フランス語【数字】完全ガイド:0から億まで!発音・読み方・数え方の罠(70, 80, 90)を初心者にも分かりやすく解説
フランス語で「数字」は chiffre (シッフる) または nombre (ノンブル)。フランス旅行での買い物、レストランでの注文、時間や日付の確認、自己紹介で年齢を言う時など、数字を使う場面は日常的にたくさんあります。しかし、フランス語の数字の数え方は、特に70以上が独特で「難しい!」と感じる学習者が多いのも事実です。これは、私たちが慣れ親しんでいる10進法だけでなく、20進法の考え方が混在しているためです。
でも、ご安心ください!この記事では、フランス語の数字の数え方を0から億単位まで、初心者の方にも分かりやすく、カタカナでの発音表記(あくまで目安です)と共に徹底解説します。複雑に見える70、80、90の数え方の「罠」や、発音の注意点、さらには文化的な背景まで、このガイドを読めばフランス語の数字が怖くなくなります!

フランス語の数字を楽しくマスターしましょう!
目次
フランス語数字、なぜ難しい?(10進法と20進法の混在)
フランス語の数字が特に難しく感じられるのは、60までは比較的規則的な10進法なのに、70以降になると突然「60+10」「4×20」「4×20+10」といった20進法に基づいた数え方が登場するためです。これは歴史的な背景(ケルト民族などが20進法を使っていた影響など諸説あり)によるものですが、現代のフランス人にとっても少し厄介な部分。しかし、このユニークな数え方のルールさえ理解すれば、あとは練習あるのみです!
基本の数字 0-19:まずは暗記!発音のポイントも
まずは基本となる0から19までの数字です。ここまでは特別な規則はなく、一つ一つ覚える必要があります。発音にも注意しながら見ていきましょう。
0から10
これらの数字は全ての基本となります。しっかり覚えましょう。
数字 | フランス語 | 発音記号 | カタカナ (目安) | ポイント |
---|---|---|---|---|
0 | zéro | [zeʁo] | ゼロ | |
1 | un / une | [œ̃] / [yn] | アン / ユヌ | 名詞の性に合わせて変化 |
2 | deux | [dø] | ドゥ | 語末のxは発音しない |
3 | trois | [tʁwa] | トワ | 語末のsは発音しない |
4 | quatre | [katʁ] | キャトル | |
5 | cinq | [sɛ̃k] | サンク | 鼻母音[ɛ̃]。語末のq=[k]と発音 |
6 | six | [sis] | シス | 語末のx=[s]と発音。後続語で変化あり(後述) |
7 | sept | [sɛt] | セット | pは発音しない |
8 | huit | [ɥit] | ユイット | hは無音(h muet)。半母音[ɥ]。後続語で変化あり(後述) |
9 | neuf | [nœf] | ヌフ | 母音[œ]。後続語で変化あり(後述) |
10 | dix | [dis] | ディス | 語末のx=[s]と発音。後続語で変化あり(後述) |
【ポイント】
数字の「1」は、それが修飾する名詞の性によって形が変わります。男性名詞には un [œ̃ アン]、女性名詞には une [yn ユヌ] を使います。 (例: un livre [œ̃ livʁ] 一冊の本 / une table [yn tabl] 一つのテーブル)
11から19
11から16までは独自の形を持っていますが、17から19は「10+X」の組み合わせになります。
数字 | フランス語 | 発音記号 | カタカナ (目安) | 構造 |
---|---|---|---|---|
11 | onze | [ɔ̃z] | オーンズ | |
12 | douze | [duz] | ドゥーズ | |
13 | treize | [tʁɛz] | トレーズ | |
14 | quatorze | [katɔʁz] | キャトーズ | |
15 | quinze | [kɛ̃z] | キャーンズ | 鼻母音[ɛ̃] |
16 | seize | [sɛz] | セーズ | |
17 | dix-sept | [dissɛt] | ディセット | 10 + 7 |
18 | dix-huit | [diz‿ɥit] | ディズュイット | 10 + 8 (リエゾン注意) |
19 | dix-neuf | [diznœf] | ディズヌフ | 10 + 9 (リエゾン注意) |
【ポイント】
* 17, 18, 19のように複数の単語で構成される数字は、単語の間をハイフン「-」(trait d’union) で繋ぎます。
* dix-huit [diz‿ɥit] や dix-neuf [diznœf] では、dix の “x” が後続の母音や有音のhの前で [z] と発音されるリエゾン (liaison) が起こります。17 (dix-sept) ではリエゾンは起こりません。
20
数字 | フランス語 | 発音記号 | カタカナ (目安) | ポイント |
---|---|---|---|---|
20 | vingt | [vɛ̃] | ヴァン | 鼻母音[ɛ̃]。語末のgtは発音しない。 |
20-69:規則性を掴もう(発音注意!)
