュアンス
「C’est bon!」は直訳すると「それは良いです!」となり、食べ物や飲み物に対して使うと「おいしい!」という意味になります。非常に幅広く使える便利な表現で、カジュアルな場面でもフォーマルな場面でも使うことができます。
- 友達との食事で:「Ce gâteau, c’est bon! (ス ガトー、セ ボン!) – このケーキ、おいしいね!」
- レストランでウェイターに:「Oui, c’est bon, merci. (ウィ、セ ボン、メルシー。) – はい、おいしいです、ありがとう。」
- 食べ物以外にも、「OK」「大丈夫」「それでいい」といった意味で使われることもあります。例:Le dossier est prêt? – Oui, c’est bon. (ル ドスィエ エ プレ? – ウィ、セ ボン。) – 書類は準備できた? – うん、大丈夫だよ。
発音のコツ:リエゾンに注意してネイティブらしく「セボン」
「C’est bon!」をより自然に発音するためのポイントは、「C’est」の「t」と「bon」の母音「o」がリエゾン(くっついて発音されること)しない点に注意することです。「セ・ボン」と区切るのではなく、「セ」の後に続く「ボン」を意識します。
- C’est (セ): 「C」は[s]の音。「est」の「e」は弱い「エ」、「st」の「t」は発音しません(ただし、次に母音が続く場合はリエゾンすることがあります)。ここでは「セ」と短く発音します。
- bon (ボン): 「b」は日本語のバ行の音。「on」は鼻母音で、口を丸くして鼻から息を抜くように「オン」と発音します。日本語の「オン」とは異なり、最後に「ン」の音をはっきり言わないのがポイントです。
全体として「セ ボン!」と、アクセントは「ボン」に置く感じで発音すると、よりフランス語らしくなります。
強調表現「C’est très bon! (セ トレ ボン)」とさらに感情を込める副詞の活用
「おいしい!」という気持ちをさらに強く伝えたい場合は、副詞を使って強調します。
- C’est très bon! (セ トレ ボン!) – とてもおいしいです!
「très (トレ)」は「とても」という意味の最も一般的な強調副詞です。 - C’est vraiment bon! (セ ヴレマン ボン!) – 本当においしいです!
「vraiment (ヴレマン)」は「本当に」という意味で、心からの実感を込めて使います。 - C’est super bon! (セ シュペール ボン!) – すごくおいしい!(カジュアル)
「super (シュペール)」は「すごい、素晴らしい」という意味で、よりくだけた表現です。 - C’est trop bon! (セ トロ ボン!) – おいしすぎる!(カジュアル)
「trop (トロ)」は本来「~すぎる」という過度な意味ですが、話し言葉では「すごく」という強調として非常によく使われます。
疑問形「C’est bon? (セ ボン?)」と否定形「Ce n’est pas bon. (ス ネ パ ボン)」の使い方
「C’est bon!」は疑問形や否定形でも使えます。
- C’est bon? (セ ボン?) – おいしい? / 大丈夫?
語尾のイントネーションを上げて発音します。相手に味の感想を尋ねる時や、状況を確認する時に使います。 - Ce n’est pas bon. (ス ネ パ ボン。) – おいしくないです。 / 良くないです。
「ne … pas」で動詞を挟んで否定形を作ります。「n’est」の「t」と「pas」の「p」が続くので、発音に少し注意が必要です。 - カジュアルな会話では、「C’est pas bon. (セ パ ボン。)」と「ne」を省略することもよくあります。

多彩なフランス語の「おいしい」表現バリエーション
「C’est bon!」を超える!感動を伝える「おいしい」上級フランス語表現12選 – 微妙なニュアンスも解説
「C’est bon!」は万能ですが、時にはもっと深い感動や具体的な感想を伝えたいもの。そんな時に役立つ、より表現力豊かな「おいしい」のフランス語フレーズを12個厳選してご紹介します。それぞれのニュアンスの違いを理解して、シーンに合わせて使い分けてみましょう。
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1. C’est délicieux! (セ デリシュー) – 極上の美味しさをエレガントに表現
「délicieux (デリシュー)」は「非常においしい」「美味な」という意味の形容詞。「C’est bon!」よりも格段に強い賞賛を表し、洗練された印象を与えます。特別な料理や、心から感動した時に使うと良いでしょう。発音は「デリシユー」ではなく、最後の「eux」は日本語の「ウ」と「オ」の中間のような曖昧な音で、唇を丸めて前に突き出すように発音します。 -
2. C’est excellent! (セ テクセロン) – 素晴らしい!と心から称賛する時に
「excellent (エクセロン)」は「優れた」「素晴らしい」という意味。料理の味だけでなく、質や調理技術全体を称賛するニュアンスがあります。「C’est délicieux!」とほぼ同じくらい強い褒め言葉です。リエゾンして「セ・テクセロン」と発音します。 -
3. C’est divin! (セ ディヴァン) – まるで神様からの贈り物!神々しいほどの美味しさ
「divin (ディヴァン)」は「神の」「神々しい」という意味。この世のものとは思えないほど素晴らしい味に出会った時の、最上級の褒め言葉の一つです。感動のあまり言葉を失うような体験をした時に使ってみましょう。 -
