フランスのパン屋さんのケーキ

  1. フランス食べ物

フランスのケーキは、それを目当てに旅行に来たくなるくらいキラキラと魅力的!しかし多くのフランス人はケーキ屋さんでなくパン屋さんでケーキを購入しています。

今回はフランス人が日常的に食べているパン屋さんのケーキについて覗いてみましょう。

おやつのケーキ

今日の花子さんはマリーさんのお宅に遊びに行くようです。手土産を買おうとパン屋さんに寄りましたが、何を買おうか悩んでしまい、マリーさんに電話をしているようですよ。

会話

Hanako: Je suis à la boulangerie pour acheter un petit truc pour quatre heures.

おやつ用に何か買おうと思って、パン屋さんにいるの。

Dis, qu’est-ce que tu veux comme gâteau?

どんなケーキがいい?

Marie: Hum…Tu peux me dire ce qu’il y a, s’il te plaît ?

うーん、何があるか言ってくれる?

Hanako: Bien sûr. Alors, de la tarte au citron, de la tarte au chocolat, de la tarte aux fruits rouges, du flan, des éclairs, des religieuses…

もちろん。ええっとね、レモンタルト、チョコレートタルト、ベリー類のタルト、フラン、エクレア、ルリジューズ…

Marie: J’aimerai bien une tarte au fruit rouges.

ベリー類のタルトがいいわ。

Hanako: Sinon, il y a aussi des fraisiers ,si tu veux un gâteau avec des fruits.

フルーツ入りのケーキが良ければ、いちごのケーキもあるわよ。

Tiens, il reste un millefeuille à la fraise aussi. Tu en veux un?

あら、いちごのミルフィーユも一つ残ってる。それにする?

Marie: J’adore le millefeuille à la fraise!

いちごのミルフィーユが大好きよ!

Hanako: Ok, je prends ça pour toi. J’arrive tout de suite!

Ok、あなたにはそれにするわね。すぐに行くわ!

ポイント

un petit truc

truc」は話し言葉で「要領、トリック、〇〇というもの」などいろいろな意味があります。「petit ちょっとした」をつけて「un petit truc」の場合は「ちょっとした何か」という意味になります。

友人宅に招待された時などに、何か持って行こうと思っているけど特に決まっていない時、「J’apporterai un petit truc 何かちょっとしたものを持って行くよ」と伝えると良いですね。

砕けた話し言葉なので「vous あなた」を使って話す相手の場合は「j’apporterai une petit chose」と言うことができます。 

フランス産のフルーツタルトが木のテーブルに並べられています。

フランス人はパン屋でケーキを買う

フランスの「boulangerie パン屋」は、パンだけでなくケーキ類も販売しています。

ケーキを専門に販売している「patisserie ケーキ屋」と違い「boulangerie」は至る所にあるので、フランス人が日常的にケーキを購入するのは「boulangerie」になります。

boulangerie」のケーキの特徴は、素朴なものが多いことと、サイズが大きいこと。タルトやシュー生地を使ったものが良く売られています。

繊細なケーキを見慣れた日本人からすると、素人が作ったかのような素朴な見た目にびっくりしてしまうかもしれません。

見た目はともかく、おしゃれな「patisserie」廻りではわからない、一般的なフランス人が好むケーキの味を垣間見ることができ、興味深くもあります。

フランスのパン屋のケーキ

フランスの「boulangerie」でよく見かけるお菓子の名前を見てみましょう。

la tarte タルト

boulangerie」の定番は「tarte」。どんなものが入った「tarte」かは「au 〇〇」と「au / à la / aux 〇〇」で表します。 

tarte au citron レモンタルト」や「tarte au chocolat チョコレートタルト」のような定番のほか、季節のフルーツを使った「tarte」が登場します。

le flan フラン

flan」はフランス人が大好きな素朴なケーキの一つ。プリン生地に小麦粉やトウモロコシ粉などのでんぷんを加え焼いたもの、という感じのケーキです。

プリンとは違ったもちっとした食感で、ケーキと同じように三角形にカットされて売られています。

l’éclair エクレア

éclair」は「稲妻」という意味ですが、日本でも「エクレア」の名前でおなじみの細長い「chou à la crème シュークリーム」のことです。

フランスの「chou à la crème」類は「pâte à choux シュー生地」が日本のものより固く、クリームも重たい食感なのが特徴です。

éclair」にも様々な味があり、「tarte」と同様に「au / à la / aux 〇〇」でどんなクリームが入っているかを表します。

代表的なものには「éclair au chocolat チョコレートのエクレア」「éclair au café コーヒー風味のエクレア」があります。

木製のまな板の上にホイップクリームとチョコレートを添えたフランスのチョコレートクロワッサン。

la religieuse ルリジューズ

religieuse」は「修道女」という意味ですが、これも「pâte à choux」を使ったケーキの一種。 

大小2つの「chou à la crème」を二段重ねにしピラミッド型にしたもので「crème クリーム」や「fondant フォンダン」で飾られかわいい見た目をしています。

le fraisier いちごのケーキ

fraisier」は植物としてのいちごを表す単語です。いちごを使ったケーキにこの名前が付けられます。

いちごのケーキ=ショートケーキを思い浮かべてしまいますが、フランスでショートケーキにお目にかかることはまずありません。

fraisier」も「crème chantilly ホイップクリーム」を使ったショートケーキではなく、「crème au beurre バタークリーム」や「crème pâtissière カスタードクリーム」などが使われています。

le millefeuille ミルフィーユ

millefeuille / mille-freuille」も「ミルフィーユ」の名前で日本でもおなじみですよね。「pâte feuilletée パイ生地」と「crème pâtissière」が層になったケーキです。

日本ではミルフィーユと発音しますが、フランスでミルフィーユというと「mille filles」つまり「千人の娘」の意味になってします。「フィーユ」ではなく葉っぱを意味する「feuille フイユ」なので発音には注意してくださいね。

まとめ

フランスの「boulangerie」の定番ケーキをご紹介しました。

素朴な「boulangerie」のケーキにはキラキラした「patisserie」のケーキとは違った魅力があります。フランス人が日常的に食べている味に興味がある方は、ぜひ「boulangerie」のケーキも試してくださいね。

フランスのケーキについてはこちらの記事でも紹介しています。

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