フランス人のワイン離れが話題になることもありますが、それでもワインは根強い人気で、日常に欠かせない飲み物です。
今回はそんなフランスのワインフェアについて覗いてみましょう。
目次
お買い得ワイン
今日の花子さんは、マリーさんのお宅でワインをご馳走になっているようです。
会話
Hanako: Il est délicieux, ce vin. Où tu l’as acheté?
このワイン、とても美味しいわ。どこで買ったの?
Marie: À la foire aux vins du supermarché. J’ai fait pas mal de bonnes affaires.
スーパーのワインフェアよ。お買い得品をそこそこの数買えたわ。
Hanako: Chaque année en septembre, je vois des Messieurs qui font l’approvisionnement pour une année à la foire. Mais moi, je ne sais pas quoi choisir sans conseille…
毎年9月には、フェアで一年分のワイン調達する男性陣を見るけど、私はアドバイスが無いと、どれが良いか選べないのよね…
Marie: Moi non plus. Du coup, je choisis soit médaillé soit en promotion comme deux bouteilles acheté une bouteille offerte.
私もよ。だから受賞しているのか、二本買ったら一本おまけみたいなプロモーションのを選ぶの。
![店内のテーブルの上にフランスワインのボトルが置かれている。 店内のテーブルの上にフランスワインのボトルが置かれている。](https://www.gitsl.com/ala/wp-content/uploads/2021/09/23ac6422a9d9952e00ef23e5caaa9a17.jpg)
ポイント
foire aux vins
「foire」は「フェア」、「vin」は「ワイン」。「foire aux vins」は「ワインフェア」の意味で、スーパーなどでワインをお得に買えるフェアのことです。
「foire」には「見本市」という意味もあり、展示会会場などで行われる「foire aux vins」はワイン業者が自社のワインを直接販売する「ワイン見本市」のこと。
どちらにしても通常よりお得にワインを購入できるので、ワイン好きなフランス人が大好きなイベントです。
bonne affaire
「affaire」には「問題/ 仕事」などいろいろな意味がありますが、「bonne affaire」の場合は「取引」という意味で使われます。
「bonne affaire」は「良い取引→得な取引」ですが、取引という堅苦しいニュアンスだけでなく、「お買い得品」のニュアンスで日常生活でも良く使われる表現です。
approvisionnement
「approvisionnement」は「(必需品の)調達 / (食料などの)貯え」の意味です。必要なものをその時に調達するのではなく、必要なものを前もって購入し貯えておく、という時に使われます。
会話中で花子さんが、男性がワインを「achat 購入」ではなくて「approvisionnement」していると言っていますよね。
ワイン好きなフランス人男性が、一度にまとめて好みの物を購入し、カーブなどに貯えておく姿が想像できますね。
médaillé
「médaillé」は「メダル受賞者」の意味。人にも物にも使われる表現です。
ワインは沢山のコンクールがあり、入賞したものにはコンクール名と「médaille d’or 金メダル / d’argen 銀メダル / de bronze 銅メダル」が書かれたシールが貼ってあります。
![展示会でワインの箱を運ぶフランス人男性。 展示会でワインの箱を運ぶフランス人男性。](https://www.gitsl.com/ala/wp-content/uploads/2021/09/41db746b5b1cd826eab8d77561501fa5.jpg)
フランスのワインフェア
開催は9月
フランスのスーパーなどで行われる「foire aux vins」の季節は秋。スーパーによって若干の違いはありますが、早いところで8月末からスタートし、10月頭ごろまで開催されています。
どのスーパーも中々に力を入れているようで、通常のチラシとは別に「foire aux vins」のカタログが作成され、各家庭の郵便ポストに入れられています。
お買い得ワインの見つけ方
ワインに詳しければ自分の好みの物を選べばいいのですが、フランス人といえど皆が詳しいわけではありません。
しかしスーパーにはアドバイスをしてくれる店員さんもいないので、自力で選ぶ必要がありますよね。
そんな時に購入の目安になるのが「médaillé」かどうか。とはいえ、マイナーな小さなコンクールでも、入賞すれば「médaillé」のシールが貼られています。
シールの有無だけでなく、コンクールの規模もチェックする方が、当たりワインに出会える確率が上がるそうですよ。
もう一つの目安は、良く売れているかどうか。詳しい人はお買い得品をごっそりとケース買いしていきます。在庫が少ないワインを選ぶと外れる可能性は低そうです。
【プロモーションを選ぶ】
「foire aux vins」はそもそも通常よりもお得に購入できるのですが、その中でも〇本買えば1本無料などのプロモーションをしていることもあります。
プロモーションの単位が「bouteille ボトル」ではなく、「carton 箱」のこともあり、同じワインを何箱もカートに積み上げている人も見かけます。
ワインフェアは男性が多い
フランスでは飲み物は男性の仕事とされることが多く、人を招いたディナーなどでワインを選んだりサービスするのも男性がメインで行います。
そのため「foire aux vins」でも、スーパーの中でそこだけ男性が多いのも特徴的です。
まとめ
スーパーの「foire aux vins」は、ワイン好きなフランス人にとって欠かせないイベントです。
記念日などに飲むようなワインも購入できますが、毎日の生活の中で飲まれているワインがたくさん売られています。
フランス人って普段どんなワインを飲んでるのかな、と興味がある人は、「foire aux vins」に行くと様子がわかって面白いかもしれませんよ。