フランスのゴミ事情

    1. フランス留学生活・費用

    所変われば生活習慣が違うように、ゴミの収集方法だって違います。今回はフランスで、どのようにゴミ収集が行われているのかを覗いてみましょう。

    渋滞の原因

    今日のマリーさんは花子さんのお宅に御呼ばれです。ところが、いつもは時間通りなマリーさん、今日はどうやら約束の時間に遅刻したようです。

    Marie : Bonjour, Hanako. Je suis désolée d’arriver en retard.

    こんにちは、花子。遅くなってごめんなさい。

    Hanako : Ce n’est rien.

    大丈夫よ。

    Mais c’est rare que tu sois en retard. Tu as un soucie ?

    でもあなたが遅刻するなんて珍しいわね。何かあったの?

    Marie : Et bien, sur la route, il y avait un camion poubelle qui m’a devancé.

    あのね、ここに来るまでの間に、ゴミ収集車が前にいたのよ。

    Hanako : D’accord. Tu n’as pas de chance.

    なるほど。ついて無いわね。

    Entre chez toi et moi, il n’y a que des petites rues sur lesquelles il est impossible de le dépasser.

    あなたと私の家の間って、追い越しのできない細い道しかないものね。

    Marie : Oui, c’est ça. J’ai voulu changer de route, mais les rues sont toutes en sens unique.

    ええ、そうなのよ。道を変えたかったのだけど、一方通行の道ばかりでしょう。

    J’ai eu peur de me perdre…

    迷子になるのが怖くって…

    Hanako : Tu avais le camion devant toi pendant longtemps ?

    ゴミ収集車は長い間あなたの前にいたの?

    Marie : Un bon quart d’heure.

    15分もよ。

    Je l’ai tellement suivi qu’à la fin, l’éboueur m’a fait un coucou.

    ずいぶん長いこと後をついて行ったものだから、清掃夫の一人が最後にバイバイってしてくれたわよ

    ポイント

    フランスの地図が表示されたスマートフォンを持っている手。

    sur la route

    sur  ~の上に」と「route 道路」で道の上の意味かな?と思ってしまいそうですよね。

    ところが文中の「sur la route」は「道のり」を意味します。文中ではマリーさんの家から花子さんの家に行くまでの道のりのことですね。

    もちろん「sur la route」で「道路の上」を意味することもあるので、文の流れで判断しましょう。

    Je suis sur la route de Paris.

    パリに向かっているところだ。

    Il y a un embouteillage à cause d’objets tombées du camion sur la route.

    トラックから落ちた荷物が道路上にあるせいで、渋滞している。

    un bon quart d’heure

    un quart d’heure」は「15分」ですが、そこに「bon」がつくと「良い」の意味でなく「たっぷり」の意味になります。

    ですので「un bon quart d’heure」は「たっぷり15分」、15分よりも多いけど30分には満たない程度の時間を示します。

    フランスのゴミ収集

    ゴミ収集車とゴミ収集者

    • camion poubelle

    camion トラック」と「poubelle ゴミ箱」とくれば分かりやすいですね。「camion poubelle 」は「ゴミ収集車」のことです。

    • éboueur

    そして「éboueur」は辞書を引くと「清掃夫」とでてくるのですが、もっとピンポイントに「camion poubelle と共にゴミ収集をする人」を指します。

    フランスの狭い路地にあるゴミ収集車一台。

    ゴミの収集方法

    フランスで家庭から出るゴミは、日本のようにゴミ収集所に持っていくのではなく、建物ごとにある大きな「conteneur poubelle  ゴミのコンテナ」に入れ、収集日に歩道に出しておくという形で行われます。

    éboueur」がこの「conteneur」を「camion poubelle」後ろにセットすると、自動で持ち上がりゴミ箱を空にしてくれる仕組みです。

    日本のように地面に置いてあゴミ袋を「éboueur」が「camion poubelle」に投げ入れていくわけではありません。

    しかし大きな「conteneur」は車輪つきといえどとても重く、どちらにしても大変なお仕事ですよね。

    歩行者の通行の妨げ

    この「conteneur poubelle」は小さいもので120リットル・大きいものだと1000リットルもあります。

    アパートなら「camion poubelle」が通った後に、管理人や清掃業者がアパート内の置き場に戻します。

    とことが一軒家だと夕方に住人が仕事から帰ってくるまで、歩道に出されたままになってしまうんですね。

    そのため市街地の狭い道路だと、歩道をすっかり塞いでしまって歩行者の通行の妨げになっているを良く見かけます。

    特に古い街並みが残る場所では、歩道の幅が人一人やっと歩ける程度の事も多く、ゴミ箱に占領されてしまうのは仕方が無いのかもしれません。

    渋滞の原因

    歩道と同じく細く、しかも一方通行の道が多い車道も「éboueur」のせいで渋滞になってしまうことも少なくありません。

    ゴミ収集というと早朝のイメージがありますが、収集ポイントが多いためか、日中にも「conteneur poubelle」を街中で見かけます。

    道を歩いていて、なんだか車が詰まっているなぁと思ったら、先頭に「conteneur poubelle」がいることが多いんですよ。

    そして歩いて「camion poubelle」とすれ違うとき、「éboueur」がゴミ箱を移動させたいポイントと、丁度ぴったり!なんてこともありますよね。

    そうなると、歩行者は道を譲ろうと立ち止まるのではないでしょうか。

    ところがフランスの「éboueur」はとても感じがよく、こちらが立ち止まっても、お先にどうぞと通してくれることが殆どです。

    そんな時はにこっと微笑んで「Merci !」とお返ししましょう。1日気分良く過ごせそうですね。

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