20から69までの数字は、比較的規則的に作られます。「10の位の数字 + 1の位の数字」という構造が基本です。ただし、発音にはいくつか注意点があります。

マルシェでの買い物にも数字は必須!値段をしっかり聞き取りましょう。
21, 31, 41, 51, 61 (「et」のルールとリエゾン)
1の位が「1」の場合 (21, 31, 41, 51, 61)、10の位の数字と「1」の間に「et」([e] エ、意味は「~と」) が入ります。そして、この「et」を介してリエゾンが起こることがあります。
数字 | フランス語 (構造) | 発音記号 | カタカナ (目安) |
---|---|---|---|
21 | vingt-et-un / une (20 et 1) | [vɛ̃t‿e œ̃ / yn] | ヴァンテアン / ユヌ |
31 | trente-et-un / une (30 et 1) | [tʁɑ̃t‿e œ̃ / yn] | トロンテアン / ユヌ |
41 | quarante-et-un / une (40 et 1) | [kaʁɑ̃t‿e œ̃ / yn] | キャロンテアン / ユヌ |
51 | cinquante-et-un / une (50 et 1) | [sɛ̃kɑ̃t‿e œ̃ / yn] | サンコンテアン / ユヌ |
61 | soixante-et-un / une (60 et 1) | [swasɑ̃t‿e œ̃ / yn] | ソワソンテアン / ユヌ |
【ポイント】
* 21, 31, 41, 51, 61 では、前の数字の語末の子音 (vingt, trente, quarante, cinquante, soixante の t) と「et」の母音 [e] がリエゾンし、[t‿e] (テ) という音になります。
* 1の位が1の場合のみ「et」が入り、ハイフン「-」は「et」の前後に付きません (vingt-et-un ではなく vingt et un のように書かれることも多いが、ハイフンで繋ぐのがより一般的)。
22-29, 32-39, 42-49, 52-59, 62-69 (ハイフンと発音)
1の位が2から9の場合は、「et」は入らず、10の位の数字と1の位の数字をハイフン「-」で繋ぎます。
数字 | フランス語 (構造) | 発音記号 | カタカナ (目安) |
---|---|---|---|
22 | vingt-deux (20-2) | [vɛ̃tdø] | ヴァントドゥ |
28 | vingt-huit (20-8) | [vɛ̃t‿ɥit] | ヴァンテュイット |
32 | trente-deux (30-2) | [tʁɑ̃tdø] | トロントドゥ |
43 | quarante-trois (40-3) | [kaʁɑ̃ttʁwa] | キャロントトワ |
54 | cinquante-quatre (50-4) | [sɛ̃kɑ̃tkatʁ] | サンコントキャトル |
69 | soixante-neuf (60-9) | [swasɑ̃tnœf] | ソワソントヌフ |
【ポイント】
* vingt は、単独 [vɛ̃] や vingt-et-un [vɛ̃t‿e œ̃] と異なり、vingt-deux から vingt-neuf までは語末の t を発音します ([vɛ̃tdø] ヴァントドゥ)。
* trente, quarante, cinquante, soixante も、1の位が続く場合は語末の t を発音します。
* vingt-huit [vɛ̃t‿ɥit] のように、1の位が母音または無音のhで始まる場合、リエゾンが起こることがあります(vingtの場合は[t]の音)。
30, 40, 50, 60
数字 | フランス語 | 発音記号 | カタカナ (目安) |
---|---|---|---|
30 | trente | [tʁɑ̃t] | トラーント |
40 | quarante | [kaʁɑ̃t] | キャラーント |
50 | cinquante | [sɛ̃kɑ̃t] | サンカーント |
60 | soixante | [swasɑ̃t] | ソワサーント |
最大の難関!? 70-99:20進法の罠を攻略
ここからがフランス語の数字のユニークで難しい部分です。70, 80, 90には固有の単語がなく、組み合わせで表現されます。
70-79 (60+10台 の構造)
70は「60+10」、71は「60 et 11」、72は「60+12」… というように、「60 + 10台の数字」で表します。
数字 | フランス語 (構造) | 発音記号 | カタカナ (目安) |
---|---|---|---|
70 | soixante-dix (60-10) | [swasɑ̃tdis] | ソワソントディス |
