感謝を深める!フランス語で「ありがとう」を上手く伝える方法

  1. フランス語挨拶・あいさつ

フランス語の「ありがとう」は「Merci」。今回は「○○をありがとう」と感謝の対象を明確に伝える方法を中心に、お礼の気持ちを伝える表現のバリエーションについてご紹介します。

「ありがとう」をフランス語でどのように表現するか、そしてそのさまざまなバリエーションについて説明しています。具体的には、「○○をありがとう」と感謝の対象を具体化して伝える方法や、行為に対する感謝の表現方法などが紹介されています。

使いこなして、あなたの感謝の気持ちを伝えましょう!

感謝を深める!フランス語で「ありがとう」を上手く伝える方法

フランス語の「○○をありがとう」

Merci pour + 名詞

フランス語で「○○をありがとう」「○○してくれてありがとう」というときは、感謝の対象を前置詞の「pour+名詞」を使って表現します。

Merci pour ○○.

○○をありがとう。/○○してくれてありがとう。

Je vous remercie pour ○○.

○○をありがとうございます。/○○をしてくれてありがとうございます。 

感謝の対象は名詞であれば具体的な物でも、行為など抽象的なものでも、どちらでもOKです。いくつか例を見てみましょう。

Merci pour le cadeau.

プレゼントをありがとう。

Merci pour votre(ton) aide.

手助けをしてくれてありがとう。

Merci pour aujourd’hui.

今日はありがとう。

Merci pour l’autre jour.

先日はありがとう。

Merci pour la lettre.

手紙をありがとう。

Merci pour l’information.

お知らせをありがとう。/情報をありがとう。

Merci pour votre(ton) invitation.

招待してくれてありがとう。

上記は全て「Merci pour ~」の形ですが、丁寧にお礼を述べたい時は「Je vous remercie pour ~」を使いましょう。

「あなたの / あなたからの○○をありがとう」という場合、目上の人や親しくない相手には「votre」、友達や家族には「ton / ta」を使います。

オレンジ色のセーターを着た笑顔の男性が青い背景に手をたたき、フランスを表しています。

Merci de + 不定詞

行為に対して「○○してくれてありがとう」というときは、「Merci de +不定詞」という表現も使います。

すでに行われた行為に対しての感謝の表現のため、過去形を使います。「avoir / être + 過去分詞」のように、不定詞になるのは「avoir」や「être」であり、行為自体を表す動詞ではない点に注意してください。

そしてもう一点注意が必要なのは、過去分詞と性数一致させる必要があるケースが多いこと。フランス語の性数一致は慣れないうちはとても難しく感じるものです。

とはいえ、過去分詞の発音は性数一致させても変わりません。書く時には注意が必要ですが、感謝の言葉を口に出すときは、難しく考えなくても大丈夫ですよ。

Merci de être

まずは「Merci d’être ~」の形を確認しましょう。

Tu es venu(e)./ Vous êtes venu(e). 

あなたは来た。

 ↓

Merci d’être venu(e).

来てくれてありがとう。

être + 過去分詞」の形の過去形は、主語と過去分詞の性数一致が必要です。そのため「Merci d’être ~」の表現でも、過去分詞は感謝を述べる相手との性数に一致させるようにしましょう。

上記のように「Tu」と主語が単数、もしくは「vous」でも相手が1人の時は、男性の場合は「venu」、女性の場合は「venue」になります。

相手が複数の場合は、男性のみ、もしくは男性を含む複数なら「venus」、女性のみの複数なら「venues」と変化します。

Vous êtes venus(es). 

あなた達は来た。

 ↓

Merci d’être venus(es).

来てくれてありがとう。

フランスで手でハートの形を作る女性。

Merci d’avoir

通常「avoir + 過去分詞」の過去形では性数一致が起こりませんが、「Merci d’avoir ~」の形では性数一致が必要なことがあります。

これは「avoir + 過去分詞」でも「直接目的語が動詞の前にくる場合、直接目的語と動詞の性数を一致させる」というルールがあるから。

avoir + 過去分詞」の場合は全てが性数一致するわけではないため、「être」の性数一致よりもさらに難しいですね。フランス語の中級~上級で登場するルールなので、初心者の内は無理して覚えなくてもOK!

être + 過去分詞」と同様に発音上は変わらないため、最初はよく使うフレーズを丸暗記してしまうのがおすすめです。

Tu m’as aidé(e). 

あなたは私を助けてくれた。

 ↓

Merci de m’avoir aidé(e) .

助けてくれてありがとう。

avoir」の前の「(me) 私を」が「aider」の直接目的語です。

Tu nous as invité(s/es) au dîner.

あなたは私達を夕食に招待した。

 ↓

Merci de nous avoir invité(s/es) au dîner.

夕食に招待してくれてありがとう。

Tu les as accompagnés(es) jusqu’à la maison.

あなたは彼ら(彼女ら)を家まで送った。

 ↓

Merci de les avoir accompagnés(es) jusqu’à la maison.

彼ら(彼女ら)を家まで送ってくれてありがとう。

性数一致するのは直接目的語が動詞よりも前に来ている場合のみです。下記のように動詞の後に直接目的語が来る場合は一致させません。

Tu as acheté des chocolats.

