フランスの夏の困ること③冷たい飲み物

    1. フランス語会話・勉強

    フランスの夏の困ること③冷たい飲み物

    気温が高い日にはキンキンに冷えたドリンクが美味しいですよね。

    ところがフランスでは、そんなしっかり冷えたドリンクにお目にかかることが、なかなかに難しかったりします。

    カフェの冷たい飲み物

    とても暑い日にカフェにいる花子さんとマリーさん、何の飲み物を注文しようか考えているようです。

    会話

    Hanako : Qu’est-ce que tu prends ?

    何にする?

    Marie : Je prends un soda. Et toi ?

    ソーダにするわ。あなは?

    Hanako : J’hésite entre une menthe à l’eau et une bière…

    ミント水かビールかで悩んでるの。

    Marie : Si tu prends une bière, je t’accompagnerai.

    もしビールにするなら、付き合うわよ。

    Hanako : Merci, mais je sais que ce n’est pas une bonne idée sous cette chaleur.

    ありがとう。でもこの暑さの中だと、飲まないほうがいいわよねぇ。

    Marie : Alors, prends une menthe à l’eau.

    じゃあ、ミント水にしたら?

    Hanako : Oui… mais ça se peut qu’elle ne soit pas assez fraîche.

    ええ…でも十分に冷たくない可能性があるでしょ。

    Souvent, il n’y a que 2 ou 3 glaçons dans le verre et la boisson arrive pas assez fraîche.

    たいがい冷たい飲み物って 、グラスに氷が2~3個しか入ってなくって、飲み物もしっかり冷えていなかったりするじゃない。

    Je voudrais quand même la boire bien fraîche.

    冷たい飲み物は、しっかり冷えたものが飲みたいの。

    Marie : Au moins, la bière arrive toujours bien fraîche.

    少なくともビールなら、いつもしっかり冷たいものね。

    Hanako : Oui, c’est ça. Mais la bière n’est pas désaltérante.

    その通り。でもビールって逆に喉が渇くのよ。

    Marie : Bon, ok, tu prends une menthe à l’eau, et je peux demander au serveur de mettre plein de glaçons pour toi.

    もう、分かったわ。あなたはミント水にしなさい。それで私がウエィターに、あなたには氷をたっぷりにするようお願いしてあげるわよ。

    ポイント

     je t’accompagnerai

    フランスの木製テーブルの上にビールを2杯。

    accompagnerai」は動詞「accompagner 一緒に行く・付き添う」の未来形です。

    je t’accompagnera」は「あなたと一緒に行くわよ」ですが、「~に付き合うわよ」のニュアンスで使われています。

    「ちょっと一杯どう?」「付き合うよ」のノリですね。

    désaltérant

    désaltérant」は「喉の渇きをいやす」という形容詞、動詞だと「désaltérer」となります。

    ビールはしっかり冷えていても、飲んだ後に逆に喉が渇いてしまうのが残念ですね。

    フランスの真夏にニュースを見ていると「il faut bien désaltérer しっかり水分を取ってください」と言うのを良く耳にします。

    クーラーが少なく、どこへ行っても暑い真夏のフランスでは、水分摂取が暑さを乗り切る決め手なのです。

    フランスの氷事情

    カフェではがっかり率が高い

    冷たい飲み物に欠かせないのが「glaçon 氷」。ところがフランスでは、カフェで注文した冷たい飲み物に氷が少ししか入っていない、なんてことが良くあります。

    そのためドリンクをグラスに注いでかき混ぜるだけで、氷が全て溶けてしまうことも!

    (冷たいソフトドリンクはガラス瓶の王冠を、テーブルで開けてくれるスタイルが一般的です)

    しかもドリンク自体もそれほど冷えていないことが多く、冷たいドリンクで一息つこうと思って注文すると、がっかりしてしまうかもしれません。

    ひんやりドリンクはチェーン店で

    そんなフランスで確実にしっかり冷えたドリンクが飲めるのは、ファーストフードなどのチェーン店です。

    クーラーも効いている事が殆どなので、暑さに疲れたときの休憩タイムにおすすめです。

    チェーン店で休憩するのは味気ないものですが、夏にフランス旅行をするなら、頭の片隅にメモして置いてくださいね。

    家庭の氷事情

    フランスで、水を飲みながらテーブルに座る女性。

    フランスの一般家庭の氷事情も、がっかり率が高い!グラスに氷をたっぷり入れて、飲み物を注いで、なんてことはまずありません。

    フランスで一般的に普及している冷凍冷蔵庫には、氷を作ることを重要視していないものが多くあります。

    製氷皿に水を入れ、そおっと冷凍庫に入る、そんな一昔前のスタイルなんですよ。

    それが分かれば、アペリティフに招待された友人宅で、グラスに氷が1個しか入っていなくても納得ですね。

    【アメリカンな冷蔵庫】

    最近では水道から直接水を引き込み、給水も自動で氷を作ってくれる冷蔵庫も存在しています。

    アメリカンタイプと呼ばれるのですが、アメリカンなだけあり幅も奥行きも一般的なものより大きく、設置できるキッチンが限られてしまうようです。

    しかも給水元も確保しなくていけないので、氷は自動で作れ便利でも、買い替えには二の足を踏んでしまいますね。

    フランスにも日本のように気軽に氷が作れる冷蔵庫が普及する日は、いつか来るのでしょうか…?

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