フランスへの旅行、楽しみですよね!素敵なホテルを予約して、いざチェックイン。しかし部屋に入ってみると…「あれ?予約した部屋と違う…」。眺めが良いはずが壁だったり、バスタブ付きのはずがシャワーのみだったり、ダブルベッドのはずがツインだったり。海外旅行では、残念ながらこうしたホテルでの予約トラブルは、時として起こり得ることです。
フランス語が初心者だと、どうやってフロントに伝えればいいのか、部屋を変更してもらえるのか、不安になってしまいますよね。でも大丈夫!この記事では、そんな「まさか!」の状況に備えて、フランス語でホテルの部屋変更を依頼するための具体的な会話例、必須フレーズ、そして関連する重要な文法ポイント(特に複合過去)を分かりやすく解説します。さらに、トラブルをスムーズに解決するためのTipsもご紹介。この記事を読めば、自信を持ってホテルトラブルに対応できるようになりますよ!
【例文付】ホテルで部屋が違う!フランス語で部屋変更を頼む方法&必須フレーズ(複合過去も解説)
目次
- 1 ホテルでまさかのトラブル!部屋が予約と違う…
- 2 【会話例】フランス語で部屋の変更を依頼する
- 3 部屋変更依頼に役立つ!重要表現&文法ポイント解説
- 3.1 予約内容を伝える:「~を予約しました (avoir réservé …)」 – 複合過去の基本
- 3.2 具体的な問題を伝える表現例
- 3.3 部屋の変更をお願いする:「~していただけますか?(Pouvez-vous…?)」
- 3.4 荷物を預かってもらう:「荷物を預かっていただけますか?(Pouvez-vous garder nos bagages?)」
- 3.5 謝罪の表現:「申し訳ありません (Je vous demande pardon. / Excusez-moi.)」
- 3.6 丁寧な依頼・確認:「~したいのですが (Je voudrais…)」
- 3.7 否定文の復習:「まだ~ない (ne … pas encore)」
- 4 【実践練習】複合過去を使ってみよう! (avoirを使う-er動詞)
- 5 ホテルトラブルを乗り切るための追加Tips
- 6 まとめ:準備と知識で、ホテルトラブルも怖くない!
ホテルでまさかのトラブル!部屋が予約と違う…
旅行中のよくある困りごと
どんなにしっかり準備しても、予期せぬトラブルは起こるものです。ホテルに関するトラブルでよく聞かれるのは、やはり「予約内容と実際の部屋が異なる」というケース。具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 予約したはずの設備がない(バスタブ、バルコニー、特定の眺望など)
- ベッドのタイプが違う(ダブル⇔ツイン)
- 部屋の広さやグレードが明らかに予約と異なる
- 部屋が清潔でない、または不快な臭いがする
- エアコンやシャワーなどの設備が故障している
- 禁煙室を予約したのに喫煙室に通された(またはその逆)
これらの問題に気づいたら、泣き寝入りせずに、まずはホテルのフロントに状況を伝え、対応を求めることが大切です。
冷静に対応するための第一歩
部屋が違うことに気づくと、焦ったり、腹が立ったりするかもしれません。しかし、感情的になっても問題解決には繋がりません。まずは深呼吸して落ち着きましょう。そして、以下のステップで対応を進めるのが効果的です。
- 予約内容の再確認:手元にある予約確認書(メールや印刷物)で、自分が予約した部屋のタイプ、設備、条件などを再度確認します。
- 問題点の明確化:予約内容と実際の部屋のどこが違うのか、具体的に説明できるように整理します。
- フロントへの連絡:部屋の電話を使うか、直接フロントデスクに行って、状況を伝えます。
この「フロントへの連絡」で必要になるのが、フランス語でのコミュニケーションです。次の会話例を見てみましょう。
【会話例】フランス語で部屋の変更を依頼する
フランスを旅行中のやよいさんとひろ子さん。南仏アヴィニョンのホテルで、予約したはずの浴室付きの部屋ではなかったため、やよいさんがフロントに電話をかけます。
状況説明と依頼(会話本文)
Yayoi: Allô, la réception ? C’est Madame Tanaka de la chambre 305.