71 | soixante-et-onze (60 et 11) | [swasɑ̃t‿e ɔ̃z] | ソワソンテオーンズ |
72 | soixante-douze (60-12) | [swasɑ̃tduz] | ソワソントドゥーズ |
79 | soixante-dix-neuf (60-19) | [swasɑ̃tdiznœf] | ソワソントディズヌフ |
【ポイント】
* 71 のみ「et」が入ります (soixante et onze)。72から79はハイフンで繋ぎます。
* soixante の語末の t は、後に続く数字が母音で始まっても (onze)、子音で始まっても (douze, dix など)、基本的に 発音されます。
* 77, 78, 79 は、dix-sept, dix-huit, dix-neuf のリエゾンルールが適用されます。
80-89 (4×20 の構造、vingtの”s”の有無)
80は「4×20」と数えます。ここでも発音と綴りに注意が必要です。
数字 | フランス語 (構造) | 発音記号 | カタカナ (目安) |
---|---|---|---|
80 | quatre-vingts (4-20s) | [katʁəvɛ̃] | キャトルヴァン |
81 | quatre-vingt-un / une (4-20-1) | [katʁəvɛ̃ œ̃ / yn] | キャトルヴァン アン / ユヌ |
82 | quatre-vingt-deux (4-20-2) | [katʁəvɛ̃dø] | キャトルヴァン ドゥ |
89 | quatre-vingt-neuf (4-20-9) | [katʁəvɛ̃nœf] | キャトルヴァン ヌフ |
【ポイント】
* 80 (quatre-vingts) ちょうどの場合のみ、vingt に複数形の s が付きます。ただし、この s は発音されません。
* 81から89のように、後に数字が続く場合は、vingt に s は付きません (quatre-vingt-un)。
* 81 には「et」が入りません (× quatre-vingt-et-un)。
* 80台では、vingt の語末の t は発音しません ([katʁəvɛ̃dø] キャトルヴァン ドゥ であり、[katʁəvɛ̃tdø] ではない)。20台の発音 (vingt-deux [vɛ̃tdø]) との違いに注意!
* quatre-vingt-un や quatre-vingt-huit のように、vingt の後に母音や無音のhで始まる数字が来ても、リエゾンは起こりません。
90-99 (4×20+10台 の構造)
90台はさらに複雑で、「80 (4×20) + 10台の数字」という構造になります。
数字 | フランス語 (構造) | 発音記号 | カタカナ (目安) |
---|---|---|---|
90 | quatre-vingt-dix (4-20-10) | [katʁəvɛ̃dis] | キャトルヴァン ディス |
91 | quatre-vingt-onze (4-20-11) | [katʁəvɛ̃ɔ̃z] | キャトルヴァン オーンズ |
99 | quatre-vingt-dix-neuf (4-20-19) | [katʁəvɛ̃diznœf] | キャトルヴァン ディズヌフ |
【ポイント】
* 91 (quatre-vingt-onze) には「et」は入りません。
* vingt には s は付きません。
* vingt の語末の t は発音しません。
* 後半の10台の数字 (dix, onze, …, dix-neuf) の発音ルール(リエゾン含む)がそのまま適用されます。
100以上の大きな数字:億や兆まで
100以上の数字の基本的な構成要素と、複数形の注意点を見ていきましょう。
数字 | フランス語 | 発音記号 | カタカナ (目安) | ポイント |
---|---|---|---|---|
100 | cent | [sɑ̃] | ソン | 鼻母音[ɑ̃]。語末のtは無音 |
101 | cent un / une | [sɑ̃ œ̃ / yn] | ソン アン / ユヌ | ハイフンなし。centのtは無音 |
200 | deux cents | [døsɑ̃] | ドゥ ソン | 後に数字が続かない場合sが付く(発音は変化なし) |
210 | deux cent dix | [døsɑ̃dis] | ドゥ ソン ディス | 後に数字が続く場合はsが付かない |
1,000 | mille | [mil] | ミル | 複数でもsは付かない |
2,000 | deux mille | [dømil] | ドゥ ミル | milleにsは付かない |
10,000 | dix mille | [dimil] | ディ ミル | |
100,000 | cent mille | [sɑ̃mil] | ソン ミル | |