4. C’est magnifique! (セ マニフィック) – 見た目も華やか、味も壮麗!
「magnifique (マニフィック)」は「壮大な」「見事な」「素晴らしい」といった意味。料理の味はもちろん、見た目の美しさやプレゼンテーション全体を含めて称賛する際に使われます。 -
5. C’est superbe! (セ シュペールブ) – 極めて素晴らしい!洗練された褒め言葉
「superbe (シュペールブ)」も「素晴らしい」「見事な」という意味で、「excellent」や「magnifique」と近いですが、より洗練された響きがあります。質の高い料理やワインに対して使うと的確です。 -
6. C’est un délice! (セ タン デリス) – 「これは絶品だ!」と名詞で感動を表現
「un délice (アン デリス)」は「非常においしいもの」「喜びを与えるもの」という意味の名詞。形容詞ではなく名詞を使って「これは絶品だ!」と感動を表現する言い方です。「C’est délicieux!」とほぼ同じ意味で使えます。「un」と「délice」がリエゾンして「アン・デリス」のように聞こえます。 -
7. C’est un régal! (セ タン レガル) – 「最高のごちそうだ!」と喜びを伝える
「un régal (アン レガル)」も名詞で、「素晴らしいごちそう」「大きな喜び」といった意味。心から食事を楽しんでいる様子、満足感を表現するのにぴったりです。「C’est un délice!」と似ていますが、より「楽しんでいる」というニュアンスが強いかもしれません。 -
8. C’est fameux! (セ ファムー) – 聞きしに勝る美味しさ!評判通り!
「fameux (ファムー)」は「有名な」「素晴らしい」という意味。特に評判のレストランや名物料理を食べて、その期待通りの美味しさに感動した時などに使います。「評判通り、本当においしいね!」というニュアンスです。 -
9. C’est savoureux! (セ サヴルゥー) – 風味豊かで奥深い味わいを表現 (やや専門的)
「savoureux (サヴルゥー)」は「風味の良い」「味わい深い」という意味。ハーブやスパイスが効いていたり、出汁の旨味がしっかり感じられたりするような、複雑で奥行きのある味わいを表現するのに適しています。食通が使うような、少し専門的な響きがあります。 -
10. C’est succulent! (セ シュキュロン) – ジューシーで肉汁あふれるような美味しさ (やや専門的)
「succulent (シュキュロン)」は、特に肉料理などが「汁気の多い」「ジューシーな」という意味で使われることが多いですが、転じて「非常においしい」という意味も持ちます。こちらもやや専門的な言葉で、食レポなどで耳にすることがあるかもしれません。 -
11. C’est exquis! (セ テクスキ) – 洗練された至高の味 (古風、使う場面に注意が必要)
「exquis (エクスキ)」は「極上に美味な」「精巧な」という意味。非常に洗練された、繊細で上品な美味しさを表現する言葉です。ただし、元原稿にもあるように、現代では少し古風で、芝居がかった印象を与えることもあります。使うとユーモラスに聞こえるかもしれません。親しい間柄で冗談めかして使うのは面白いかもしれませんが、フォーマルな場では他の表現が無難です。 -
12. Je me régale! (ジュ ム レガル) – 「満喫してるよ!」「すごく美味しい!」と自分が楽しんでいることを伝える
これは「C’est…」の形ではなく、「私は楽しんでいる、満喫している」という意味の表現です。「se régaler」で「大いに楽しむ、ごちそうを食べる」という意味の代名動詞。自分が食事を心から楽しんでいて、それが非常においしいと感じていることを生き生きと伝えることができます。

「Ça a l’air bon!」- 見た目からも伝わる美味しさへの期待
食べる前から期待感MAX!「おいしそう」を伝える魅力的なフランス語フレーズ
目の前に運ばれてきた料理や、ショーケースに並ぶ美しいケーキを見て、「わぁ、おいしそう!」と思うことはよくありますよね。その気持ちをフランス語で表現できれば、食事への期待感がさらに高まり、場の雰囲気も盛り上がります。
C’est appétissant! (セ タペティサン) – 食欲をそそるね!
