フランス語で出身地を尋ねる

  1. フランス旅行・観光

フランスを旅行中のやよいさんとひろ子さん。2人ともフランス語は初心者です。

南仏プロバンス地方の街・アヴィニョンで、風に飛ばされた帽子を拾ってくれた男性と立ち話です。

フランス語で出身地を尋ねる

出身地の尋ね方

会話

男性 D’où venez vous? Du Japon ? De Chine? De Corée ?

あなたがたはどちらからお見えですか?日本?中国?韓国?

やよいDu Japon. Nous sommes Japonaises.

日本からです。わたしたちは日本人です。

ひろ子Et vous ? Vous habitez ici ?

あなたは?こちらにお住まいですか?

男性Non, j’habite à Arles. C’est pas très loin d’ici.

私はアルルに住んでいます。ここからそう遠くない街ですよ。

Juste cinquante minutes en voiture.

車で50分ほどです。

やよいLa ville de Van Gogh, n’est ce pas ?

ヴァン・ゴッホの街ですね。

男性Le peintre des Pays Bas ?

オランダの画家ですか?

Il est appelé Vincent Van Gogh en France.

フランスではヴァンサン・ヴァン・ゴーグと呼ばれています。

Vocabulaires

(“<”記号以下は、もとの形(辞書に載っている形)を表しています。また、名詞の後の(m)、(f)は、それぞれ男性名詞・女性名詞を示しています)

  • de  ~から
  •  どこ
  • venezvenir  来る
  • Japon (m)  日本
  • Chine (f) 中国
  • Corée (f) 朝鮮(Corée de Sud で南朝鮮=韓国、Corée de Nord で北朝鮮になります)
  • JaponaisesJaponais 日本の、日本人
  • habitezhabiter 住む、住んでいる
  • ici ここ
  • Arles アルル(プロヴァンスの街の1つ)
  • loin 遠い
  • voiture(f) 車
  • ville (f)  街
  • Gogh ゴッホ(オランダの画家)
  • Pays-Bas オランダ

今週のポイント

D’oùvenezvous ?

どちらのご出身ですか/どちらからお見えですか

教室でフランス国旗を掲げる子供たちのグループ。

出身を聞く表現です。d’où de をくっつけて縮めた形(縮約形)です。

de はこれまで「~の」という意味で出てきましたが、ここでは「~から」という意味で使われています。

疑問詞 が先頭に置かれたために後ろの S+V に倒置が起こり、倒置されていることを示すためにハイフンでつながれています。

フランス語では、疑問詞は必ずしも文頭に置かなくてもよく、語順も平叙文の語順のまま語尾を上げることで疑問文として使うことが出来ますね。

ですので、この文を Vous venez d’où ? として問題ありません。

Du Japon

日本から

これに対する答えとして、やよいさんは短くDu Japon. と答えていますが、完全文なら、Je viens (Nous venons)du Japon. となります。

viens, venons は、それぞれ venir je, nous に対応する形です。この項の最後に venir の活用をまとめておきました。

さて、フランス語は多くの国名に冠詞が付きます。Japon は男性名詞から、France は女性名詞で、どの国がどちらの性になるかは残念ながら覚えるしかありません。

「日本から来ました」は Je viens de le Japon. となるところですが、de+le du となるという決まり(これも縮約です)がありますので、Je viens du Japon. となります。

ところが、女性国名の France ChineCorée の場合 Je viens de la France のようにとなるかというと、実際には冠詞を付けずに Je viens de France. のように言います。

文法的には不整合ですが、言葉ですので、語調などの関係で慣用的にそうなるようです。

不規則動詞venirの活用

Je viens

Tu viens

Il/Elle vient

nous venons

vous venez

ils/Elles viennent

C’est pas très loin d’ici.

ここからそれほど遠くない

否定文です。正確には、動詞(もしくは助動詞)を ne pas ではさんで、ce n’est pas~. とするところ(n’est は ne+est の縮約形)ですが、会話ではこの例のように、しばしば ne が省略されます。

また、très は「とても」の意味ですが、英語と同じで部分否定になり、「まったく遠くない」ではなく、「それほど遠くない」となります。

また、d’ici de +ici の縮約ですね(後ろに母音が来るとこのようになります)。この de も「~から」の de です。

en voiture

車で

en という前置詞にはさまざまな使いかたがありますが、ここでは「手段」を表しています。

à という前置詞(これも実にいろんな意味があります)にも「手段」の用法がありますが、人が上に乗る乗り物には à、中に入る乗り物には en を使うというのが原則です。

でも、実際には垣根は低く、à の代わりに en を使うこと(人)も多いようです。

en avion 飛行機で

à(または enmoto

バイクで

à (または en) skis

スキーで

à (または en) vélo

自転車で

à pied

徒歩で

Pays-Bas

オランダ

フランスの美しい風景をイメージした、風車を背景にした色とりどりのチューリップ畑。

pays は「国」、bas は「低い」で、海抜ゼロメートル以下の土地が多いことから来た国名です。

フランス語でも Hollande という言い方はありますが、こちらはアムステルダムを含むオランダの一地方の名前として使われます。

この国名は男性複数名詞扱いで、「~から」のdeと合わせると de les となるところですが、de+les des となりますので、「オランダから来た」は des Pays-Bas となるわけです。

 Il est appelé Vincent Van Gogh

彼はヴァンサン・ヴァン・ゴーグと呼ばれている

受身の表現です。英語と同じように be動詞(フランス語では être でしたね)+過去分詞で受身の表現となります。être は主語に合わせて活用して下さい。

また、過去分詞は、er動詞の場合は er を取って é を付けた形になります。

また、être の後ろの過去分詞は性・数を主語に一致させますので、主語が女性(名詞)なら e を、複数なら s を、女性の複数なら es を付けます。

【固有名詞の発音に注意】

日本語のカタカナ語はさまざまな国の言葉がもとになっているので、このように、固有名詞でも日本の発音と現地の発音が違うということはままあります。

有名なのは、ルーブル美術館所蔵のダヴィンチ作「モナリザ」で、フランス語では la Joconda と呼ばれています。

今週のお役立ち!

国名

フランス語の国名は、多くは英語と似ていて、語尾や母音が少し変わる程度なので、だいたい見当が付くのです。

米国 les États Unis(男性)

英国 L’Angleterre(女性)

スペイン L’Espagne(女性)

ドイツ l’Allemagne(女性)

しかし中には Pays-Bas のように日本語とも英語ともまったく違う名前で呼ばれている国もあります。 いくつか拾ってみましょう。

冠詞も付けておきましたので是非覚えてくださいね。

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