南仏アルルで開くフランス語の扉:歴史と会話で学ぶ初心者ガイド

  1. フランス旅行・観光

フランスを旅行中のやよいさんとひろ子さん。2人ともフランス語は初心者です。

南仏プロバンス地方の街アヴィニョンで、風に飛ばされた帽子を拾ってくれた、アルル在住の男性と立ち話の続きです。

南仏アルルで開くフランス語の扉:歴史と会話で学ぶ初心者ガイド

アルルの名所

会話

男性Il y a beaucoup de patrimoines mondiales à Arles.

アルルには、世界遺産がたくさんありますよ。

ひろ子Par exemple ?

例えば?

男性 L’Amphithéâtre, Cathédrale Saint-Trophime, le Cryptoportique, et cetera, et cetera.

円形闘技場とか、サン・トロフィーム教会、地下回廊、などなど。

ひろ子L’amphithéâtre? Le Crypto…. ?

アンフィテアトル?クリプト...?

(やよいさんに)Tu comprends, Yayoi ?

わかる、やよいさん?

男性C’est un peu difficile à expliquer. Venez les voir à Arles !

説明するのはちょっと難しいですね。アルルへ見にいらっしゃい!

やよいComment peut-on y aller ?

ここからだと、どうやって行くのですか?

男性Vous venez avec moi ?

一緒に来ますか?

Vocabulaires

(“<”記号以下は、もとの形(辞書に載っている形)を表しています。また、名詞の後の(m)、(f)は、それぞれ男性名詞・女性名詞を示しています)

  • exemple (f) 例
  • par exemple 例えば
  • amphithéâtre (m) (古代ローマの)円形闘技場
  • église (f) 教会
  • cryptoportique (m) 地下回廊
  • et cetra 等々
  • comprendre 理解する、分かる
  • un peu 少し
  • y そこへ、そこに、そこで
  • aller 行く
  • avec ~と一緒に

今週のポイント

beaucoup de ~

たくさんの~

フランスのレストランの外に立つ大勢の人々。

beaucoupMerci beaucoup. などの表現ですでに出てきましたが、この例のように de を伴って、「たくさんの~」という意味でもよく使われます。

beaucoup de gens

たくさんの人

これに対し「少しの~」は4行後の男性のせりふにある un peu を使って、

un peu de sucre 

少しの砂糖(不可算名詞の場合)

可算名詞の場合は quelque を使って、以下のようになります。

quelques enfants

数人の子ども

par exemple

例えば

英語の for example と同じですが、書く場合には exemple のつづりが違うことに注意してください。

Tu comprends ?

分かる?

英語では、相手が王様であろうが自分の子供であろうが2人称は you ですが、フランス語では相手との親しさによって、vous(あなた)、tu(君、お前)という2つの表現を使い分けます。

動詞の形も、それによって変わってきます。なお、tu の相手が複数集まった場合は vous(君たち、お前ら)になります。

Comprendreの活用

je comprends

tu comprends

il/elle comprend

nous comprenons

vous comprenez

ils/elles comprennent

C’est difficile à ~

~するのは難しい

英語の It is difficult to~. に当たる表現です。動詞の原形の前に à を置く点に注意してください。

なお反対に「~するのは簡単だ」は C’est facileà ~.となります。

C’est facile à dire.

言うはやすし。

venez les voir

それらを見に来なさい

まず、venir+動詞の原形で、「~しに来る」の意味になります。

Venez prendre le livre.

その本を取りに来なさい。

よって Venez voir で「見に来なさい」の意味になります。

les はここでは複数名詞に付く定冠詞ではなく、l’amphithéâtre, le cryptoportique の代わりに、直接目的語(日本語の「~を」)として使われています。

名詞を代名詞にする場合、もとの名詞の数・性に合わせて、男性単数名詞の場合には le、女性単数名詞の場合には la、複数名詞の場合は les とします。

またフランス語の代名詞は、命令文以外の場合、動詞の前に置きます。

Comment peut-on y aller ?

どのようにしてそこへ行けますか?

フランスの地図を見ている友人のグループ。

文のなりたちを、平叙文から考えてみましょう。On peut aller à Arles. で「(人は)アルルへ行くことが出来る」。

on は一般の人を表します。peut pouvoir で「~できる」の意味の助動詞、aller は「行く」の意味の動詞です。

次に、à Arles の部分を「そこへ」とするために、y という代名詞を使っています。これはやはり、代名詞ですので、命令形の場合以外は動詞の前に置かれます。これで On peut y aller. となりました。

最後に、これを comment という疑問詞を使った疑問文の形にします。疑問詞なので、comment を文頭に、その後主語と助動詞を倒置させて出来たのが、この文です。

allerの活用(非常に不規則ですが、重要な動詞なので、頑張ってください)

Je vais 

Tu vas

Il/Elle va

nous allons

vous allez

ils/Elles vont

avec moi

私と一緒に

avec は「~と一緒に」の意味の前置詞ですが、前置詞の後ろに人称代名詞が来る場合、強勢形といって、主語に使うのとは別の形になります。

avecを例に見ておきましょう。

avec moi(私と一緒に)

avec toi(君と一緒に)

avec lui/elle(彼/彼女と一緒に)

avec nous(わたしたちと一緒に)

avec vous(あなた(方)と一緒に)

avec eux/elles(彼ら/彼女らと一緒に)

今週のお役立ち!

強勢形について

moi, toi などの強勢形が出てきましたので、既出のものを中心に、強勢形の主な用法を見ておきましょう。

【主語・補語の強調】

Je ne sais pas, moi. 

私は知らないよ

【前置詞の後ろに置くとき】

Venez avec moi.

私と一緒にいらっしゃい

C’est, Ce sont(C’est の複数表現)に続くとき】

C’est moi. 

それは私です

【他の名詞、人称代名詞と並置されるとき】

Ils ont invité Pierre et moi.

彼らはピエールと私を招待してくれた

ont invité は複合過去)

その他、比較の構文や、特定の副詞とともに使う場合などがありますが、これはおいおい出てきたときに説明しましょう。

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