「appétissant (アペティサン)」は「食欲をそそる」という意味の形容詞。料理の見た目や香りが良く、思わず食べたくなってしまうような時に使います。「C’est」の「t」と「appétissant」の「a」がリエゾンして「セ・タペティサン」と滑らかに繋がります。
例:
Regarde cette pizza! C’est appétissant! (ルギャルドゥ セット ピザ! セ タペティサン!)
このピザ見て!食欲そそるね!
Ça a l’air bon! (サ ア レール ボン) / Ça a l’air délicieux! (サ ア レール デリシュー) – 美味しそうだね!
「Ça a l’air… (サ ア レール…)」は「それは~のように見える」「~そうだ」という意味の非常に便利な表現です。「bon (おいしい)」や「délicieux (とてもおいしい)」などの形容詞を続けることで、「おいしそうだね!」という気持ちを伝えることができます。
例:
Ce plat, ça a l’air vraiment bon! (ス プラ、サ ア レール ヴレマン ボン!)
この料理、本当においしそうだね!
Les gâteaux dans cette vitrine, ça a l’air délicieux! (レ ガトー ダン セット ヴィトリンヌ、サ ア レール デリシュー!)
このショーケースのケーキ、すごくおいしそう!
超便利!「avoir l’air + 形容詞」で見た目の印象を伝えるテクニック
「avoir l’air + 形容詞」の構文は、食べ物だけでなく、人や物事の見た目の印象を述べる際に幅広く使えます。
- Elle a l’air sympathique. (エル ア レール サンパティック) – 彼女、感じが良さそうだね。
- Ce film a l’air intéressant. (ス フィルム ア レール アンテレサン) – この映画、面白そうだね。
- Tu as l’air fatigué. (テュ ア レール ファティゲ) – 君、疲れてそうだね。
主語に合わせて「avoir」を変化させるのを忘れずに。
Ça sent bon! (サ サン ボン) – いい匂い!香りで伝える期待感
「Ça sent bon!」は「それは良い匂いがする!」という意味。料理の見た目だけでなく、漂ってくる香ばしい香りや甘い香りに対して使います。焼きたてのパンの香り、煮込み料理の芳醇な香りなど、食欲を刺激する良い匂いを感じた時に最適なフレーズです。「sent」の「t」は発音しません。
例:
Mmm, ça sent bon dans la cuisine! (ンーム、サ サン ボン ダン ラ キュイズィーヌ!)
うーん、キッチンからいい匂いがする!
Ça donne envie! (サ ドン アンヴィ) – 思わず食べたくなる!欲求を刺激する一言
「Ça donne envie!」は直訳すると「それは欲求を与える!」となり、「(食べたくなって)うずうずする」「そそられるね!」といったニュアンスです。美味しそうな料理を見て、純粋に「食べたい!」という気持ちが高まった時に使います。「donne」の最後の「e」はほとんど発音せず、「envie」の「en」は鼻母音の「アン」です。
例:
Oh là là, ce gâteau au chocolat, ça donne vraiment envie! (オ ララ、ス ガトー オ ショコラ、サ ドン ヴレマン アンヴィ!)
うわぁ、このチョコレートケーキ、本当に食べたくなっちゃう!
J’en ai l’eau à la bouche! (ジャン ネ ロー ア ラ ブーシュ) – よだれが出ちゃう!究極の「おいしそう」
これは「それのせいで口の中に水(よだれ)が溜まる」という意味の慣用表現で、日本語の「よだれが出そうなくらい美味しそう」「喉から手が出るほど食べたい」といった強い欲求を表します。非常に生き生きとした表現で、本当に美味しそうなものを見た時や、美味しいものの話を聞いた時に使えます。「J’en ai」の部分はリエゾンやアンシェヌマン(音の連結)が起こり、「ジェ・ナン・ネ」のように聞こえます。
例:
Quand tu parles de la blanquette de veau de ta grand-mère, j’en ai l’eau à la bouche! (カン テュ パルル ドゥ ラ ブランケット ドゥ ヴォー ドゥ タ グランメール、ジャン ネ ロー ア ラ ブーシュ!)