(もしもし、フロントですか?305号室のタナカです。)フロント係: Oui Madame Tanaka, je vous écoute.
(はい、タナカ様、どうぞ。)Yayoi: Excusez-moi de vous déranger. Monsieur, nous avons réservé une chambre avec salle de bain, mais il n’y en a pas dans cette chambre. Pouvez-vous changer la chambre, s’il vous plaît ?
(お忙しいところすみません。あの、私たちは浴室付きの部屋を予約したのですが、この部屋にはそれがありません。部屋を変えていただけますか?)フロント係: Oh, je vous demande pardon. Je vais vérifier votre réservation… Oui, effectivement. Bien sûr que nous pouvons arranger une autre chambre avec salle de bain.
(ああ、大変申し訳ございません。ご予約を確認いたします… はい、確かにそうでございますね。もちろん別の、浴室付きのお部屋をご用意できます。)Mais nous sommes désolés, elle n’est pas encore prête. Pourriez-vous patienter environ une heure ?
(ですが、申し訳ありませんが、まだお部屋の準備が出来ておりません。1時間ほどお待ちいただけますでしょうか?)Yayoi:Une heure… D’accord. Mais nous avons ces bagages et nous voudrions sortir maintenant. Est-ce que vous pouvez garder nos bagages en attendant ?
(1時間…わかりました。でも、これだけ荷物がありますし、私たちは今すぐ外出したいんです。待っている間、荷物を預かっていただけますか?)フロント係:Bien sûr que nous les gardons, Madame. Vous pouvez les laisser ici à la réception.
(もちろんですとも、マダム。こちらフロントでお預かりしますよ。)Yayoi: Merci beaucoup, Monsieur.
(どうもありがとうございます。)
会話で使われる重要単語リスト (Vocabulaires)
(“<”記号以下は、もとの形(辞書に載っている形)を表しています。また、名詞の後の(m)、(f)は、それぞれ男性名詞・女性名詞を示しています)
- Allô (アロー): もしもし (電話で)
- réception (f) (レセプシオン): 受付、フロント
- chambre (f) (シャンブル): 部屋
- Excusez-moi de vous déranger (エクスキュゼ・モワ・ドゥ・ヴ・デランジェ): お邪魔してすみません、お忙しいところすみません
- réserver (レゼルヴェ): 予約する
- avec (アヴェク): ~と一緒に、~が付いた
- salle de bain (f) (サル・ドゥ・バン): 浴室 (bain (m): 風呂)
- mais (メ): しかし、でも
- il n’y en a pas (イル・ニャン・ナ・パ): それがない (en は salle de bain を指す)
- dans (ダン): ~の中に
- cette < ce (セット): この (女性名詞単数形の前)
- pouvez < pouvoir (プヴォワール): ~できる (vousに対する活用形)
- changer (シャンジェ): 変える、交換する
- s’il vous plaît (シル・ヴ・プレ): お願いします (丁寧)
- je vous demande pardon (ジュ・ヴ・ドゥマンドゥ・パルドン): 申し訳ございません (丁寧な謝罪)
- vérifier (ヴェリフィエ): 確認する
- réservation (f) (レゼルヴァスィオン): 予約
- effectivement (エフェクティヴマン): 実際に、確かに
- bien sûr que… (ビアン・スュール・ク): もちろん~だ
- arranger (アランジェ): 手配する、用意する
- autre (オートル): 別の、他の