あなたはチョコレートを買った。

 ↓

Merci d’avoir acheté des chocolats.

チョコレートを買ってくれてありがとう。

acheter」の直接目的語である「chocolats」は複数形ですが、動詞の後に位置しているため、性数一致をさせません。

Merci d’en avoir acheté.

チョコレートを買ってくれてありがとう。

des chocolats」を「en」に置き換えたときは、他の人称代名詞を使った場合と違い、性数一致させないので注意しましょう。

ただし「chocolats」を「les」に置き換える時は性数一致させます。

Ils sont très bons ces chocolats. Merci de les avoir achetés.

このチョコレートはとても美味しいね。買ってくれてありがとう。

〜してください

Merci de +不定詞」には「~してください」という使い方もあります。この場合は上記とは違い、不定詞の部分が過去形になりません。

avoir」や「être」を入れ忘れると、お礼の意味ではなくなってしまうので注意してくださいね。

Merci de patienter.

お待ちください。

病院などの受付後に待合室でお待ちくださいという時、電話を違う相手に取り次ぐ時などに使われる表現です。

過去形にするとお礼の意味になります。

Merci d’avoir patienté.

お待ちいただきありがとうございます。

フランスで、ソーシャルアイコンが周囲に描かれた携帯電話を持っている男性。

いろいろなフランス語の「ありがとう」

SNSで使える「ありがとう」

SNSをしている人なら、フランス人からフォローされたり、コメントをしてもらうこともあるかもしれません。そんな時に使える「ありがとう」の表現です。

Merci de me suivre. 

フォローありがとう。 

Merci pour ton commentaire.

コメントありがとう

略語の「ありがとう」

口語での略語はありませんが、テキストの場合は「Mci」と略します。「Mci」に関わらず、略語を使うのは友達や家族とのやり取りだけにしましょう。

日本とは違い上下関係に厳しくないフランス人ですが、目上の人に使うと失礼と受け取られてしまいますよ。

スラングの「ありがとう」

フランス語の「ありがとう」のスラングは「Cimer」。若い人の間で使われることもありましたが、すでに古いスラングのため、使うとダサいと思われてしまうことも!

また、スラングは一度使うようになってしまうと、使うべきではないシーンでもついうっかり口にしてしまうことがあります。フランス語を勉強中の人は使わないようにしましょう。

ありがとうに対するフランス語の返事

フランス語の「どういたしまして」

 フランス語で「ありがとう」とお礼を言われたら、「どういたしまして」とスマートに返したいですよね。

何と答えて良いかわからず無言になってしまわないよう、よく使われる表現を覚えておきましょう。

De rien.

いいえ。/ いいんですよ。

一番に覚えておきたいのはこの表現。シンプルで覚えやすいですね。少しカジュアルではありますが、友達から知らない人まで気軽に使って問題ありません。

Ce n’est rien.

大したことないよ。

こちらも「De rien」同様に、気軽に使える表現です。口語では「C’est rien」と発音されることが多いですが「n(ne)」を抜くとさらにくだけた表現になります。

Je vous en prie.

どういたしまして。

De rien」や「Ce n’est rien」よりも丁寧で上品な印象を与えます。友達など親しい人には「te」を使い「Je t’en prie」と言いましょう。

フランス語初心者なら、上記の3つを覚えておけば十分です。いろいろな表現を覚える前に、まずは何度も口に出して練習しておきましょう。

その他にフランス人が使うことの多い「どういたしまして」の表現はこちら。

Il n’y a pas de quoi.

大したことじゃないよ。

C’est tout à fait normal.

当たり前のことです。

Ce n’est pas grand chose.

大したことではありません。

C’est vraiment peu de chose.

本当にちょっとしたことです。

フランス語の「こちらこそありがとう」

「ありがとう」に対して「こちらこそありがとう」と返すべきシーンもありますよね。そんな時に使えるフランス語は…

C’est moi qui vous(te) remercie.

こちらこそありがとう。

直訳すると「あなたに感謝するのは私です」という表現です。口語だと「C’est moi」と略されることもありますが、かなりカジュアルな印象を与えるので、フランス語に慣れないうちは使わない方が無難かもしれません。

長い文は覚えにくいし口にしにくいと感じるなら、こちらの表現を覚えておくとよいでしょう。

Merci à vous(toi) aussi.

あなたにもありがとう。

これも長いな…と感じるならば、「Merci」に対しシンプルに「Merci」と返してもOKです。答えに困って何も言わないより、相手に気持ちが伝わりますよ。

まとめ

フランス語のいろいろな「ありがとう」の表現をご紹介しましたが、いかがでしたか?

文法的に難しい表現もありましたが、まずは簡単なものから丸暗記!どんどん口に出して練習して、自然にお礼の言葉を言えるようになりましょう。

「Merci」だけでなく、フランス語で「ありがとう」と言うさまざまな方法を学んだことが強調されています。それらの表現は具体的なものから抽象的なものまで幅広いため、自然にお礼の言葉を言えるようになるためにこれらを覚えて練習することが推奨されています。

フランス語の「ありがとう」の基本表現はこちらの記事でご紹介しています。発音や丁寧な表現等を知りたい方は是非ご覧ください。

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