君がおばあさんのブランケット・ド・ヴォー(仔牛のクリーム煮)の話をすると、よだれが出ちゃうよ!

「Bon appétit!」- 食事を楽しむための合言葉
フランス流「いただきます」と「ごちそうさま」:食卓での必須エチケットと便利フレーズ
日本の「いただきます」や「ごちそうさま」のように、食事の開始と終了時に感謝の気持ちを込めて言う決まった挨拶は、フランス語には直接的に相当するものはありません。しかし、それに代わる食卓での大切なフレーズやエチケットが存在します。
食事の始まりを告げる魔法の言葉「Bon appétit! (ボナペティ)」– その意味と正しい使い方
「Bon appétit! (ボナペティ!)」は、フランスの食卓で最もよく聞かれるフレーズの一つです。直訳すると「良い食欲を!」という意味で、食事を始める人に対して「たくさん召し上がれ」「食事を楽しんでください」という気持ちを込めて使われます。
「Bon appétit!」を使うタイミング:
- 一緒に食事をする人たちが席に着き、料理が運ばれてきて、さあ食べ始めようという時。
- 自分が食事をしていなくても、食事中の人を見かけたら声をかけることもあります(例:カフェテリアで同僚がランチを食べている時など)。
- レストランのウェイターが料理を運んできた際に、客に対して言うこともあります。
「Bon appétit!」と言われた時のスマートな返事「Merci! (メルシー)」「Merci, à toi/vous aussi! (メルシー、ア トワ/ヴー オッスィ)」
「Bon appétit!」と声をかけられたら、笑顔で返事をしましょう。
- Merci! (メルシー!) – ありがとう!
最もシンプルで一般的な返事です。 - Merci, à toi aussi! (メルシー、ア トワ オッスィ!) – ありがとう、君もね! (相手が親しい場合や年下の場合)
- Merci, à vous aussi! (メルシー、ア ヴー オッスィ!) – ありがとうございます、あなたもどうぞ! (相手が複数の場合、目上の場合、または丁寧な場合)
- Merci, également! (メルシー、エガルマン!) – ありがとう、同様に! (こちらも丁寧な返事です)
自分も食事をする相手にかける言葉としての使い方
誰かと一緒に食事をする際は、自分が食べ始める前に、相手に対して「Bon appétit!」と声をかけるのがマナーです。お互いに声を掛け合い、楽しい食事の時間をスタートさせましょう。
食後の感謝と満足を伝える「おいしかった!」の表現バリエーション
食事が終わったら、料理のおいしさや満足感を伝えたいですね。過去形を使って表現するのがポイントです。
基本の過去形「C’était bon! (セテ ボン)」– 美味しかったです!
「C’est bon!」の過去形は「C’était bon! (セテ ボン!)」です。「était (エテ)」は動詞「être ( être エートル)」の半過去形。食後に「おいしかったです!」と感想を述べる際の基本表現です。
感動を過去形で伝える「C’était délicieux/excellent!」など応用表現
「C’est délicieux!」や「C’est excellent!」などの上級表現も、過去形にして食後の感想として使うことができます。
- C’était délicieux! (セテ デリシュー!) – とてもおいしかったです!
- C’était excellent! (セテ テクセロン!) – 素晴らしくおいしかったです! (リエゾンに注意)
- C’était un régal! (セテ タン レガル!) – 最高のごちそうでした!
満腹感を伝える「J’ai bien mangé! (ジェ ビヤン マンジェ)」– お腹いっぱい、ごちそうさま!