- nous sommes désolés (ヌ・ソム・デゾレ): 申し訳ありません (désolé(e): 残念な、申し訳なく思う)
- elle n’est pas encore prête (エル・ネ・パ・ザンコール・プレット): それ(部屋)はまだ準備ができていません (prêt(e): 準備ができた)
- pourriez < pouvoir (プヴォワール): ~していただけますか (条件法現在、丁寧な依頼)
- patienter (パスィヤンテ): 待つ
- environ (アンヴィロン): 約、およそ
- heure (f) (ウール): 時間
- d’accord (ダコー): わかった、OK
- bagage(s) (m) (バガージュ): 荷物
- ces < ce (セ): これらの (複数形)
- voudrions < vouloir (ヴロワール): ~したいのですが (条件法現在、丁寧な願望)
- sortir (ソルティール): 外出する、出る
- maintenant (マントゥナン): 今すぐ、現在
- est-ce que vous pouvez…? (エスク・ヴ・プヴェ?): ~していただけますか? (疑問形)
- garder (ギャルデ): 保管する、預かる
- en attendant (アン・ナタンダン): 待っている間
- les (レ): それらを (bagagesを指す代名詞)
- laisser (レッセ): 置いておく、残す
- ici (イスィ): ここに
- Merci beaucoup (メルシー・ボクー): どうもありがとうございます

まずはフロントに電話、または直接出向いて状況を伝えましょう
部屋変更依頼に役立つ!重要表現&文法ポイント解説
会話例で使われていたフレーズや文法の中から、特にホテルトラブル対応で役立つポイントを詳しく見ていきましょう。
予約内容を伝える:「~を予約しました (avoir réservé …)」 – 複合過去の基本
部屋が予約と違うことを伝えるには、まず「私たちはこういう部屋を予約したはずです」と主張する必要があります。この「~した」という過去の行為を表すのに使うのが「複合過去」という時制です。
Nous avons réservé une chambre avec salle de bain.
(私たちは浴室付きの部屋を予約しました。)
複合過去とは?(完了した過去)
フランス語には過去を表す時制がいくつかありますが、会話で最もよく使われるのがこの「複合過去」です。これは、現在から見て、既に完了した過去の出来事や行為を表します。日本語の「~した」に最も近いニュアンスです。
(ちなみに、他の過去時制として「半過去」(過去の状況や継続していた行為、「~していた」)や「単純過去」(主に書き言葉で使われる過去)がありますが、まずは複合過去をしっかりマスターすることが重要です。)
複合過去の作り方 (avoir + 過去分詞)
複合過去は、多くの場合、助動詞 avoir (現在形) + 動詞の過去分詞 という形で 作られます。(一部の移動や状態変化を表す自動詞などは助動詞 être を使いますが、ここでは avoir を使う場合をまず覚えましょう)。
助動詞 avoir は、主語に合わせて現在形で活用させます。しっかり復習しておきましょう。
j’ai (ジェ / 私は持つ)
tu as (テュ・ア / 君は持つ)
il/elle/on a (イル/エル/オン・ナ / 彼/彼女/私たちは持つ)
nous avons (ヌ・ザヴォン / 私たちは持つ)
vous avez (ヴ・ザヴェ / あなた(方)は持つ)
ils/elles ont (イル/エル・ゾン / 彼ら/彼女らは持つ)
-er動詞の過去分詞
動詞の過去分詞の作り方は、動詞のグループによって異なります。最も規則的な -er で終わる動詞(第一群規則動詞)の場合、不定詞の語尾 -er を取り、代わりに -é を付けます。
- réserver (予約する) → réservé
- changer (変える) → changé
- garder (預かる) → gardé
- demander (頼む、求める) → demandé
- parler (話す) → parlé
よって、「私たちは予約した」は「nous (主語) + avons (avoirの活用形) + réservé (過去分詞)」となるわけです。
具体的な問題を伝える表現例
「予約した部屋と違う」と伝える際に、具体的に何が問題なのかを付け加えると、より状況が伝わりやすくなります。以下に例を挙げます。
