雪景色のパリ

    雪に覆われたパリは景色としては素敵なのですが、実際には道は滑るし交通は麻痺するしで困ったことだらけ。

    今回はパリに雪が降るとどうなるかを覗いてみましょう。

    雪でキャンセル!

    今日の花子さんは自宅でマリーさんカップルと一緒にディナーを楽しむ予定です。ところが夕方にマリーさんから電話がかかってきたようですよ。

    会話

    Marie : Allo Hanako ? C’est Marie.

    もしもし花子?マリーです。

    Hanako : Bonjour  Marie. Ça va ?

    こんにちは、マリー。元気?

    Marie : Oui ça va… enfin, je pense que l’on ne peut pas venir ce soir.

     ええ、元気よ…えっとね、今晩(あなたの所に)行けなさそうなの。

    Hanako : Ah bon, Qu’est-ce qu’il y a ?

    そうなの?何かあったの?

    Marie : En fait, on est sur le retour de la maison de campagne, de plus on est bloqué à cause de la neige.

    あのね、田舎の家から(自宅に)帰る途中なんだけど、雪のせいで足止めされてしまったの。

    Hanako : Zut, quelle galère!  Ici aussi, il neige beaucoup.

    まあ、なんてこと!ここでも沢山雪が降っているわ。

    Marie : La route n’est pas déneigée ni salée, comme on n’est pas équipé de chênes, il est impossible de rouler dans ces conditions.

    道路は除雪されていないし、塩もまかれていないし。(タイヤの)チェーンも無いから、この状況じゃ運転なんて出来ないわ。

    Je suis désolée pour ce soir, mais j’ai bien peur de passer la nuit dans la voiture ou d’abandonner notre voiture ici.  

    今晩はごめんなさいね。でも車の中で一晩過ごすか、ここに車を見捨てるかになると思うの。

    Hanako : Ne t’en fait pas pour ce soir. On organisera à une autre soirée.

    今晩のことは気にしないで。また違う日に計画しましょう。

    J’espère que la situation s’améliora au plus vite pour vous.

    できるだけ早く状況が改善するのを願っているわ。

    Marie : Merci. Bon, je te laisse. il vaut mieux garder de la batterie pour le portable…

    ありがとう。さて、もう切るわね。携帯電話のバッテリーを残しておいた方が良さそうだし…

    Hanako : Ok, bon courage. Au revoir. 

    Ok、頑張ってね。さようなら。

    知らないと困るフランス語de勉強

    ポイント

    galère

    galère」とは「ガレー船」のこと。転じて、ガレー船の漕ぎ手のような「苦役」や「過酷な状況」も意味するようになりました。

    文中の「quelle galère!」ですが、この「quelle」は良く使う「何?」を意味する疑問形容詞ではなく感嘆形容詞で「何という~だ」と驚きを表します。

    つまり「quelle galère!」は「なんてひどい状態なの!」という意味になりますね。

    ただ、とても砕けた表現なので、友人の前以外では使わないほうが良さそうです。

    j’ai bien peur de ~

    peur」は「恐い・心配」という意味ですが、この「j’ai bien peur de ~」の「bien peur」は「とっても恐い」ではありません 。

    avoir bien peur de ~」で「~ではないかと思う」の意味になります。

    bien」が無しで「avoir peur de ~」だと「~が恐い」の意味。とても紛らわしいので、混同しないように気を付けてくださいね。

    知らないと困るフランス語de勉強

    パリの雪で困ること

    なかなか雪が積もるということの無いパリですが、それだけに積もってしまうと交通に大きな支障が出てしまいます。

    道路の大渋滞

    雪が積もるとパリや近郊の道路は大渋滞。めったに雪が積もらないパリですから「pneu neige 雪用タイヤ」や「chêne チェーン」を準備している人は少ないのでしょう。

    雪にタイヤを取られて動けなくなってしまった車が道路を塞いでしまい、きちんと雪支度をしている車も進めなくなってしまうのですね。

    同様に「déneigeuse 除雪車」や「saleuse 塩をまくトラック」も通行が難しくなってしまうので、道路の状態が改善せず、渋滞が続く原因となります。

    そんな道路上で足止めをされた人々は車の中で夜を過ごすか、歩ける距離なら車をその場に残し歩いて帰る人もいます。

    公共交通手段への影響

    降雪量にもよりますが、車だけでなく当然バスや電車にも影響がでます。

    地下を走っているメトロは通常運転ですが、郊外では地上を走っているRERや、イル・ド・フランスとパリを結ぶ線などは本数が減ったり運行見合わせになったりします。

    そしてバスも道路状況によって運行中止になることが多いので、日本と同様に帰宅困難者も出てしまうのですね。

    雪を楽しむパリジャンたち

    困ったことが多いパリの雪ですが、そんな状態を思いっきり楽しむ方法もあり、それはなんとスキー!

    例えば「Sacré Cœur」 のあるモンマルトルの丘をスキーで滑り降りるなんて、普段は出来ない体験ですよね。

    とはいえ障害物も多い分危険も高いので、真似はしない方が良さそうです。

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