1,000,000 | un million | [œ̃ miljɔ̃] | アン ミリオン | millionは男性名詞扱い |
2,000,000 | deux millions | [dø miljɔ̃] | ドゥ ミリオン | 複数扱いなのでsが付く |
1,000,000,000 | un milliard | [œ̃ miljaʁ] | アン ミリアール | milliardも男性名詞扱い |
2,000,000,000 | deux milliards | [dø miljaʁ] | ドゥ ミリアール | 複数扱いなのでsが付く |
【ポイント】
* cent (100): 200 (deux cents), 300 (trois cents) のように、百の位ちょうどで、後に他の数字が続かない場合にのみ複数形の s が付きます。210 (deux cent dix) や 280 (deux cent quatre-vingts) のように、後に数字が続く場合は s は付きません。発音は s が付いても付かなくても [sɑ̃] のままです。
* mille (1000): 不変化で、複数になっても s は付きません (例: trois mille)。
* million (百万), milliard (十億), billion (兆), billiard (千兆) など: これらは数詞ですが、名詞として扱われます。そのため、2以上の数が前に付く場合は 複数形の s が付きます (例: deux millions)。また、後に続く名詞との間には前置詞 de が必要です (例: trois millions d’euros 300万ユーロ)。
【加筆】数字の発音 総まとめ:リエゾン・アンシェヌマン・黙字
フランス語の数字の発音で特に注意すべき点をまとめます。
- リエゾン (Liaison): 前の単語の語末子音字(通常は発音されない)が、後ろの単語の語頭母音(または無音のh)と結びついて発音される現象。
- deux‿ans [døz‿ɑ̃] (2歳) – x=[z]
- trois‿euros [tʁwaz‿øʁo] (3ユーロ) – s=[z]
- six‿heures [siz‿œʁ] (6時) – x=[z]
- neuf‿ans [nœv‿ɑ̃] (9歳) – f=[v]
- dix‿heures [diz‿œʁ] (10時) – x=[z]
- vingt‿ans [vɛ̃t‿ɑ̃] (20歳) – t=[t] (vingtの場合)
- アンシェヌマン (Enchaînement): 前の単語の語末子音(通常から発音される)と、後ろの単語の語頭母音が滑らかに繋がって発音される現象。
- quatre‿ans [katʁ‿ɑ̃] (4歳)
- cinq‿euros [sɛ̃k‿øʁo] (5ユーロ)
- huit‿heures [ɥit‿œʁ] (8時)
- 黙字 (Lettre muette): 発音されない文字。数字では語末の子音字 (deux, trois, vingt, cent など) が黙字になることが多いですが、後続語によって発音されたり (リエゾン)、数字の組み合わせの中で発音されたり (vingt-deuxのt) するので注意が必要です。
- 6, 8, 10 の発音変化: これらの数字は、単独の場合、子音で始まる単語の前、母音で始まる単語の前で、語末の子音の発音が変化します。
- six: [sis] (単独/母音前) / [si] (子音前)
- huit: [ɥit] (単独/母音前) / [ɥi] (子音前)
- dix: [dis] (単独/母音前) / [di] (子音前)
(例: six euros [siz‿øʁo], six femmes [si fam], dix ans [diz‿ɑ̃], dix jours [di ʒuʁ])
【加筆】順番を表す:序数 (premier, deuxième…)
これまでに学んだ数字(基数)に対して、順番を表す数字を「序数 (adjectif numéral ordinal)」と言います。
- 1番目: premier (男) [pʁəmje] / première (女) [pʁəmjɛʁ]
- 2番目: deuxième [døzjɛm] または second(e) [səɡɔ̃(d)] (主に2つのうちの2番目)
- 3番目: troisième [tʁwazjɛm]
- 4番目: quatrième [katʁijɛm]
- 5番目: cinquième [sɛ̃kjɛm] (u が入る)
- 9番目: neuvième [nœvjɛm] (f が v に変化)
- 21番目: vingt et unième [vɛ̃t‿e ynjɛm] (et が入る)
- その他: 基本的に基数に接尾辞 -ième を付けます (語末の e は削除)。