「J’ai bien mangé! (ジェ ビヤン マンジェ!)」は、「私はよく食べた!」つまり「たくさん食べてお腹がいっぱいです!」「満腹です!」という意味です。日本語の「ごちそうさまでした」に近いニュアンスで、満足感を伝えることができます。「bien (ビヤン)」は「よく」という意味の副詞、「mangé (マンジェ)」は動詞「manger (マンジェ) – 食べる」の過去分詞です。
作ってくれた人への感謝「Merci pour ce délicieux repas. (メルシー プー ス デリシュー ルパ)」
食事を作ってくれた人や招待してくれた人に対して、より具体的に感謝を伝えたい場合は、以下のようなフレーズが役立ちます。
Merci pour ce délicieux repas. (メルシー プー ス デリシュー ルパ。)
この美味しいお食事をありがとうございました。
Merci beaucoup pour votre invitation, c’était excellent. (メルシー ボクー プー ヴォートル アンヴィタスィオン、セテ テクセロン。)
ご招待いただき誠にありがとうございました、素晴らしく美味しかったです。
レストランで満足を伝える「Tout était parfait, merci. (トゥー エテ パルフェ、メルシー)」 – 全て完璧でした、ありがとう。
レストランで食事を終え、会計の際などに、料理だけでなくサービス全体を含めて満足したことを伝えたい場合に使える表現です。「Tout était parfait. (トゥー エテ パルフェ。)」は「全て完璧でした。」という意味。「parfait (パルフェ)」は「完璧な」という形容詞です。これに「Merci.」を加えることで、感謝の気持ちがより明確に伝わります。
レストランで役立つ!料理やサービスを褒める実践フランス語会話術
フランスのレストランで食事をする際、ただ黙々と食べるだけでなく、料理のおいしさや素晴らしいサービスに対して感謝や称賛の言葉を伝えることで、より豊かな食体験ができますし、お店の人にも喜ばれます。
シェフやウェイター/ウェイトレスに直接「おいしい」と伝える心のこもったフレーズ
食事が本当に美味しかった時、その気持ちを直接伝えてみましょう。
ウェイター/ウェイトレスに対して:
- C’était vraiment délicieux, merci. (セテ ヴレマン デリシュー、メルシー。)
本当に美味しかったです、ありがとう。 - Tous nos compliments au chef! (トゥー ノ コンプリマン オ シェフ!)
シェフに私たちの称賛の言葉をお伝えください! (非常に丁寧で好印象) - Nous nous sommes régalés. (ヌー ヌー ソム レガレ。)
私たちは満喫しました。(とても美味しかった、楽しかったというニュアンス)
もしシェフに会える機会があれば:
- Chef, c’était absolument divin! (シェフ、セテ アブソリュマン ディヴァン!)
シェフ、本当に神々しいほど美味しかったです! - Merci beaucoup pour ce merveilleux repas. (メルシー ボクー プー ス メルヴェイユー ルパ。)
この素晴らしいお食事を本当にありがとうございました。
特定の料理や食材を具体的に褒める時の言い方 (例: このソースは絶品ですね!)
漠然と「おいしい」と言うだけでなく、どの料理の何が特に気に入ったのかを具体的に伝えることで、より心のこもった褒め言葉になります。
- La sauce de ce poisson est exquise. (ラ ソース ドゥ ス ポワソン エテクスキーズ。)
この魚のソースは絶品ですね。 (女性名詞のsauceに合わせてexquiseと女性形に) - J’ai adoré la tendreté de la viande. (ジェ アドレ ラ タンドルテ ドゥ ラ ヴィアンドゥ。)
お肉の柔らかさが最高でした。 (adorer: 大好きである、tendreté: 柔らかさ) - Les légumes étaient parfaitement cuits. (レ レギューム エテ パルフェットマン キュイ。)
野菜の火の通り具合が完璧でした。 - Ce fromage a un goût très fin. (ス フロマージュ ア アン グー トレ ファン。)
このチーズはとても繊細な味がしますね。
ワインやデザートを褒める表現
食事の楽しみはメインディッシュだけではありません。ワインやデザートも、フランス料理の重要な要素です。
ワインを褒める:
- Ce vin est excellent. (ス ヴァン エ テクセロン。)
このワインは素晴らしいですね。 - Il se marie parfaitement avec le plat. (イル ス マリ パルフェットマン アヴェック ル プラ。)
お料理と完璧に調和していますね。(se marier avec: ~と調和する、結婚する)
デザートを褒める:
- Ce dessert est une pure merveille! (ス デセール エテュヌ ピュール メルヴェイユ!)
このデザートは純粋な驚異(=とてつもなく素晴らしい)です! - La tarte Tatin était à tomber par terre! (ラ タルト タタン エテ ア トンベ パール テール!)