- 浴室がない:Il n’y a pas de salle de bain. (イル・ニャ・パ・ドゥ・サル・ドゥ・バン)
- シャワーが壊れている:La douche est cassée. (ラ・ドゥーシュ・エ・カッセ) / La douche ne marche pas. (ラ・ドゥーシュ・ヌ・マルシュ・パ)
- 眺めが違う:La vue n’est pas celle que j’ai réservée. (ラ・ヴュ・ネ・パ・セル・ク・ジェ・レゼルヴェ / 眺めが私が予約したものではありません。)
- ベッドのタイプが違う:Ce n’est pas un lit double. (ス・ネ・パ・ザン・リ・ドゥーブル / ダブルベッドではありません。) / J’ai réservé des lits jumeaux. (ジェ・レゼルヴェ・デ・リ・ジュモー / ツインベッドを予約しました。)
- 部屋が汚い:La chambre est sale. (ラ・シャンブル・エ・サル)
- 部屋が臭い:La chambre sent mauvais. (ラ・シャンブル・サン・モヴェ)
- エアコンが効かない:La climatisation ne fonctionne pas. (ラ・クリマティザスィオン・ヌ・フォンクスィオンヌ・パ)
これらの表現を「J’ai réservé une chambre avec…, mais… (~付きの部屋を予約したのですが、しかし…)」の後に続けると良いでしょう。

具体的な問題を伝えることで、スムーズな対応が期待できます
部屋の変更をお願いする:「~していただけますか?(Pouvez-vous…?)」
問題点を伝えた上で、部屋の変更をお願いする際の丁寧な表現です。
Pouvez-vous changer la chambre, s’il vous plaît ?
(プヴェ・ヴ・シャンジェ・ラ・シャンブル、シル・ヴ・プレ?)
部屋を変えていただけますか?Pourriez-vous nous donner une autre chambre ?
(プリエ・ヴ・ヌ・ドネ・ユンヌ・オートル・シャンブル?)
別の部屋を私たちにいただけますでしょうか? (Pourriez-vous は pouvoir の条件法現在で、より丁寧)Est-ce qu’il y a une autre chambre disponible ?
(エスキル・ヤ・ユンヌ・オートル・シャンブル・ディスポニーブル?)
他に空いている部屋はありますか?
Pouvoir (~できる) を使った疑問文や、条件法を使ったより丁寧な依頼の形がよく使われます。「s’il vous plaît (お願いします)」を忘れずに付け加えましょう。
荷物を預かってもらう:「荷物を預かっていただけますか?(Pouvez-vous garder nos bagages?)」
部屋の準備ができていない場合など、一時的に荷物を預かってもらいたい時に使う表現です。
Est-ce que vous pouvez garder nos bagages (en attendant) ?
(エスク・ヴ・プヴェ・ギャルデ・ノ・バガージュ (アン・ナタンダン)?)
(待っている間) 私たちの荷物を預かっていただけますか?Nous voudrions laisser nos bagages ici. C’est possible ?
(ヌ・ヴドリオン・レッセ・ノ・バガージュ・イスィ。セ・ポッスィーブル?)
私たちの荷物をここに置いておきたいのですが、可能ですか?
代名詞の位置 (Nous les gardons)
会話例でフロント係が「Bien sûr que nous les gardons, Madame. (もちろんですとも、マダム。私たちがお預かりしますよ。)」と答えています。ここで注目したいのが「les (それらを)」という代名詞の位置です。
元の文「Nous gardons ces bagages. (私たちはこれらの荷物を預かる)」の「ces bagages」を代名詞「les」で置き換える場合、フランス語ではこの代名詞(目的語)は動詞の前に置かれます。つまり、「Nous les gardons.」という語順になります。これはフランス語の重要なルールの一つです。
同様に、男性単数名詞なら le、女性単数名詞なら la を動詞の前に置きます。(例:Je regarde le livre. → Je le regarde. / Je mange la pomme. → Je la mange.)