序数は形容詞なので、修飾する名詞の性と数に一致させますが、-ième で終わるものは基本的に男女同形です。
【加筆】日常生活での数字:年号・電話番号・値段

番地 (Numéro de rue) を伝えるときも数字が活躍します。
年号 (Les années)
フランス語の年号は、基本的に数字をそのまま読みます。
- 1998: mille neuf cent quatre-vingt-dix-huit (千 九百 四-二十-十-八)
- 2000: deux mille (二千)
- 2025: deux mille vingt-cinq (二千 二十五)
電話番号 (Les numéros de téléphone)
フランスの電話番号は通常、2桁ずつ区切って読みます。
- 01 23 45 67 89: zéro un, vingt-trois, quarante-cinq, soixante-sept, quatre-vingt-neuf
値段 (Les prix)
値段は、ユーロ (€, euro) とセント (centime) で読みます。
- 12,50 €: douze euros cinquante (ドゥーズユーロ サンコント) – 通常 centimes は省略
- 5,99 €: cinq euros quatre-vingt-dix-neuf (サンクユーロ キャトルヴァンディズヌフ)
- 100 €: cent euros (ソンユーロ)
【加筆・番外編】ここが違う!スイス・ベルギーの数字
フランスで使われる70, 80, 90の複雑な言い方は、フランス語圏の他の国、特にスイスやベルギーでは異なります。こちらの方がシンプルで分かりやすいと感じるかもしれません!
数字 | フランス (France) | スイス (Suisse romande) | ベルギー (Belgique) |
---|---|---|---|
70 | soixante-dix | septante | septante |
71 | soixante-et-onze | septante-et-un | septante-et-un |
80 | quatre-vingts | huitante (地域による) / octante (稀) | quatre-vingts |
81 | quatre-vingt-un | huitante-et-un | quatre-vingt-un |
90 | quatre-vingt-dix | nonante | nonante |
91 | quatre-vingt-onze | nonante-et-un | nonante-et-un |
スイス(フランス語圏)とベルギーでは、70を septante、90を nonante と言います。80については、スイスの一部地域で huitante が使われますが、ベルギーやスイスの他の地域ではフランスと同じ quatre-vingts が一般的です。これらの言い方を知っていると、フランス以外のフランス語圏の人とのコミュニケーションにも役立ちますね。

スイスやベルギーでは、70、80、90の言い方がフランスと異なります。
【加筆】フランス語らしい!数字を使った面白い表現
フランス語には、数字を使った面白い慣用句 (expression idiomatique) がたくさんあります。いくつか例を見てみましょう。
- Chercher midi à quatorze heures (直訳: 14時に正午を探す) → 物事を必要以上に複雑に考える、難しく考えすぎる。
- Se mettre sur son trente-et-un (直訳: 自分の31の上に身を置く) → 正装する、お洒落をする。
- Couper la poire en deux (直訳: 洋梨を二つに切る) → 妥協する、譲歩する、痛み分けにする。
- Ne faire ni une ni deux (直訳: 1も2もしない) → ためらわずにすぐに行動する、即座に決断する。
- Jamais deux sans trois (直訳: 3なしに2は決してない) → 二度あることは三度ある。
まとめ:数字を使いこなそう
フランス語の数字は、特に70以上が独特のルールで難しく感じられるかもしれませんが、構造を理解し、繰り返し練習すれば必ずマスターできます。お会計、時間、日付など、日常生活や旅行中に数字を聞き取れたり、スムーズに言えたりすると、コミュニケーションがぐっと楽になります。
今回紹介した一覧表や発音のポイントを参考に、声に出して読む、書き写す、簡単な計算をフランス語でしてみるなど、様々な方法で練習してみてください。最初は混乱するかもしれませんが、諦めずに続ければ、複雑な「quatre-vingt-dix-neuf」も自然に口から出てくるようになりますよ!数字を使いこなして、フランス語の世界をもっと広げましょう!