フランス語で「よろしく」訳しにくい挨拶フレーズまとめ

  1. フランス語挨拶・あいさつ

日本語の定番挨拶はフランス語に訳しにくいものが多く、何気なく口にしている表現をフランス語でなんというのか悩んでしまうことが多々あります。

よろしく

例えば職場に初出勤して自己紹介する際、最後に「どうぞよろしくお願いします」と付け足すことは多いですよね。

フランス語で「お願いします」は「s’il vous plaît / s’il te plaît」ですが、これは何かをお願いした場合に使う「お願いします」で、上記のようなケースでは使うことができません。

ではフランス語で自己紹介や挨拶の締めの言葉はなんと言うかといえば、残念ながら特になし。伝えたいことを言って、それで終了、でOKです。

友人などに人を紹介してもらったあと、特に自己紹介などなく「よろしく」と一言いいたい場合は下記のように言うことができます。

Je suis enchanté(e) de vous connaître.Enchanté(e) だけでもOK

Je suis ravi(e) de faire votre connaissance. 

これはどちらも「あなたと知り合えてうれしいです」という意味です。

では何かお願いした場合に、重ねて「よろしく」と伝えたい場合は便利な決まり表現があります。

Merci d’avance.

これは「前もってありがとう」という意味ですね。先にありがとうと言っておくからきちんとやってね、という感じでしょうか。これは口語でも文章でもどちらでも使えます。

文章の場合は「Cordialement」がよく使われ、「心から、誠意を込めて」という意味。日本語の「敬具」と同様に使うことができます。

「よろしくお伝えください」という表現も良く使いますよね。この場合は決まり文句があるので簡単です。

Donnez le bonjour à 〇〇.

〇〇さんにこんにちはと伝えてください。

フランスのオフィスで祝賀会を開く人々のグループ。

お疲れさま

「お疲れさま」も日常でよく使う日本語ですが、これもフランス語に訳しにくい単語の一つ。

仕事帰りに「お疲れさまです、失礼します」という場合は、シンプルに別れの挨拶だけでOKです。

Au revoir, à demain.

さようなら、また明日。

Bonne soirée!

良い晩を(過ごしてください)!

仕事や勉強を頑張った人に対しての「お疲れさま」の場合は、状況次第で様々です。

「お疲れさま」は「Bon travail」と訳される場合もありますが、これは「良い仕事をしたね」という意味なので、日本語の「お疲れさま」のように使うことはできません。

例えばその日の仕事や勉強が終わったあろう人になら、下記のように声をかけると良いでしょう。

Vous avez terminé ?

終わったの?

Vous avez terminé pour aujourd’hui?

今日は終わり?

相手の努力をたたえる意味での「お疲れさま」の場合はこのように言うことができます。

Vous avez fait beaucoup d’efforts.

あなたはとても努力しました。

J’admire votre effort.

あなたの努力を尊敬します

Vous avez bien travaillé.

良く働きましたね。

他には、外出先から帰ってきた人への「お疲れさま」は特になく、「Salut」など軽い挨拶だけでOK。

仕事などを依頼していた人への感謝の気持ちを込めての「お疲れさま」もシンプルに「Merci ありがとう」など感謝の気持ちを伝えればOKです。

フランスの丘の上に腕を高く上げた女性が立っています。

頑張る

努力するという意味の「頑張る」は下記のような表現が使えます。

Je fais un effort.

努力します。

Je fais de mon mieux.

ベストを尽くします。

Je vais tenir bon.

持ちこたえます。

相手に「努力してね、頑張ってね」という場合は「Bon courage!」ですね。

しかし「さあ、頑張ろう」など、自分に気合を入れるための「頑張る」や、「今日も頑張ってね」などの「頑張る」もフランス語に訳しにくい単語です。

「さあ頑張るぞ」と気合を入れる時には

C’est partie!

さあ始まりだ!

Allez, on attaque!

さあ、取り掛かろう!

「今日も頑張ってね」なら

Bonne journée!

良い一日を!