タルトタタン、気絶するほど美味しかったです! (à tomber par terre: 気絶するほど素晴らしい、という慣用表現)
もっとフランス語で食を楽しもう!覚えておきたい関連ボキャブラリー集
「おいしい」という感想をより具体的に、そして豊かに表現するためには、味覚や食感、香りに関する様々なフランス語のボキャブラリーを知っておくと便利です。ここでは、覚えておくと食レポにも役立つ単語をいくつかご紹介します。
基本的な味覚を表す形容詞 (sucré, salé, acide, amer, épicéなど)
フランス語 | 発音 (目安) | 日本語訳 |
---|---|---|
sucré(e) | シュクレ | 甘い |
salé(e) | サレ | しょっぱい、塩味の |
acide | アシッドゥ | 酸っぱい |
amer / amère | アメール | 苦い |
épicé(e) | エピセ | スパイスの効いた、辛い |
doux / douce | ドゥー / ドゥース | 甘い(砂糖だけでなく、優しい味)、まろやかな |
fort(e) | フォーる / フォールト | (味が)強い、濃い |
※ (e)や女性形は名詞の性に合わせて変化します。
食感を表現する多彩な言葉 (croquant, moelleux, fondant, crémeuxなど)
フランス語 | 発音 (目安) | 日本語訳 |
---|---|---|
croquant(e) | クロカン(ト) | カリカリした、サクサクした |
moelleux / moelleuse | モワルー / モワルーズ | (ケーキなどが)しっとりした、柔らかい |
fondant(e) | フォンダン(ト) | とろけるような |
crémeux / crémeuse | クレムー / クレムーズ | クリーミーな |
tendre | タンドル | (肉などが)柔らかい |
juteux / juteuse | ジュトゥー / ジュトゥーズ | ジューシーな、汁気の多い |
香りを表現する形容詞 (parfumé, aromatiqueなど)
フランス語 | 発音 (目安) | 日本語訳 |
---|---|---|
parfumé(e) | パルフュメ | 香りの良い、芳香のある |
aromatique | アロマティック | 芳香のある、アロマのような |
フランス料理特有の調理法や食材に関する覚えておくと便利な単語
メニューを読んだり、料理について話したりする際に役立つ単語も少しご紹介します。
- Confit (コンフィ): 食材を油や砂糖でじっくりと低温で煮た調理法。例:Confit de canard (カモのコンフィ)
- Gratin (グラタン): 表面に焼き色をつけた料理。例:Gratin dauphinois (ジャガイモのグラタン)
- À la provençale (ア ラ プロヴァンサル): プロヴァンス風の(トマト、ニンニク、オリーブオイルなどを使った料理)
- Foie gras (フォアグラ): ガチョウやアヒルの肥大した肝臓。フランス料理の高級食材。
- Baguette (バゲット): 細長いフランスパン。
- Fromage (フロマージュ): チーズ。フランスには数百種類ものチーズがあると言われています。
まとめ:フランス語の「おいしい」表現をマスターして、食卓コミュニケーションをもっと楽しく、もっと豊かに!
フランス語で「おいしい」と伝える言葉は、「C’est bon!」だけではありません。この記事でご紹介したように、感情の度合いや味のニュアンスによって、実に多彩な表現を使い分けることができます。これらのフレーズを覚えることは、単に語彙が増えるだけでなく、フランスの豊かな食文化への理解を深め、現地の人々とのコミュニケーションをより温かく、実りあるものにしてくれるでしょう。
食べる前に「おいしそう!」と期待感を伝え、食事中には具体的な褒め言葉で感動を分かち合い、食後には心からの感謝を述べる。こうした言葉のキャッチボールが、フランスでの食体験を何倍にも素晴らしいものに変えてくれます。
最初は少し勇気がいるかもしれませんが、ぜひ積極的にフランス語の「おいしい」表現を使ってみてください。あなたの素直な気持ちはきっと相手に伝わり、笑顔と会話があふれる楽しい食卓が待っているはずです。この記事が、あなたのフランス語学習と、フランスの食文化を愛するすべての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。Bon appétit et bonnes découvertes culinaires! (ボナペティ エ ボンヌ デクヴェルト キュリネール! – たくさん召し上がれ、そして素晴らしい食の発見を!)