部屋の準備が待つ間、荷物を預かってもらえるか尋ねてみましょう
謝罪の表現:「申し訳ありません (Je vous demande pardon. / Excusez-moi.)」
ホテル側の不手際があった場合、スタッフから謝罪の言葉があるでしょう。
Je vous demande pardon. (ジュ・ヴ・ドゥマンドゥ・パルドン)
Excusez-moi. (エクスキュゼ・モワ)
Nous sommes désolés. (ヌ・ソム・デゾレ)申し訳ございません。
「Je vous demande pardon.」は非常に丁寧な謝罪です。「Excusez-moi.」は「すみません」という意味で広く使われます。「Nous sommes désolés.」はホテル側(私たち)として申し訳なく思う、というニュアンスです。
逆に、こちらが何か迷惑をかけた場合や、依頼をする前にクッション言葉として使う場合は「Excusez-moi (de vous déranger).」が適しています。
丁寧な依頼・確認:「~したいのですが (Je voudrais…)」
「~したい」という願望を丁寧に伝える表現です。
Je voudrais changer de chambre.
(ジュ・ヴドレ・シャンジェ・ドゥ・シャンブル)
部屋を変えたいのですが。Nous voudrions sortir maintenant.
(ヌ・ヴドリオン・ソルティール・マントゥナン)
私たちは今すぐ外出したいのですが。
「voudrais / voudrions」は動詞 vouloir (~したい、欲する) の条件法現在形です。直接的な「Je veux… (私は~したい)」よりも、控えめで丁寧な響きになります。依頼や希望を伝える際に非常に役立つ表現です。
否定文の復習:「まだ~ない (ne … pas encore)」
会話例で「elle n’est pas encore prête. (それはまだ準備ができていません)」という表現が出てきました。否定文の基本的な形「ne + 動詞 + pas」に「encore (アンコール / まだ)」が加わると、「ne … pas encore」で「まだ~ない」という意味になります。
Elle est prête. (準備ができている)
→ Elle n’est pas prête. (準備ができていない)
→ Elle n’est pas encore prête. (まだ準備ができていない)
否定表現はコミュニケーションの基本ですので、しっかり復習しておきましょう。
【実践練習】複合過去を使ってみよう! (avoirを使う-er動詞)
部屋の変更依頼で重要な役割を果たす「複合過去」。ここで、助動詞 avoir と -er 動詞の過去分詞を使った複合過去の形を練習してみましょう。
練習問題
以下の各文を複合過去形に直し、日本語の意味を考えてください。
1. Je réserve une place. (私は席を一つ予約する。)
2. Vous apportez le petit déjeuner. (あなたは朝食を運ぶ。)
3. Nous gardons une chambre. (私たちは部屋を一つ確保する。)
4. J’essaie plus lentement. (私はもっとゆっくり試す。)
5. Ça marche. (それはうまくいく。/ 機能する。)
解答とポイント解説
1.J’ai réservé une place.
(私は席を一つ予約した。)
→ avoir の je に対する形は ai。réserver の過去分詞は réservé。2.Vous avez apporté le petit déjeuner.
(あなたは朝食を運んできた。)
→ avoir の vous に対する形は avez。apporter の過去分詞は apporté。3.Nous avons gardé une chambre.
(私たちは部屋を一つ確保した/予約した。)
→ avoir の nous に対する形は avons。garder の過去分詞は gardé。4.J’ai essayé plus lentement.
(私はもっとゆっくり試してみた。)
→ avoir の je に対する形は ai。essayer の過去分詞は essayé。5.Ça a marché.