などと言う方が日本語のニュアンスに近くなります。

行ってきます

J’y vais. 行きます / 出かけます。

Je sors à 〇〇. 〇〇へ行きます。

Je pars. 出発します。

À ce soir. また今晩。

À  tout à l’heure. また後で。

日常生活に欠かせない挨拶について覗いてみましょう。

家を出る時や仕事中に出かける時など、「行ってきます」という日本語は毎日よく使いますよね。ところがフランス語には、この「行ってきます」というような出かける時の決まり文句がありません。

出かける人がその場に残る人に使う挨拶表現は下記のようなものです。

J’y vais, à ce soir. 出かけるよ、また今晩ね。 

という感じで、自分が出かけること、次いつ会うか(ce soir 今晩、tout à l’heure 後で)を伝えるのが一般的です。

その後に親しい間柄なら「Bisou キス」を加えると良いでしょう。

いってらっしゃい

「いってらっしゃい」は「行ってきます」と比べて、更にしっくりくるフランス語表現がありません。

À ce soir.」と言われたら「À ce soir.」と同じように返す、場合にによっては「Fais attention. 気を付けてね」を加えるという感じです。

フランス 「家」という文字が書かれた玄関マットの上に立つ犬。

ただいま

帰ってきたとき日本なら「ただいま」ですが、フランス人はなんというのでしょうか?

Je suis là. 私はここです。

C’est moi. 私です。

Je suis de retour. 戻ってきました。

Salut. やあ。

鍵を開けて入ってきて、家の中に向かって「Je suis là」「C’est moi.」と言う感じですね。

仕事場に帰ってきたときなら、部屋に入りながら「Je suis de retour.」というと、日本の「ただ今戻りました」というニュアンスに近くなります。

おかえり

では帰ってきた人に「Je suis là」や「Salut」と挨拶された時に何と答えれば良いでしょうか。

Ça été ta journée? 良い一日だった?

Ça été la réunion? 会議はどうだった?

というように「Ça été 〇〇? 良い〇〇だった?」という表現が便利です。

もちろん「Salut」と返すだけでも大丈夫です。

フランスから来た家族がテーブルで一緒に夕食を食べています。

いただきます

食事の前の「いただきます」という表現もフランスにはありませんが「Bon appétit」という表現があります。

bon 良い」「appétit 食欲」なので、「良い食欲を=沢山召し上がれ」という感じで、自分以外の人に対して使います。

食事に感謝するというニュアンスとは違いますが、「Bon appétit」と言い合ってから食事をスタートさせましょう。

この「Bon appétit」はだれか相手に対して言う表現なので、自分一人で食事するときは時に何も言わずに食事を始めることになります。

ごちそうさまでした

フランスで食後に「ごちそうさまでした」と言いたいときは何といえばよいのでしょうか。

食事を作ってもらった人が作ってくれた人にお礼を伝えたり、食事に招待された場合に使える表現はこちらです。

Merci pour ce repas. この食事をありがとう。

C’était très bon. とても美味しかったです。

レストランなのに招待してもらった場合の「ごちそうさま」には下記の表現も使えます。

Merci pour l’invitation. ご招待をありがとう。

上記の表現は食事を作った人が使うものではないので、作った人は食後に「ごちそうさまでした」というような締めの言葉を言うことはありません。

お粗末さまでした

日本では食後の「ごちそうさまでした」に「お粗末さまでした」と返事をすることもありますが、謙遜なんてしないフランス人ですから、こんな表現もありません。

食事に対するお礼の言葉を言われた場合は、下記のように返事をすると良いでしょう。

Avec plaisir. どういたしまして。

Ça été? 大丈夫だった?

Ça te plaît? 気に入った?

Tu as bien mangé? たくさん食べた?

まとめ

「行ってきます」や「ただいま」、「いただきます」など、日本人の日常生活に欠かせない単語に該当する単語がないとなると、なんと言えば良いのか困ってしまいますよね。

特定の表現が無くても、何か言わないと気持ちが悪いという人もいることでしょう。

そんな時は日本の表現にとらわれず、フランス人が使っているような表現をどんどん取り入れてしまうのがおすすめです!

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