(それは上手くいった。/ 機能した。)
→ Ça は三人称単数 (il/elle/on と同じ扱い) なので、avoir の形は a。marcher の過去分詞は marché。
複合過去の形に慣れるまで、繰り返し練習することが大切です。

複合過去は会話で必須!しっかり練習しましょう
ホテルトラブルを乗り切るための追加Tips
フランス語のフレーズを覚えることに加えて、ホテルトラブルに冷静かつ効果的に対処するためのヒントをいくつかご紹介します。
予約確認書を提示する
フロントに状況を説明する際には、必ず予約確認書(Confirmation de réservation)を手元に用意し、提示しましょう。メールの画面でも、印刷したものでも構いません。予約した部屋のタイプ、料金、設備、日付などが明記されている部分を指し示しながら説明すると、口頭だけよりもはるかに説得力があり、誤解も防げます。
落ち着いて、丁寧に話すことの重要性
部屋が違うと不快な気持ちになるのは当然ですが、感情的に怒鳴ったり、高圧的な態度をとったりするのは逆効果です。フロントスタッフも人間です。落ち着いて、丁寧な言葉遣い(vous を使う、s’il vous plaît を付けるなど)で、具体的に何が問題なのか、どうしてほしいのかを冷静に伝える方が、相手も協力的な姿勢になりやすく、問題解決に繋がりやすくなります。「Excusez-moi de vous déranger, mais… (お忙しいところすみませんが…)」のようなクッション言葉から始めると、より丁寧な印象を与えられます。
要求が通らない場合の代替案を考える
満室などの理由で、希望通りの部屋への変更がすぐに叶わない場合もあります。その場合は、ただ不満を言うだけでなく、代替案を提示したり、交渉したりすることも考えましょう。
- いつ部屋が空くか確認する:「Quand est-ce qu’une chambre comme celle que j’ai réservée sera disponible ? (私が予約したような部屋はいつ空きますか?)」
- 割引や補償を求める:「Pourriez-vous nous faire une réduction ? (割引をしていただけますか?)」「Y a-t-il une forme de compensation ? (何らかの補償はありますか?)」
- 部屋のアップグレードを交渉する:(状況によっては)「Serait-il possible d’avoir une chambre de catégorie supérieure sans frais supplémentaires ? (追加料金なしで上のカテゴリーの部屋をいただくことは可能ですか?)」
- 設備の修理や清掃を依頼する:部屋の変更が難しい場合は、「Pouvez-vous réparer la douche / nettoyer la chambre immédiatement ? (すぐにシャワーを修理/部屋を掃除していただけますか?)」
柔軟な姿勢で交渉することが、納得のいく解決策を見つける鍵となります。
必要であれば他のスタッフやマネージャーに相談する
担当のフロントスタッフとのやり取りでどうしても解決しない場合や、対応に納得がいかない場合は、遠慮せずに他のスタッフやマネージャー(le directeur / la directrice)に相談したい旨を伝えましょう。「Pourrais-je parler au responsable / au directeur, s’il vous plaît ? (責任者の方/支配人の方とお話しできますか?)」のように丁寧に依頼します。

予約確認書はすぐに提示できるよう準備しておきましょう
まとめ:準備と知識で、ホテルトラブルも怖くない!
フランス旅行中にホテルで予約と違う部屋に通されてしまった…そんな予期せぬトラブルも、適切なフランス語表現と対応方法を知っていれば、慌てずに乗り切ることができます。
この記事では、部屋の変更を依頼する際の具体的な会話例、状況を説明するための必須フレーズ、そして重要な文法ポイントである「複合過去」を中心に解説しました。さらに、トラブルをスムーズに解決するための心構えや交渉のヒントもご紹介しました。
大切なのは、まず落ち着いて状況を確認し、予約確認書を手に、丁寧な言葉遣いで具体的に問題を伝えることです。そして、複合過去(avoir réservé など)を使って予約内容を明確に主張し、pouvoir や vouloir の丁寧な形(Pourriez-vous…?, Je voudrais…)で要求を伝えましょう。もし要求がすぐに通らなくても、代替案を考え、粘り強く交渉する姿勢も時には必要です。
事前にこれらのフレーズや知識を準備しておけば、いざという時にも自信を持って対応できるはずです。フランス語でのコミュニケーションが、トラブル解決だけでなく、より豊かで思い出深い旅行体験へと繋がることを願っています。Bon voyage !